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業務改善の「はじめの第一歩」とは?
こんにちは、佐々木(@moto_ssk)です。
普段は社内ITコンサルとして業務改善プロジェクトをリードしてます。
私はバックオフィス業務の改善を担当することが多いですが、"会社としての当たり前"を維持するために日々奮闘してくださっているバックオフィス部門の方々には本当に頭が下がります。目の前の仕事を滞らせてはいけない、でも、組織としてDXや業務改善を推進しないといけない…そんなジレンマを抱える方も多いのかなと思います。
「毎日忙しくて業務改善どころじゃない!」というのが本音だと思いますが、今回は普段からバックオフィス部門の業務改善を推進する立場からみた「業務改善のはじめの第一歩」を解説してみます。
すべては「いまを知る」ことからはじまる
最初に質問です。
みなさんが普段取り組んでいる業務の非効率な部分、無駄だと思う部分はどこですか?
どうでしょう?意外と出てこなかった方もいるんじゃないでしょうか?
自分が普段やってる業務って、その形が当たり前になってるし、慣れもあって染み付いてるので、すぐには思い浮かばなかったかもしれませんね。
(めっちゃ思い浮かぶよ!という方は普段から非効率・ムダを意識できてます!すごい!)
特に改善することはなさそうだなと思える業務でも、私のように直接担当してない人間がみると「なんでそのやり方になってるんだろう?」と疑問を持つことがあります。「なんで?と言われても、引き継いだときからそうだった」が本音かもですが、要は現場担当者の方とズレが生まれるわけですね。
実はこういったズレポイントが改善ネタになったりします。言い方を変えると、普段当たり前のようにやっている業務を把握し、紐解いてくことが業務改善の第一歩になってきます。
業務改善版・だるまさんがころんだ
小さい頃に一度は遊んだことがあると思いますが、業務改善は「だるまさんがころんだ」と通ずる部分があるなと個人的に思ってます(え?)
業務改善は「だるまさんがころんだ」と通ずる部分があると個人的に思ってます(え?)
— sasaki|業務改善コンサル (@moto_ssk) February 20, 2025
👹 まずは鬼と他の子を観察(まずは現状把握から)
👹 少しずつ前に進む(小さな変化をつくる)
👹 こまめに振り返る(仮説と検証を繰り返す)
小さな成功体験を積み上げる方が成功しやすくなる!
僕が「だるまさんがころんだ」でドキドキするのは、鬼がいつ振り返るかを予想しながら少しずつ前に進んでるときです。鬼は鬼で、少しでも多くの子を捕まえた方がいいのでこまめに振り返ったりしますよね。
業務改善も同じで、いきなり大きく変えるのは難しいので少しずつ進めた方がリスクを抑えられますし、こまめに振り返って仮説と検証を回す方が納得感も得ながら、かつ、成功の確率もあがりやすいです。
では業務改善における「はじめの第一歩」とは何か?
さきほど「業務を把握し、紐解いていく」と表現しましたが、もう少し具体的にいうと「どこで時間がかかっているのか?」「何がムダなのか?」を把握することです。
業務改善を3ステップで進める
せっかくなのでこのまま「だるまさんがころんだ」になぞらえて、業務改善はこんな感じではじめてみるといいよというのを3ステップで解説します。
STEP1:まずは現状を見える化する
このステップは、だるまさんがころんだでいうところの「鬼&ほかの子を観察するフェーズ」です。
現状が見えないことには、どこを改善するか?や何をどうしたいか?というゴール設定ができません。すぐに動き出したいところですが、まずは動かずに現状を観察してみましょう。
例えば工数の記録です。工数に馴染みのない方もいると思いますが、いわゆる業務の所要時間を記録してみてください。秒単位まで記録する必要はなく、ざっくりでOKです。できれば予測値と実績値の2つあるといいですね。予測より実績が大きい場合は「なにに時間がかかっているか?」を考えることができますし、そもそもこの作業は必要なんだっけ?と考えるキッカケにもなります。地味ですが意外と得るものがあるんですよね。
STEP2:小さな変化を起こす
このステップは、だるまさんがころんだでいうところの「ちょっとずつ進んでみるフェーズ」です。
現状が見えてきたら、次は変化を起こしてみましょう。といっても「この業務をやめよう!」とか「AIにやらせてみよう!」という話ではなく、"ちょっとした実験"という感覚でいいと思います。例えばこんな感じです。
手入力してる作業をExcelマクロで自動化できないか試してみる
会議資料を作る時間を短縮するためにテンプレート化してみる
業務の1工程レベルで全然いいので、改善してみて実際に作業時間は短縮されたか?扱える件数が増えたか?を検証してみてください。小さなことかもしれませんが、こうした成功体験を重ねることは実績になりますし、周りへの説得材料になります。結果的に改善を推進していくことに繋がります。
STEP3:やったことを振り返える
最後のステップは、だるまさんがころんだでいうところの「こまめに振り返ってみるフェーズ」です(← 急に鬼目線 👹)。
現状を把握する → 小さな変化を起こす、ときたら最後は「ちゃんと振り返る」です。ここまでが1セットです。その改善は本当に効果があったのか?を振り返ってみましょう。
さっきの例でいくと、手入力の業務をExcelマクロに置き換えられたけど逆に手間が増えてないか?とか、テンプレートで作成時間は短縮したのか?などですね。定量的なデータ(削減時間、満足度など)で取れるとよりよいと思います!
改善は一度やったらオワリではないので定期的にチェックしましょう。
業務改善のコツは「小さくはじめて、大きく考える」
「だるまさんがころんだ」になぞらえて業務改善の3ステップを解説してみましたがいかがだったでしょうか?(逆にわかりづらかったですかね?)
繰り返しになりますが、業務改善は一気にやるものではなくて少しずつ進めていくものです。いきなり大きな変化を起こすのではなく、小さな変化を積み重ねていく方が周囲の理解も得やすいですし、うまくいかなかったときのリスク(時間もお金も)も最小限に抑えていくことができます。小さな成功体験を積み重ねるからこそ、大きな変化をもたらすことができると思います。
最後に今日からできるアクションプランを載せておくのでご参考まで。
業務時間をざっくり記録する(現状を知る)
「ムダかも?」と思う業務を1つピックアップ
小さく試してみる(小さな変化を起こす)
試したことは効果があったか検証する(ちゃんと振り返る)
まずは「はじめの第一歩!」を踏み出しましょう 🦶