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英語学習をもっと楽しく!洋楽で口語スキルを磨きませんか?(74)

2025年になりました。明けましておめでとうございます。

人間、年齢を重ねると残酷なほど1日、1週間いや1年が恐ろしすぎるほど早く過ぎ去ってしまいます。この現実は誰にも止められないかと。

そんな中でfruitful lifeにしようと私などは日々もがいているわけです。

さて、新年の一発目はラブソングにしたいと思います。
ラブソングといえば、この人。

          バリー・マニロウさん

です。
何を隠そう私、彼の筋金入りのファン(a die-hard fan)なんです。人生の岐路ではいつもこの人の曲に救われてきました。今日は彼の数ある曲の中から、            

        Somewhere down the road


邦題は「いつか、どこかで」。歌詞がとってもいいんです。まずはお聞きください。1992年に横浜で行われたライブからです。

最初の2verseだけですが、語句を見ていきましょう。

● 英語特有の二分法 right vs wrong
We had the right love at the wrong time.

直訳すると「私たちは間違った時に正しい愛を持った」です。英語のrightとwrongの使い方がわからないとピンときません。これ実は、「お互い相思相愛だけど出会った時期が悪かった」ということ。愛する相手としては間違ってない。でも会うべき時期ではなかったということ。人生でありません?
こういう経験?実は私にも...........。

ちなみにこのwrongですがI got off at the wrong station.(本来降りる駅と違う駅で降りた)やI was seeing a wrong woman.(本来はお付き合いするべきじゃなかった女性とつきあってた)など後悔とか残念といった感情が入ってる場合によく使われます。

● 口語でよく使われる句動詞
if they're calling you away I have no right to make you stay.

call awayで「人を現在地から他の場所へ移動させる」という句動詞。つまり「それら(=あなたの夢)が今いるそこを離れなさい」って言ってるってこと。I have no right to make you stay.のrightは名詞で「権利」です。英語はrightがお好きですね。上のright vs wrongのrightは形容詞で「正しい」です。で、I have no right to make you stay.で、「君にここに残ってなんて言えない、そんな権利僕にはない」ということ。

ところで、Just a phone call away と言えば、これ決まり文句で「電話一本で連絡が取れる」ということです。

● down the roadはメタファーを使った言い方
Somewhere down the road

これは人生(life)を道(the road)に喩えた言い方。downは「下へ」ではなくて、進行方向の先、つまりここでは「将来、未来」のこと。つまりdown the roadで「人生を進んだ先」→「将来いつか、そのうちに、ゆくゆくは」ということで、この曲のタイトルは「いつか、どこかで」というわけです。

そしてOur roads are gonna cross againと言ってるので、「またお互いの人生が交差するだろう」つまり「またどこかで再会できるよ」って言ってます。単刀直入に、We will see each other again.と言うより、よっぽど情的で詩的な感じがして、素敵じゃないですか。ぜひ使ってみたいです。


● 「わかる」という意味のsee
heart of yours will come to see

seeは「見える」。見えることは理解できます。そこからsee=understandの意味で使われます。come to seeで状態の変化を表し「わかるようになる」ということ。heartは「心」です。ちなみにheartと言えばmindの区別が今一つという人も。英語でmindと言うと、「思考や判断を司る部分」をイメージします。一方、驚いたり悲しんだりと感情に関係する部分がheartになります。mindが「思考(頭)」で、heartが「感情(心)」に相当すると覚えておくとわかりやすいかも。


● 同伴を表すwith
you belong with me

 You belong to me.という言い方もあります。この場合は「君は僕のものだ」と所属の強さが出て、なんか所有物みたいな言い方です。言い方によっては高飛車に聞こえます。You belong with me.は同伴のwithを使っているので、「君は僕と一緒だよ、一緒にいる方がいいよ、君は僕の元を離れられない」と一緒感が出ます。前置詞一つでニュアンスが変わります。


ところで私、2008年に同じくdie-hard fanの友人と、アメリカはラスベガスヒルトンで行われたバリーさんのコンサートに行ったんですね。ステージ近くのいい席です。彼がオープニングで出てきた時、女子高生張りの黄色い声援で「バリーさ~ん、バリーさ~ん」と思わず叫んでしまいました。いい歳こいたおっさんです。

場内をぐるりと見渡すと、客層は白人ミドルクラスの女性が圧倒的で、アジア系のおっさんは、私と友人の二人くらいでしょうか。コンサート中、バリーさんは会場の客をよく見てました。

当然、前のほうにアジア系のさえない中年男子がひょこっと座っているので「あれっ」と思ったのか、何度かこちらを見てくれました。演奏した曲はすべて知っているだけに感慨深いものがありました。やはりレコードやCD、動画で聞くより、生声に勝るものはないですね。

    It was one of the best memories I'll never forget.


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