【書籍紹介】会社人生「55歳の壁」突破策 大塚寿著
私も50歳を過ぎて、こういうタイトルの本や記事をついクリックしてしまうことが増えました。
私自身、新卒で入社した会社1社でしか勤務経験がなく、この先の人生を考えると不安になります。海外勤務を3回経験しているので、疑似転職的なことは経験しているのですが、本社から派遣の駐在員というのは、無条件でリスペクトされる側面もあり、あくまで疑似でしかありません。
会社人生「55歳の壁」突破策 大塚寿著。こちらの書籍の冒頭部分を読んで、いきなりしみじみとしてしまいました。
同じように感じるシニア社員の方々も大勢いらっしゃるのではないでしょうか?
ファイナンシャルプランナー関根さんの今朝のVoicyでも、「60歳以降働きたくない、銀行のおじさん文化とFacebook」と題して、多くの中高年社員は会社一筋の人生であった。必ずしも仕事が好きだからということではなく、それしか選択肢がなかったからであると解説されていました。
なれの果ては、「俺も」族となり奥さんに見放される。。。
※定年退職後、何もやることがなく、奥さんが「買い物に行ってくる」「じゃぁ、俺も行く」と常に奥さんに同行したがる症候群。
能力も働く意欲もあるのにサポート体制がない為、働くことができない主婦だけでなく、今後、大量発生が予想される「俺も族おじさん」問題も、日本が直面する大きな社会課題であると思います。
本書の中で著者はこう指摘します。
■60歳で定年退職して別の道を進むか、65歳まで再雇用を選ぶか?
これについては、あまり深く考えず所詮セカンドキャリアなので、やり直しが効くと考えて挑戦すべき。実際、多くの人がやり直してしかるべきところに収まっている。
■会社員を続けるか、起業するか?
55歳や60歳からの起業は「何をやるか」「どのようにやるか」「うまく行かない時の胆力」の3大要素が成否を分ける。
■最強の転職カード
最強の転職カードはツテ。多くの転職成功者は概ねこのパターン。昨今流行りのリファラル採用は三方良し。採用側は身元が保証されており安心。転職者は比較的好待遇で転職ができる。紹介者は、自身の信用貯金を増やすことができ、かつ、紹介料ももらえる。
60歳定年以降、役職定年前の年収で中堅・中小企業の役員になったり、月20万円程度の役員報酬ながら数社の社外取締役や顧問を兼務している成功者も多くがツテでポストを得ている。
■マイクロ起業/スモールビジネス
「寄業家」を目指す。これまで培って来た強みを掛け算にして発揮する。その際、重要な3原則。
1.下請けにならない
2.価格決定権を持つ
3.継続受注が得られる
※寄業家(人)というのは元リクルートの藤原和博氏が提唱。会社にとどまりながら、自分自身の個人的な芽を目指し、組織に貢献しながら個人の幸福を追求する「企業内の個人」としての生き方。
・企業人:組織内で昇進・異動を繰り返す従来型ビジネスマン
・起業人:組織で生きることに見切りをつけて会社を設立する
・寄業人:組織内の資源を活用して組織と連携して仕事をする
営業力こそ、最大の成功要因。単なるどぶ板営業をせよということではなく、どんな企業の、どんな部門の人が、自身のスキルを必要としているかを探し出すリサーチ力が重要。アタックリストを作成し、最強の営業ツールであるコネや紹介は使い倒す。
この様に何を判断基準とし、具体的にどう動けば良いかが本書の中で示されているので、皆さんのセカンドキャリアを考える際の参考になるのではと思います。
並行して読んだ、こちらの書籍は士業や資格を活かした働き方に特化した内容。資格取得の重要性から具体的な勉強の仕方、「働きながらでも手が届き収入や仕事に繋がりやすい7つの資格」「目指してはいけな5つの資格」等、具体的なアドバイス満載で有益でした。
動画版は、こちら。
<追記>
こちらの堀江さんの動画。おっしゃる通りと思います。我々、シニアが目を逸らしてはいけない、向き合うべき現実。