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女性起業家をエンパワー 男性中心社会に挑むプロジェクト「アメリアス」

先日、女性経営者の知人がFacebookで堀江愛利(ほりえ・あり)さん主催のワークショップに参加して人生観が変わったという投稿をされていたのを見て、興味を持ちました。

堀江さんは2013年にシリコンバレーで「Women’s Startup Lab(以下WSL)」を設立。名称の通り、女性起業家を支援する組織。

多くの女性起業家が社会問題を重視し、ニーズが高いサービスを提案してもエンジニアのサポートがつかないだけでなく、 男性を中心に楽しむ目的のアイデアが優先されてしまうという現実を打破すべく立ち上げたそうです。

その経験を活かし、2022年3月8日の国際女性デーに合わせて 設立された「Women’s Startup Lab Impact Foundation Japan」の代表に就任。

起業家として自らが直面し、乗り越えて来た壁。これから起業家を目指す人々にどんな壁が待ち構えているのかをあらかじめ教えたり、経験はないが熱意に満ちた起業家と伴走をする。

これは、起業家を目指す人にとって本当に心強いですね。

「まだ会社 ができたばかりで、お金もない、人もいない状況で、インポッシブルをポッシブルにするのは、頭がいいとか、カリスマ性があるということではなく、その人の人間性にかかってくると思うのです。熱意が他人の心を動かし、その熱意に共感した人が伴走してくれるようになる。だから、その人の強みを引き出して、彼女らしさ、起業家らしさを最大化していきたいのです。

また、壁に直面したときに、それで心を傷めたり、自信をなくしたりしてほしくない。どんな壁があるのか、あらかじめ知見があれば対処できるし、自分に自信が持てるはずです。時間と労力を100%起業に費やせるようにプログラムをつくっています。また、志を同じくする仲間がいることで、お互いがロールモデルになって学び合い、1人のビジョナリーとしての成長を加速することができています」

また、「男性起業家中心の社会に風穴を開けたい」というのも堀江さんが今回、日本に活動を広げた大きな理由の1つ。

「アーリー層へのサポートシステムが足りないのは、アメリカも同じで、男性や恵まれた人だけが上のステージに上がっていく状況になりがちです 。そんな状態では、今後どんどんテクノロジーが経済をリードしていく中に、わずかな数の女性しか入ることができず、男性の目線だけでつくられた社会が続いてしまう。それでは、社会にある本当の問題は見えてきません。自分が苦しんだ経験があって、恵まれていないことや必要とされることが分かるから、それを社会を変える力にできる。より良い未来をつくるためにも、アーリー層で多くの女性や若者が立ち上がる必要があるのです」

日本での活動名はアメリアス(Amelias)。女性初の大西洋横断を成し遂げた飛行士Amelia Earhast(アメリア・イヤハート)にちなんで命名されたそうです。

「アメリアが生きた時代は、女性が飛行士になることに、きっと誰もが『Crazy!』と言ったことでしょう。それでも、アメリアは自分のワクワクを大切にしてアクションを起こし続け、その結果、歴史に残る偉業を成し遂げた。アメリアのような女性を日本でたくさん増やしたい。そう考えて『アメリアス』と名付けました。

また、Crazyは『Crazy about』で何かに夢中になる、『That’s Crazy』では“わぉ、すごいね”という意味になる面白い言葉。自分の中のCrazyって何だろうと、まずは自由に発想して、ワクワクできることを見つけてほしい。そして、そのワクワクに夢中になって行動することで、新しい起業のムーブメントをみんなでつくっていこう。そんな思いを込めました」

最後に起業家を目指す女性達へのエール。

「自分にはできないと思っていたことは、過去の世界ではそうだったとしても、今は違う。テクノロジーによって生まれている世界は、私たちにチャンスを与えてくれています。起業というと身構えてしまうかもしれませんが、自分がつくったもの、面白いものを提供して喜んでくれる人が、1人現れ、1人が5人になり、5人が50人に増えていくことと考えてみて。

難しく考えずに、自分のワクワクを大切にして、一歩を踏み出してほしい。一緒に走っていく仲間も、サポートする私たち、スポンサーもいます。今は見えてない新しい社会が実はすぐそばにあるので、ぜひワクワクを、そしてテクノロジーを楽しんでください」

個人的には、日本は女性に限らず、企業家をサポートする仕組みやエコシステムに乏しいと思っています。逆に言うと、女性は更にハンデを負い絶望的な状況。そこに一石を投じる素晴らしい取り組みと思います。

高校生向けのプログラムも用意されるとのことなので、今、中学生の私の娘も、是非、将来送り込みたいと思いました。

<アメリアス公式ウェブサイト>


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