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ニュースをきっかけに子どもと観た韓国映画

日曜の夜、韓国映画「タクシー運転手〜約束は海を超えて〜」をアマプラで家族で観た。

きっかけは、先週次男フーが解説してくれた韓国の戒厳令のニュース。

夫が以前観たこの映画が面白かったというので、このタイミングでみんなで観たらどうかと勧めてくれたのだ。

下の兄妹たち(小2と中1)にはちょっと難しいかなと思ったけど、なんと最後までしっかり観て、中1の三男は「おもしろかった」と言っていた。

実際かなりよくできた作品で、事件のことを正確に伝えつつ、エンタメとして観てもハリウッド映画とまったく遜色ない出来だった。

恥ずかしながら先週まで「カイゲンレイって何?」状態だったわたし。とても勉強になったし、韓国への理解が進む、とてもいい作品だった。

1980年に韓国で起きた光州事件を舞台にした実話。

ソウルのタクシー運転手マンソプが、お金のためにドイツ人記者ピーターを光州に送り届けるのが彼のミッションだ。

けど光州はそのころ戒厳令がしかれ、民主化を求める市民を、政府が軍隊で弾圧しているという、地獄みたいな状態だった。

この光州でおこなわれていた被人道的な出来事は、世界はおろかソウルにすら報道されていなかった(たった44年前の出来事なのに・・・!わたしが1歳のとき)。

それを知ったドイツ人記者ピーターは、この事実を絶対に世界に伝えると、光州の人たちと固い約束を交わす。

一方タクシー運転手のマンソプは、はじめはお金のためだけに来たのでさっさと帰ろうとしたし、民主化を求めるデモも、学生の道楽くらいに考えていた。

けど、光州で起きていることのあまりの悲惨さに、「どうしてこんなことを・・・」と怒り、ピーターと思いをひとつにする。

観終わったあと、「韓国すげぇ・・・」と圧倒された。

たった40年ほど前の自国のこんな黒歴史を、ここまで見事に映画化するなんて。

わたしは日本人が、ここまで自分たちの間違った行いをエンタメ作品に昇華しているものを、見たことがない。間違えを認めると困ることが、まだまだあるんだろうか。

では韓国は、なぜあんなに反省し、前に進むことができるんだろう?

映画を観る前までは抱いてなかった、韓国への興味とリスペクトが生まれた。

映画を観終わったあと、kindleに入っていた池上さんの本で、朝鮮半島の歴史の部分を読んだ。

そしたらなんと憲法序文に、「政権下でなにか不正がおこなわれたら、人々がデモや集会を起こし、政権をひっくり返すことが良いことだ」的なことが書いてあるとあった。

(これより前に起きた「4.19民主革命」という事件を引きあいに出し「不義に抗拒した4.19民主理念を継承し」と書かれている)

この話を次男フーにしたら、「光州事件のことも載せようとした動きもあるんだよ」と教えてくれた。

この映画のことも、朝鮮半島の歴史のことも、一度知っただけではすぐに忘れてしまうから、こうして日記に書いている。

「タクシー運転手」、おすすめです。


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