身体イメージとスキル習得
はじめに
人生はスキル習得そのものともいえるにもかかわらず、研究があまり目立たないスキル習得法。なので、まとめてみました。
運動スキルは無意識のスキルなので表層意識でわかってもできません。
あしからず。
人間のスキル習得特性
1 五感以外の感覚
スキル習得にあたって五感以上に重要な感覚があります。それが深部感覚である固有受容覚 と筋感覚 です。これにより身体の動き・位置、力加減を感覚し思いどおりに身体を動かしています。
また、脳は手に持った道具を身体と認識しています。
2 小脳の学習
「わざ」は小脳で以下のとおり学習されます。
このように失敗した時のことを自覚して練習を重ねるべきのようです。
https://twitter.com/motoyam54617946/status/1294764470300893184?ref_src=twsrc%5Etfw
早い速度で運動すると感度が鈍るので動作ゆっくりするほうがよいようです。
3 小脳の内部モデル
小脳でスキルができるよになるとそこに「内部モデル」が作成されます。
「心の中の身体」一つだけできるのではなく、手足や目線などで複数できます。
4 トランス
人間は通常歩行などやり慣れた動作を無意識にしています。これがトランスです。
イデオモーター:観念運動 模倣、予測
トランスが顕著になっているのが催眠状態です。これをイデオモーターといいます。例えば、振り子、Oリング、ダウンジング、こっくりさんなどがそうです。トランスは、内部モデルに類似し、言葉で呼びかけると動いてくれます。ただしこの答えは正解ではありません。模倣・予測したものなどを現しているのです。
イデオモーターは無意識になされる予測と模倣により構成されています。
イメージトレーニングは模倣が入り口となります。
5 意識・言語はスキルを妨げる
意識、言語、内言などは運動・スキルを妨げます。
6 できるようになった後に感覚できるようになる
バイオフィードバックでは動かせるようになった後に感覚できるようになることが知られています。
効率的スキル習得方法
モデリング
人間の模倣を利用して昔から3年間の見取り稽古などスキル習得法があります。現代ですと動画を利用する「モデリング」が新たに実践されています。
初心者をずっと見ているとエキスパートも下手になる事が知られていて、モデルは世界で最高であるのが理想的です。
反復練習ではない練習
あなたの練習というもののイメージはどういうものでしょうか。多くの方は一つの練習方法を変化なしで、ずっと続ける反復練習の方がスキル習得ができると思いがちです。
ところが実験をしてみると以下のようにいろいろことがわかってきました。
○ ランダム練習
これは関連はあるが異なる学習をランダムに行う方が一つの方法を集中して行うより効果的であるというものです。
○ 少しずつ変えること
○ 休憩時間に習得していること
実は練習中ではなく休憩中習得しているそうです。そしてひんぱんに休憩したほうがいいそうです。
https://www.riken.jp/press/2011/20110615/index.html
https://www.jstage.jst.go.jp/article/kagakutoseibutsu/50/9/50_631/_pdf
○ 少しずつ忘れること
スキル習得は習得して少しづつ忘れたほうがよいようです。
道具と身体
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