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『「スーホの白い馬」の真実』の真実

日本人におなじみの「スーホの白い馬」についての小論が興味深いのでnoteしておきます。


ソイルト「ミンガド・ボラグ著『日本人が知らない 「スーホの白い馬」の真実』の真相」について

ミンガド・ボラグ『日本人が知らない 「スーホの白い馬」の真実』で、「スーホの白い馬」伝承を否定し中国の創作としてることに対し内モンゴルチャハル地方の伝承であるという反論小論がありました。

 ボラグ氏の主張では、チャハル地方の民話「スーホの白い馬」の素晴らしい内容は実際には存在せず、1950年代に塞野の筆だけでもなく、実際には真っ赤になるほど修正した漢人編集者によって作られたものであり、中国階級闘争を反映した新しい作品という話になる。要するに「スーホの白い馬」はチャハル地方の民話ではなく、あくまで階級闘争を反映させた作品だったという言い分である。
「特色文化」を多少理解できる者としては、同氏の主張に深い意図と計算が隠されているのではないかと疑わざるを得ない。記録をあまり残さなかったモンゴル文化であるが故に、モンゴル語で出版された「スーホの白い馬」が存在するかどうかは確かに未知である。しかしながら、今ご健在の80代、90代の人々の証言が得られるのは不幸中の幸いだと言えよう。それは、1950年代よりも遡って1940年代もしくは1930年代にも「スーホの白い馬」がチャハル地方に伝えられていたという事実が生の証言で証明されるからである。

『日本とモンゴル』第 56 巻(142 号)
ミンガド・ボラグ著『日本人が知らない 「スーホの白い馬」の真実』の真相
ソイルト
https://www.mongol-kyokai.or.jp/wp/wp-content/uploads/142_15.pdf

『日本とモンゴル』第 56 巻(142 号) ミンガド・ボラグ著『日本人が知らない 「スーホの白い馬」の真実』の真相 ソイルト
https://www.mongol-kyokai.or.jp/wp/wp-content/uploads/142_15.pdf

ミンガド・ボラグ『「スーホの白い馬」の真実』 モンゴル・中国・日本それぞれの姿 について

それでは、ミンガド・ボラグ『「スーホの白い馬」の真実』の主な主張をリンクしておきます。

馬頭琴

 日本の「スーホの白い馬」の翻訳元「馬頭琴」塞野 筆を所集している『中國民間故事全集』ともどもリンクしました。

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