多様性が大事って言うけどさ・・・
自分はUXデザインやらワークショップ運営やら行う経験から多様性を大事にしてきたつもりだった。「ミュージックビデオ視聴から多様性を学ぶワークショップ」なるものだって制作している。(もっと陽の目を見て欲しいワークショップ笑)
だが最近自分が大切にしてきた「多様性と呼ばれるもの」は少し自分には違うんではないかと思い始めてきた。
それは【複数性】という言葉に出会ったのがきっかけだ。複数性の正確な定義は結局わからないのだけど、論文や記事を読んだり人と議論したりした結果…私の中では「個人の中に複数のアイデンティティがあること」だと思っている。日本人であり山野家の一族であり富士通社員でありUXデザイナーでありアーティストの私、みたいな。
サービスデザイン界隈でBtoCinBの目線の話を最近よく聞く気がする。これは一つの複数性ではないだろうか。(消費者でありビジネスマン)
【多様性のイメージ】
・いろんな人がいる状態の中で見出せる
・違いを受け入れ合う
・わかりやすい違いに着目しがち
・コラボレーションに向かうと力を発揮する
・コミュニケーションは違いがあること前提
【複数性のイメージ】
・自分や相手中に見出せる
・違いと共通点を認識し合う
・わかりにくい違いにも意識がいく
・コミュニケーションはどの立場で行なっているのかがポイント
そうすると、多様性の前に複数性の感覚を研ぎ澄ました方がもっと良いのではないかと考えるようになった。多様性というバズワードに振り回されて、実は本質的ではない場作りがなされてることも少なくない。
まずは自分の中にどんなアイデンティティがあるか棚卸しをして、自分の思考やコミュニケーションのくせ・好き嫌いがどのようなところからきているのか(ナショナリズム?環境?風土?病気?みたいな)わかることが多様な社会により馴染んでいくためのベースになりそうと今は直感的に信じている。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?