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【勝手にコンサル⑧】介護の現場で発案したカッコよくこの世を去る為のエンディングノートの普及戦略
みなさん、エンディングノートってご存じでしょうか?デスノートではないですよ(笑)。
自分の人生を振り返り大切な人へのメッセージや、もしもの時のために必要な情報をまとめておくノート。これが、一般的な理解ではないでしょうか。
AIさん(Gemini)に聞いてみました。
■エンディングノートの役割
・家族への負担軽減: 万が一の際に、家族が慌てずに手続きを進めることができるように、必要な情報が一目で分かるようにしておくことができます。
・自分の意思表示: 延命治療や葬儀など、人生の最期に関する自分の考えを明確にしておくことで、家族に余計な負担をかけずに、自分の希望通りの最期を迎えることができます。
・人生の振り返り: これまでの人生を振り返り、自分の価値観や大切なものを再確認する機会となります。
・残りの人生を豊かに: エンディングノートを作成することで、残りの人生をより積極的に、そして自分らしく過ごすことができます。
■エンディングノートの中身
・個人情報: 名前、生年月日、連絡先など
・家族情報: 家族構成、連絡先、それぞれの役割分担など
・財産情報: 預金口座、不動産、保険など
・医療に関する情報: かかっている病院、持病、アレルギーなど
・葬儀に関する希望: 葬儀の種類、宗教、墓地など
・大切な人へのメッセージ
・デジタル資産: メールアドレス、SNSアカウント、パスワードなど
■誰のためのものか?
エンディングノートは、自分自身のために書くものです。しかし、その内容は、家族や周りの人たちのためにもなります。
今回、介護業界が長く、現在もケアマネとして活躍されているやまとゆきさんが、オリジナルのエンディングノートを発売されました。
なんと、私やまとゆき、ノートを作りましたーーーーー👏 Life Design Noteという、大切な人に聴くノートです。 介護なんてまだまだ先。エンディングノート?縁起でもない… そう思っている方は多いと思います。
しかし、介護は本当にいつ始まるかわかりません。 それはもちろん、私自身も。 いざ、介護が必要になった時に、本人が意思疎通できなかったら? 誰がその判断をするのか? それはパートナーや子どもたちがすることになります。 ケアマネジャーとして働いていますが 『本当にこの判断でよかったのかな…』と思うお子さんたちは多いです。
それは、親が自分の最期をどうしたいか、こどもに伝えていないから起きることが多いです。 現在は核家族化も進んでおり、年に数回会う、という家族も多いのではないでしょうか?我が家もそうです。
そんな時に『エンディングノート書いておいてね!』ではなく、子どもである私たちが、親の代わりに書く。そんなノートを作りました。
スタンドFMでの配信は、こちら。
どうやら、自分で書くのではなく、家族(主に息子や娘)が、本人からヒアリングしながら書くというスタイルの様です。
介護を通じた家族の葛藤、悲喜こもごもを数多く見てきたゆきさん。突然、父親や母親が亡くなってしまい、残された家族があたふたする姿を幾度となく、目の当たりにして来ました。
それ以上につらいのが、延命措置の判断。「延命措置をしますか?」と聞かれて、親族が独断で断るのは、正直、極めて困難です。
一方で、延命することで誰が喜ぶのか?人間は致死率100%なので、いずれは亡くなる。それを数か月先延ばしにする。それが、果たして本人や家族にとって幸せなのか?そこには、税金も投入されています。
そんな時、まだ意識がはっきりある内に親子でしっかりと会話を重ねる。親がして欲しいこと。子供がしたいこと、できること、できないこと。
この状態で、親の方から「延命してほしい」と希望するケースは少ないと思います。
生前にこうした会話をきちんと行っておくことで、いざという時に、自信を持って判断ができる。多くの現場を見てきたゆきさんだからこそ、持ちえた視点です。
従って、このノートは逝く側が書くのではなく、残る側が書く。親にヒアリングをしながら、子供が書く。その過程を通じて、悔いが残らないように、十分なコミュニケーションをとっておく。
ゆきさんが Life Design Note というエンディングノート発売に至ったのは、このような想いからでした。
本件、ゆきさんご本人の発信ではなく、戦略的仮面夫婦カブさんの配信で知り、興味を持ちました。
そして、案内に従って販売ページ(Base)を訪問したところ。。。
え!?単に商品画像と簡単な紹介文があるだけで、カブさんが解説していた魅力が全く伝わらないではないか!!
※現在は、一時閉鎖中。再開しました
■販売ページ(Base)は、こちら。
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想いが詰まった素晴らしい商品なのに、この販売ページを見ただけの人には全く伝わりません。コミュニティ(ポジ部)のメンバーに直接伝えたり、スタンドFMで発信したりと商品ページの外で魅力を伝える前提なのかも知れませんが、それにしても、もったいない。。
ということで、以下、勝手にコンサルティングします。
まず、出発点として、本商品の価値は機能価値ではなく情緒価値である。例えば、口座や契約情報の引継ぎが目的であれば、デジタルの方が便利です。そして、デジタルキーパーのようなサービスが既に存在します。
従って、本ノートは以下のような事務手続き以外の情緒的なパートにフォーカスするのが良いと考えます。
・親子で対話し、対話やヒアリングを通じて相互理解を深める
・やって欲しいこと/やりたいこと、できること/できないことをすり合わせる
・ヒアリングを通じて、両親の人生を追体験する
・生前に十分対話することで、逝去時に悔いを残さない
・「やりきった証明」であり「自分を納得させるアイテム」
そうなると、4P(Product、Price、Place、Promotion)も一から見直す必要があります。
■現行の4P
Product:1,000円で販売することを優先し、コストを抑えた品質
Price:1,000円(←1,980円の先行商品より安く設定)
Place:Base(←手数料30%取られる)
Promotion:スタンドFM、X、note+コミュニティメンバーのクチコミ
■新たな4P
Product:想い出が詰まった商品に相応しい、ずっしりと質感があり、デザイン・装飾にもこだわったノート
Price:5,000~8,000円(←「自分を納得させる、想い出のアイテム」なので、ある程度高価な方が良い)
Place:初期は直販→スケール後はShpify及びリアル店舗(東急ハンズ等)
Promotion:機能価値ではなく情緒価値を伝える必要あり。ゆきさんの想い、具体的な使用シーン、ノートを使用することでどのような気持ちが得られるのか?→ これらを伝えるには、動画かマンガが相応しい。複数の使用シーン及びそこから生まれる感情を描く
ここで、参考にしたのが、「ジョブ理論」。顧客が成し遂げたい進歩(≒解決したい課題=ジョブ)に着目し、その解決として顧客に雇用(≒購入)される商品を提供する。
ジョブ理論の詳細は、こちらの記事をご参照ください。
■本ケースのジョブ
<子供視点>
生前に両親としっかり対話を行い、介護と向き合った、やりきったと自分を納得させ、悔いを残さない。将来、無意味な延命措置等で介護地獄に落ちることを避けたい。
<親視点>
わが子に自分の生きざまや想いを伝えたい。介護で疲弊し、恨みつらみが自分に跳ね返ってくるような、無様な死に方はしたくない。わが子に、心の底から惜しまれ、見送ってもらえる様な、カッコいい死にざまを見せたい。
このジョブの解決のために、新たな4Pに沿って商品設計を刷新する。
■この先のステップ
この方針で行く場合、商品であるノート自体を作り直す必要があります。これには、時間がかかるので、当面は現商品を在庫を直売で手売りしていく(100冊程度と推定)。
現行商品をBaseの商品ページだけで、見ず知らずの人に購入してもらうのは至難の業。従って、直接の知り合いやコミュニティメンバー及び初期購入者からのクチコミを通じて、丁寧に手売りしていく。
並行して、購入者専用コミュニティを立ち上げる(ディスコード推奨)。このコミュニティは、上述の情緒的シンボルとしてのエンディングノートに共感した人たちの集まり。
手売りしているので、購入者の身元を把握できている。購入者だけのクローズドコミュニティにすることで心理的安全性を確保する。
コミュニティでは、介護にまつわる愚痴を言いあったり、アドバイスを送りあったりする。
更に、もうひとつ重要な役割があります。それは、この初期メンバーを「新エンディングノート」を一緒に作り上げる共犯者にしていくこと。現ノートを実際に使ってみて、ヒアリング項目の過不足や具体的な質問内容をブラッシュアップする。質感やデザインについても、一緒に知恵を絞る。
こうして出来上がった新しいノートは、自分たちの意見が反映され、気持ちのこもった商品となります。メンバーが、全力でクチコミをしてくれることは間違いなし。
■新ノートの広告宣伝戦略
初動はゆきさんからのSNSでの発信と、初期メンバーからのクチコミで広めていく。
その先、スケールを目指して、リーチを拡大するためにマンガを投入。先日、こちらのマンガを出版された、冷え田やっこさんが力になってくれると思います。
マンガの中で、感情移入が可能なさまざま使用シーンを提案する。マンガの宣伝という形で、ゆきさん及び初期メンバーが、あらためて新ノートの魅力を語り、拡散する。
マンガの販売は、キンドルの無料キャンペーンを最大活用する。マンガで儲けることが目的ではないので。新ノートを買ってもらうためにマンガを配る。マンガがベストセラーになれば、一気にリーチを広げられます。
マンガと並ぶもうひとつの柱がパブリシティー。
介護地獄からの解放
カッコいい死にざま
逝く側でなく、残る側が書く
やりきった証
自分を納得させるアイテム
こうしたメディア受けしそうなキラーワード満載なので、上手に仕掛ければ、メディア露出の勝算は高い。
その際、最も重要になるのは、起点となるゆきさんの想い。これを、ゆきさん自身がメディアに出演して語る。つまり、顔出し、本名出しをする覚悟を決める必要があるということです。
スケールのフェーズでは、ECサイト(Shopify)を整備し直販すると共に、アマゾンや楽天等のモールECにも商品を流す。更に、蔦屋書店や東急ハンズといったリアル書店での取り扱いも狙っていく。
以上、私の妄想全開で勝手にコンサルさせて頂きました。
<追記>
この記事を見てか、偶然か、冷え田やっこさんが「マンガ制作サービス」のウェブサイトを公開されました。
これを見た瞬間、こういうLP用のマンガ(10コマ程度)も物凄く需要ありそうと思い、早速、やっこさんに提案しました。
<追記 その2>
顔出しせずに、動画で想いを伝えるなら、このスタイルが良さそうです。
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