9月のバイクノオト『風読紀行』
ツーリングを愛する仲間たちへ
9月。風が少し冷たくなってバイクで走るにはいい季節がやってきました。
このどうしようもないコロナ渦、みんながどうやってバイクライフを送っているのか街ゆくバイクを見ながら考えています。
ただただ待つ人もいれば、こっそり走りに行っている人もいるでしょうし
バイクいじりに目覚めた人もいるかもしれません。
「いや、もうバイクなんか乗ってないよ。」
なんて人もいることでしょう。
バイクに復活してからの5年間。多くのバイク乗りたちとの交流を重ねて、バイクというフィルターを通じてもいろんなことが見えてきました。
バイクの選び方からバイクの乗り方、いじり方。そこにはやはり個人そのものが投影されていてバイクと乗り手は一致しているものです。
どういうバックボーンで、どこをどれだけ走ってきて、そしてどこに向かうのか。
たかがバイク一台に乗り手の生き様がオイル以上に滲み出ているのが最近よくわかります。
先日、おもしろいグループと走ってきました。
「海外のライダーを日本に呼んで楽しんでもらうにはどうしたらいいか?」
名門大学の先生もいれば、バハをなんども走っているバハライダーもいれば、何十年もメカニックの最前線でやってきているライダーもいる。
そんなバラバラに見えるこの人たちの共通点は、40年以上バイクで走りつげている筋金入りだということです。
日本を世界のライダーに届ける
コロナが明けたあとの日本を世界中のライダーに届けるためにどうしたらいいのか?
そんなテーマを掲げた『ライダーサミット』に呼ばれて行ってきました。
日本在住のオーストラリア人のライダーを中心にどこに日本らしさを感じるのか、そして外国籍の方は日本のどこを走っているのか。
まぁ聞けば聞くほど僕ら日本人が想像もつかないような感性です。
そんな国際的なライドだったのですが後にも先にも忘れられないなんともいえないライディングの一体感、グルーブ感というのか、そんな不思議な体験をしました。
午前は土砂降りの中、栃木にむかい午後から少し晴れてきたのですが
路面はまだウェット。
片道二車線、対向車はなし。前後にもまったく気配がないまま
ここがいろは坂だと気づかないくらいにうっすらとキリがかっています。
入り口からドロドロと走って行くのですが、いくつかのヘアピンコーナーを
こなしていくうちに次第にお互いのスキルがわかったのかこのグループのバイブレーションがコーナーを抜けるたびに揃ってくるのがわかります。
互いを意識しながらもあくまで自分のライドを自分のスタイルで楽しむ。
先頭が引っ張るでもなく、スイーパー(ケツ持ち)が圧力をかけるでもなく
車の四輪がクルマを走らせるかの如く一台一台が一つの塊の一部となり全体を推進させていく。独特の一体感を味わいました。
コロナがいろんなものを壊していくのを日々目の当たりにする中で
揺るがない何か、気高さを備える何かをもってこうして長年やってきているこの人たちの生き様が希望にも見えた瞬間でもあります。
実は勝手に宣言していることあります。
“日本テーマパーク宣言”
日本中のどこのテーマパークに行くより、世界中どこを走るより、ライダーにとっては日本という舞台が最高のテーマパークだと考えています。
海あり、山あり、都会あり。どこに行っても美しい景色があり、美味しい食だって楽しめます。しかもたった一日で海も山も美味しいものも全て叶えられ、路面もよく整備されていて快適に走れる土壌はすべて揃っています。
それをテーマパークと言わずしてなんと言えばいいのでしょうか。日本ほどバイク旅に適したところは世界のどこを探してもきっとありません。
バイクに乗っている人には、そんな視点でこの日本を少し眺めてもらえればまた一味も二味もバイク旅を楽しめるはずです。
Stay Healthy, Stay Peace and Stay RIDER.
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”日本テーマパーク宣言”
毎日暮らしている日本。
世界から見れば実はツーリング天国。
山あり、海あり、都会あり。
文化も歴史も、衣食住すべてにおいて特筆されるものばかり。
こんなに楽しいテーマパークは他にないでしょう。
バイクというアトラクションで
あちこち旅ができる最高のロケーション『日本』。
ライダーにとって
これほど恵まれた土地は地球上できっとここだけ。
美しい地の果てで会おう。
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