破壊性へ─メイヤスーの「絶対的偶然性」とハーマンの「汲みつくせなさ」について
あらゆるものは、たまたまそのようになっている。それゆえ、時間的に積み上げてきた同一性の殻をとつじょ脱ぎ捨てて、まったくべつのものに変身しうる。破壊の力はいつだってなんにだって到来しうる。わたしたちは、それによってまったく新たな世界へと投げ込まれる。新しさの春の嵐は、とつぜん吹き荒れる。
そんなことをここ1、2年のあいだずっと考えている。だが、この思考の同一性にも破壊がやって来るかもしれない。そして、まったくべつのことを考え出すかもしれないし、そもそも考えることとはべつのこと