2021.03.11

あれから10年。
っていう「あれ」ってなに？
東日本大震災から10年が経った。

昨日はもうダメで、気分がダメで、吐き気がするほど落ち着きがなくて、
TVから流れる津波の映像で身体が硬直して緊張して生ツバがドバッと出る。
忘れない、っていう言葉は大切なのかもしれないけれど、津波の映像って怖すぎますね。子どもが生まれて守る責任というものが私の中に芽生えたからだろうか、津波の映像を見て以前よりも怖い。

仕事が忙しくて、やる事が多くて、でも手に付かない。
打ち合わせを2つこなしたが、思考回路がどこにあるかわからない感覚で頭がボーッとしている。

本当は今年も3.11を福島県浪江町で迎えるはずだった。
緊急事態宣言が延長されてしまって、行くのを諦めた。
私が浪江町で会う方々は漁師が多いのだけど、コロナが一人でも出ると漁協組合全体が休業せねばならなくなるそうで、もしそうなったら、、、石投げられるどころか、村八分されて廃業して引っ越しという最悪のパターンもあるわけです。東京モンと話してた、というだけで嫌悪感を示される世の中。東北の仲間たちからも「来るのを辞めておきましょう」と言われて、泣く泣く断念した。

東京で迎える3.11は精神的に辛かった。

1歳の子どもが一昨日の晩に発熱した。風邪の症状もなかったので、夜泣きしたと思ったら身体が熱かった。保育園を休ませて私は病院へ連れていき、13時まで子守。カミさんにバトンタッチして打ち合わせに行ったものの、集中ができない。帰宅してやらなきゃいけない編集作業もなかなか手につかずで進まない。
子どもが発熱したおかげで、というのもおかしな話だけど、子守をしていた分、気分を紛らわすことができたかもしれない。
一人で家にいたら、頭がおかしくなって発狂していたかもしれない。

とまぁ、10年ですね。
メディアは「区切り」として発信するけど、心温まるエピソードなんていらないよ。
課題をちゃんと報道しないから、政府も整理しない。逆か。

生臭く、人は土地にへばりついている。
その土地で生まれて、生きて、離れずに死を迎える。
人と土地。
映画にする。
10年分の映像素材を整理しつつ、スタートとしよう。