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採用コンサルタントと考える「転職活動の準備」#4 会社のビジネスモデルと仕事内容を理解したうえで志望動機を考えよう

前回のコラムで「面接官が納得する志望動機とは?」というテーマではちさんに質問しました。

その回答は下の通りでした。

質問2. 面接官が納得する志望動機にはどんな共通点がありますか?
はちさんの回答
(よほど的を射ない動機はともかく)志望動機による差別化は難しいですね。
また、どのような立場の人、どのような考えを持った人が面接官を務めるかにも影響します。
私の経験からは、社歴や経験が浅い面接官の場合、その会社の良さや魅力を語ると話が弾むことはありますが、社歴や経験の長い人の場合、その会社のビジネスモデルや仕事内容の理解を前提にした志望動機でないと響かないことが多いように感じます。

今回は、この「会社のビジネスモデルと仕事内容の理解を前提にした志望動機」をどのように組み立てるか、ポイントを伝授していただきます。


はちさんの回答

応募する以上は、何かしらの熱意(志望理由)があることは大前提かと思います。
一方で、その熱意に引っ張られすぎず、少しドライな感覚でビジネスモデルと仕事内容を判断することが重要です。

そのうえで、以下のような問いを用いてイメージしてみてください。

・その会社はどんなビジネスモデルなのか?
・どんな仕事をしてもらいたくて募集しているのか?
・それは何故か?
・その会社の期待に自分はどのように応えるのか?
・自分がその会社でどのように働いているか?
・その会社でどんな活躍(失敗)をしているか?
・その会社や仕事に適応するまでの時間はどれくらいか?
・活躍するには、どんな能力やスキルを身に付ける必要があるか?
・会社や仕事に慣れるまでにどんな苦労があるか?
・直面する苦労を自分はどのように乗り越えるか?
・その会社に入ったことで何が手に入る(何を失う)か?
・手に入った(失った)と感じた時、自分はどんな表情をしているか?
・その仕事を通じてどんなやりがいを手にしているか?
・仕事の仲間や上司とはどんな関係を構築しているか?
・入社して3年後、自分はどんな表情で、何をしているか? など

上記のような問いかけをしたうえで湧き上がってくる、「それでもその会社で働きたい」「だからその会社で働きたい」という気持ちが、「あなたが本当に伝えたい志望動機」となります。

これらの問いを自らに投げかけていく中で、まったく違う業界に興味を持ったり、違う会社に惹かれたりすることはよくあります。
その場合は自分を信じて軌道修正することも良いでしょう。

反対に失敗しやすい例を一つご紹介すると、安易な紐づけで志望動機を形成したときです。

営業=大変そう 
事務=外回りより楽そう 
オフィスが綺麗=働きやすそう 
社員の写真が笑顔=楽しそう 
接点のあった社員が優しい=いい会社だなあ

このような自分の思い込みを前提に志望動機を形成してしまうと、会社に対する認識にズレが生じてしまい、面接の時間が会社理解や仕事理解の「確認時間」にとられてしまいます。

結果として、面接において肝心な「相互理解」が進まず、希望しない結果となりやすいので注意しましょう。
ぜひ、参考にしてみてください。

なお、最近は選考を受ける前にカジュアル面談などを設定してくれる会社もありますので、志望先をしっかり理解して行動を進めていきたいですね。


◾️ 筆者プロフィール

はちさん
早稲田大学卒業後、紆余曲折を経て大手人材会社に入社。
約20年のキャリアを通じて、九州地区をはじめ都内の企業・自治体の採用支援に携わる。
担当業種は多岐に渡り、社長1名の会社から従業員数4万人を超えるグローバルな大手上場企業まで幅広い規模の企業を担当。
採用責任者時代は、年間1,000名を超える採用活動でのスキーム設計・フロント業務・事務作業・面談面接・研修といった採用活動の全工程を一気通貫して経験。
行ったり来たり考えた結果、採用活動支援と人材育成を行う会社を設立。

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