MotoharuTANEDA

大学教員・似顔絵作家。日本近代建築史、とくに建築家の人と作品について研究。主著に『立原道造の夢みた建築』。研究の傍ら、似顔絵を描き、声楽の真似事を嗜む。

MotoharuTANEDA

大学教員・似顔絵作家。日本近代建築史、とくに建築家の人と作品について研究。主著に『立原道造の夢みた建築』。研究の傍ら、似顔絵を描き、声楽の真似事を嗜む。

最近の記事

黒姫山麓の文芸家コロニイ ―松木重一郎の「児童文化村」構想と実際

2022年8月 種田元晴 *珍しい建築展東陽町にある竹中工務店東京本店に併設されたギャラリーエークワッドで、「いわさきちひろと奥村まこと・生活と仕事」展をやっている(2022年6月3日~9月8日開催)。建築のギャラリーで絵本作家のいわさきちひろを扱うとは、なかなか興味深いことだなと思って、覗いてみた。 いわさきちひろ(1918-1974)は、長野県の北端にある黒姫高原に、創作と保養のための山荘を持った。その山荘を設計した建築家が、奥村まこと(1930-2016)であった。

    • 瞳の形態学 ―似顔絵制作試論

      2020年1月 種田元晴 *福笑いの楽しみお正月の遊びとして伝統的に楽しまれるものに、福笑いがある。目、鼻、口・眉などの主要なパーツを、のっぺらぼうの顔の上に目隠しをして配置し、その顔面の崩壊具合を、変な顔であるとして笑う。 もとより、おかめやひょっとこなど、どう上手く完成させてもおかしな表情しかつくりえないものが主なので、はじめから変な顔を笑うつもりではじめる遊びである。考えてみれば、残酷な遊びである。 ふと、変な顔ってそもそもどんな顔だろうか、との疑問が湧いてくる。