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299円+税の幸せをお買い上げして帰宅した。

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2019-05-30

ちょっとした相談のために、同居人と市内のクラフトブルワリーへ出かける。おいしいビールを頂きながら、仕事になりそうな、ならなそうな雑談を小一時間して、いい気分で帰宅。こういう日が、オンなのかオフなのかと尋ねられることもあるけど、自分でも正直よく分からない。はっきり言えるのは、自営業の家庭で生まれ育った私にとって、このグレーゾーンが日常そのものということだ。

帰宅後、珍しくネットでTVを観る。お目当ては近所の小さなお豆腐屋さんが取材された番組。小商いならではの家族の様子、暮らしの雰囲気。馴染みのある光景が画面に映し出される。こういうことが一般的に面白がられることは理解している。けれどやはり、いまだにその事実に納得いかない自分もいる。

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2019-05-31

今後、私の中心的な活動になるであろう「かもノす」では、「ともに文化をかもす」というざっくりしたコンセプトだけを掲げ、あえて自分の仕事内容が限定されないようにしている。それでも本質的な目的を捉え、手持ちの素材に向き合えば、おのずといま与えられた選択肢は見えてくるだろうと考えている。

そうして、すべての行動はすぐに実行可能な「次にやるべき事」にまで分解できる。いや、しなければならない。何事も些細な一歩一歩の積み重ねでしか前進しないからだ。しかし、言うは易く行うは難しである。エゴに振り回され、「次にやりたい事」の誘惑に駆られて、すぐに道を踏み外しそうになる。

さて、いま私に定められた「次にやるべき事」はなにかというと「さっさとパソコンを閉じて風呂に入る」である。そう、昨日の夜はどうにも面倒で風呂に入り損ねたのだった。そのせいか、さっきから少し頭がかゆい。

やっぱ人間そういう基本が大事っすね。

ぽりぽり。

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2019-06-01

夕食後、デザートのストックが切れていることに気付く。

正確にいえば、チョコレートアイスはあったのだが、それは先日に食べたばかりなので別のものが欲しい。こういうときに田舎暮らしは辛い。たかがアイス一個のために往復30分を費やすのかと考えると、いろいろな意味で気が引ける。

しばし悩んだ結果、夜のドライブだと思うことにして、10kmほど離れた最寄りのスーパーまで出かけた。途中で鹿を轢きそうになる。あぶない。たかがアイスのために事故ったら、日記のネタにしてもお粗末だ。

なんとか到着し、品揃えが豊富とはいえないアイスコーナーに向かう。

バニラアイスの大きなのが欲しかったのだけど、案の定ちょっとお高い某ブランドのしかない。嫌いじゃないが、気分ではないのだ。そんなところで目に留まったのが、杏仁豆腐。しかもクリーミーではなく、私好みの中華料理店で出てくるような弾力のあるタイプ。

299円+税の幸せをお買い上げして帰宅した。

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2019-06-02

今日は借りている土地の草刈りをした。

草刈りというと思い出すのは「植物学的には少し長めに刈り残すくらいがいい」という説だ。その理由は「根元まで綺麗に刈ると地面に光が届きやすくなり、むしろ新たな雑草の発芽を誘発してしまうから」だったと思う。

なるほど、試してみたくなる。

しかしここで、草刈りのジレンマが登場する。それは田舎において、草刈りという行為がたんなる私有地の管理の意味だけでなく、地域住民のノンバーバルコミュニケーションの役割を担っているということだ。

その文脈においては「きっちり刈られた土地」が、その所有者の誠実さや律儀さを暗示したりする。植物学的に合理的な「スマート草刈り」も、地域コミュニティの分脈では「なんか雑な奴」という評価に繋がる可能性が高い。

さてどうするか。

私の出した答えは「ギリ許されそうな長さで刈り残して様子をみる」である。正直微妙だが、これはいわば「刈りニケーション」。正解は自分と他者の間に生まれる。

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2019-06-03

高野文子さんの「ドミトリーともきんす」を読んだ。

シンプルな表現でサイエンスとアートの交差点を見事に描き出す、読み応えのある漫画作品。登場する学者達はもちろんのこと、彼らの視点や思想を漫画という媒体に落とし込む著者の抽象化能力の高さに驚かされる。

どれだけ世界が移り変わろうとも、愛こそはすべて。

そんな当たり前を感じさせてくれる本だった。

気がする。

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※この日記はTwitterでつぶやいた一週間分のネタをまとめたものです。


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塩田素也|かもすハウス
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