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英語学習をもっと楽しく!洋楽で口語スキルを磨きませんか?(82)
本日ピックアップするのはちょっと昔の曲だけど、日本人なら誰もが一度は耳にしたことがあるデビー・ブーンさんの、
You Light Up My Life
1977年公開の映画「マイソング」の主題歌です。全米チャートで10週間に渡りNo.1を獲得。これまでに、多くのアーティストによってカヴァーされている曲です。
また学校の英語の授業でも好んで使われる曲で、昔NHKラジオ講座の「基礎英語」なんかでも取り上げてましたね。とっても感じのいい曲ですよ。では早速聞いてみましょう。
So many nights
I'd sit by my window
Waiting for someone
To sing me his song
So many dreams
I've kept deep inside me
Alone in the dark
But now you've come along
And you light up my life
You give me hope to carry on
You light up my days
And fill my nights with song
この曲も恋愛歌で、あなたが目の前に現れてくれて、独りぼっちの夜から解放される。しかもあなたのお蔭で真っ暗な人生から抜け出ることができた。そして私の人生に生き甲斐を与えてくれたわ。ありがとう、ってな内容ですな。
なんか、昭和世代の私には、小坂明子の「あなた」に感じが似てる、と思うのは私だけでしょうか。では表現解説です。
● 過去を懐かしむ時のwould
I'd(would) sit by my window (窓のそばによく座っていたものよ)
ここで使われているwouldは、過去の習慣と呼ばれているものです。「よく~したな」と過去を振り返って「戻らない昔を懐かしむ気持ち」を語る場面で使われることが多いです。oftenやsometimesのような副詞と、またwhen I was a childのようにいつのことかを示す言葉と一緒に使われる傾向があります。こういうのがないと仮定法かな、と誤解を生む可能性がでてくるので。
● 「生きがい」は「give 人 hope」で
You give me hope to carry on
(これから人生を前向きに続けていく生きがいをくれる)
give + 人+ hopeで「人に希望をあたえる」→「生きがいを与える」ということ。簡単に言えます。このほかYou are my reason for living.「あなたは私が生きる理由です」、You're all I'm living for.「あなたは私が生きるためのすべてです」なんてのも。ちょっと重いですが。
これらすべて「生きがい」で使えます。もっとシンプルにYou are my life.でもOK。
● 冠詞の有無で意味が変わる
fill my nights with song (夜をあなたの歌声で満たしてくれる)
ここは名詞のsongに注目。song「歌」は、始めと終わりがある一つのまとまりと認知されるので、数えられる名詞ですね。つまりこの意味だとa songかsongs、あるいはthe songになるはず。ところがここは冠詞がないので、数えられない名詞として認知しています。もっと抽象的なことになるわけです。そこでここは「歌唱」とか「歌声」ということかと。
類例でan apple vs apple、an egg vs egg、a radio vs radio、a TV vs TVなどなど、名詞を話し手がどう見てるかが冠詞の有無の選択に関係します。この辺りの感覚がわかると瞬時に意味も取れるかと。では、問題です。
次はどういう意味でしょう。
1. I usually go to work by bus.
2. My family goes to bed before 10.
3. My hands smell like orange.
4. My sister used to play doctor when she was a child
5. She showed some leg in a short skirt.
6. It's really tough to play dumb all the time.
正解です。
1.「普段はバスで通勤しています」
by busのbusに注目。バスは1台、2台と数えられます。ここは形のある具体的な乗り物としてのバスではなく、輸送手段として捉えています。つまり抽象的なものと認知しているのです。by car、by bike、by train、そしてby elephantなんてのもそうです。
2.「我が家は10時前に就寝します」go to bedのbedに注目。ベッドは普通は1個、2個と数えられます。ここも形のある具体的な物としてのベッドではなく、「寝る」という行為をする抽象的な概念として捉えています。ベッドに入って眠りにつくまでの一連の行為や儀式をする場という感覚です。「床に就く」というのが一番日本語のニュアンス的に近いかと。
3.「手がオレンジの香りがする」smell like orangeのorangeに注目。オレンジは普通は具体的な形があるので1個、2個と数えられます。ここは、形のある具体的な物ではなく「匂い」や「風味」のことなので数えられないと認識します。
4. 「私の妹は子供の頃、よくお医者さんごっこをしたものです」play doctorのdoctorに注目。医者は普通は1人、2人と数えられます。ここは、人間ではなく「ごっこ」なのでそういう「役割」と認知しています。あくまでも形のある人ではなく抽象的な「立場」という捉え方です。
5.「彼女は短いスカートで脚を見せた」some legのlegに注目。「脚」は普通は1本、2本と数えられますね。でもこの場合は脚1本という捉え方ではありません。スカートからちらりと見える足の「部分」のことを意味しています。
つまり上から下までのまとまりのある脚ではなく、その一部、すなわち「もも肉」に近い感覚です。実際legは数えられない名詞でそういう意味があります。ここは数えられない名詞で、スカートとの関連から人間が見ると言えば、足のもものあたりの皮膚の一部に意識が向いていると言えます。
6. 「常に馬鹿を演じるのも本当につらいもんです」play dumbのdumbに注目。口語でdumbは「バカ者、間抜けなやつ」のこと。通常、人間なので1人、2人と数えられます。ここは、人間ではなく「そういう奴」という4.と同じ「役割」と認識しているので無冠詞です。
さて、この曲、とても歌いやすいので日本人のカラオケ向きかなと。そこで、久しぶりに歌い方のレッスン動画がありますので、これを見ながら発生練習して、声に出して歌ってみてください。Good luck!