朱東文(チュドンムン)と朴普煕(パクポーヒ)のUCI経営と浪費

信者の中には顕進氏がUCIを奪っていったと考える人々がいる。家庭連合がそのように宣伝してきたからだ。信者が噂を信じたのは、それを流したのがその当時、世界会長や財団理事長に立てられていた亨進氏や國進氏だったからだろう。
下記内容は、2012年8月24日にコロンビア特別区(District of Columbia=Washington, D.C.)の地方裁判所へUCIが提出した文書を参照しながらまとめたものである。UCIは、Unification Church Internationalの頭文字をとったもので1977年に設立された非営利団体である。
創設当初から1992年までは朴普煕氏が理事長を務めたが資産の浪費及び不適切な経営が目立った。代表的な事例としては朴普煕氏が詐欺罪で執行猶予付きの有罪判決になった事件がある。UCIは韓国文化自由財団(KCFF:Korean Culture and Freedom Foundation)に毎年100万ドル程度を支援していたが、朴普煕氏はKCFFの資金の一部を私的目的に使っていた。それ自体が大きな問題であるが、2004年にはKCFF主催のプロジェクトに資金を集めた際、韓国のビジネスマンから詐欺行為を行ったとして告訴され、結果的に詐欺罪で2年、執行猶予5年の判決を受けた。(マンションを建てる計画で資金を集めたがマンションは建てなかった)
 1992年7月以降は朱東文氏がUCI理事長に就任して運営を行ったが、非常に浪費的な運営であった。毎年数百万ドルを垂れ流しながらも、ケーブルネットワーク会社の購入に始まり、大赤字のアトランティックビデオ(CEOが朴普煕氏の息子)の支援を継続し、経営改善の努力が見られなかった。その上2003年には朱東文氏の親戚が運営している会社に1500万ドルを貸し付けたが、この会社は資金を返済しなかった。2006年4月に文顕進氏が就任し改革に着手。引き継ぎ当初は毎年100億円以上の損失を出している状態だった。
過去のUCI理事陣の経営による損失を埋めるため日本の信者には莫大な献金ノルマが課せられていた。この状態を脱するため顕進理事長は過去の運営を改め、現代的な経営手法によって改善の努力を継続された。顕進理事長は責任者らによる汚職や浪費を正そうとして妨害にあった。
上記の流れを見れば、家庭連合の責任者たちの組織文化は非常に良くないものであったことが分かる。日本の信者からの献金を浪費し、時には私的な目的に流用することもあった。1998年に家庭連合の世界副会長に就任された顕進氏はこのような悪習を真っ先に正そうとされた。経営改善することで日本の信者の献金負担を軽減していくことを文鮮明師(以下師)と約束された。そしてそのための人事などあらゆる改革を敢行して行かれたが、そこで多くの反発に遭った。
 2006年ごろから教権勢力は國進氏や亨進氏を担ぎあげ、顕進氏の影響力を削いでいった。以下はその流れである。
2006.5.8 統一財団理事長を解任。代わりに國進氏が就任。(師の許可なし。「私は國進を理事長にしたことはない」)
2008.4.18以降 家庭連合副会長を解任(亨進氏による人事)。亨進氏が世界会長就任。
2008.5.2 W-CARP世界会長を解任。代わりに亨進氏が就任。(師ではなく亨進氏による人事)
2008.7.29 米国総会長を解任。代わりに仁進氏が就任。「米国の総会長は顯進」という師の度重なる指示をすべて無視する。
2009.11月 UPF共同議長を解任。2009年11月18日 亨進氏がUPF世界会長に就任。翌日の11月19日、師は激怒され、亨進氏の就任を取り消し、顯進氏と郭氏を復職させるよう要求したが、この指示を無視。この師の指示は日本家庭連合のリーダーにメールで通達されたが、すぐに上部より削除命令が出て証拠は隠蔽された。
2009年以降、統一財団理事長である國進氏によって日本からのUCIに対する支援が突如として全額中止。師は「私は國進を理事長にしたことはない」と繰り返し語られたものの、その指示は無視されていた。國進氏がUCIへの支援を停止することでUCIは倒産の危機に陥った。これは顕進氏の改革を止めようとする最終段階であった。
2009年以前も以後も、UCIは顕進氏のもとで経営改善のための改革を進めていた。使われていないものや赤字を出し続ける企業は倒産を防ぐために整理が必要不可欠であった。
アトランティックビデオ売却(毎年数千万ドルの赤字)
ジェファーソンズハウス売却(使われていない公館)
さらにワシントンタイムズは毎年莫大な赤字を出しており、ネット新聞に力を入れるなど経営改善を進めていたが、突然の支援中止によって維持ができず國進氏が率いる統一財団にほぼ無料で引き渡すこととなった。これら一連の出来事を家庭連合では「顕進氏がUCIの資産を勝手に売却している」と、まるで私腹を肥やしているかのように宣伝した。しかし実際には國進氏が意図的に送金を止めることで引き起こされたことであった。顕進氏はUCIの資産を盗んだ泥棒か?
 

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