退屈している

 退屈している。もうずいぶん長いことそうだ。何かしてみたいという気はあるが、かといって、これといってしたいことも特に何も思いつかない。手っ取り早いのは習い事だろうが、何でも好きに習い事を始められるほど小遣いに余裕があるわけでない。そもそも、金銭的に余裕があったところで、たぶん同じだろう。出かけて行って新たに人と交わること自体、億劫このうえない。
 そもそも、自分が何を望んでいるかもよくわからない。これももうずいぶん長いことそうだ。「仕事をなるべく早く片付けて」となんとなく毎日毎日毎日毎日毎週毎週毎月毎月、何年も前から思っているが、いざ早く片付いたからといって、「よしこれをしよう」なんてものを持ち合わせてはいない。
 書いてみたところで気が晴れるわけでもない。くだらなさが文字という形になっただけだ。
 猫はえらい。ただ、生きている。寿命尽きるその瞬間まで、ただ、生を全うしている。

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