販売員をすればモテるようになる
はじめに
こんな男子校卒の陰キャ野郎が何言ってるんだという話ですけどね。
僕がアパレル店長だった時に、アルバイトの学生さんに豪語していた話です。
僕の持論として、時給なんてどこもそこまで変わらない中、自分のお店をバイト先として選んでもらえたのだから、お金以上のものを得てほしいのです。
まぁ、ぶっちゃけお金以上にやる気を出してもらいたいからです。
でも、お金以上に得るものがあるのは事実なのでいいんです。
さて、本題ですが、なぜ販売員がモテるのか。
ナンパメンタルが鍛えられるからです。
言葉は少し軽率に聞こえますが、そもそも僕からしたら知り合いだろうがなんだろうが女子に声をかけることはもうナンパみたいなもんですからね。
これから僕の販売の仕方を例に、モテるようになる根拠を書いていきたいと思います。
モテる販売
販売してれば、モテるってなんかテクニックがあるの?
あります。
端的に言えば、「間」をつかむことができるようになります。
普通に考えて、お店に入ってきた見ず知らずの人に声をかけて、物を買ってもらうわけですからね。当然、無視もされますし、クレームだって受けることもあります。
しかし、あくまで場所としては完全にホーム。声掛けは正当化されますし、売れればお店で褒められる。
非常にイージーにメンタルトレーニングができます。
第一段階としては声掛けにぎこちなさがなくなってくる。
これは上記理由から容易に場数を踏めるからです。
そこから第二段階、相手が何か困っているようだったり、話しかける隙が探れるようになります。
それを把握しないで何でもかんでも声をかけても鬱陶しいだけです。かといって、ずっと待っていたらいつまでも声をかけられません。
手法としてはこうです
1.まず軽く挨拶
「いらっしゃいませー。どうぞ手に取ってご覧くださいー。」
これは相手に相槌で会話が成り立たせる程度です。存在を認識してもらえばいい。ほぼ横の前斜めからカバンを持っていないほう側でお声掛け。客層で違いますが基本的にワントーン高めの声を意識します。
2.作業を行い、視界に入れる程度でお客様の動きを把握しておく。何か服を手に取る、立ち止まって顔を動かすなど、アクションがあったら二度目の声掛け。
ここで最初の挨拶が活きてくるわけです。全く知らない人から声を掛けられるより、一度あいさつした分知っている人になるわけです。
また、人間の思考には間があります。それが服を手に取ったり、立ち止まって顔を動かす…つまり何かを探したりした時なのです。
人は、悩むというのはストレスです。そのストレスの間に声をかけるのは、つまり人助けなのです。
会話のきっかけの間についてはこんなところです。
さて、ここらが重要な会話になります。
二回目の声掛けができそうなら「よろしかったらサイズをお出しします。」だとか、「どうぞ広げてみてください。」「お気軽にご試着ください」だとか場面にあった声をかけます。
この時の表情やリアクションが一番大事です。
「あ、大丈夫ですー。」は言ってしまえば拒絶なのでまたしばらく放置してOKです。無駄に追わず時が来たら声をかけます。
煮え切らないようなリアクションの時、商品に関連付けて話をしたり一歩踏み込んでみることが大事です。
具体性のない話はダメです。
店員「今日は何かお探しですかー?」
お客さん「ええ、羽織物を探しててー。」
店員「それならば、新商品でこういったものがございますが・・・」
一見問題なさそうです。売りたいプロパー商品もお勧めできています。
でも、ある意味放っておいても買う可能性の高いお客さんです。
買いたいものがあってわざわざお店に来ているわけですから。少なくとも他と比べる土俵には立っている。
下手したら売りたい欲求が高そうに聞こえてしまいます。
しかも、お客さんが特に探してなくてふらって寄っただけならどうするのでしょう。
こんな疑問が聞こえそうですね。「そもそも寄っただけなら、買いたいんじゃないから売れないでしょ、それこそ押し売りでは?」
違います。二回目の声掛けの目的はカウンセリングです。先ほど人助けで声をかけているということからも当然ですね。
例えば、自分が病院に行ったとします。調子どうですかー?の前に熱は何度かなどの症状を具体的に聞きますよね?
その具体例があって相談に乗れるのです。
また、前提としてお店に入っている段階で少なくとも興味はあるのです。あとは何故興味を持ったのか、そこをうまく掘り下げていけば需要の発掘ができます。
二回目に声をかけたときのシュチエーション、手に取っていた服はなにか(これは自分の売り場なので大体わかりますが)目線の先はなんだったのかを把握して声をかけることが重要です。
店員「今日は羽織ものをお探しでしょうか。」
お客さん「はい、なんかないかなーって。」
店員「結構、冷房強かったりしますもんね。僕なんかでも寒いときありますよー。」
お客さん「そうなんですー。職場が寒くて。」
店員「それでしたらあちらにも新しく入ってきたサマーニットがありますよー。」
会話の中で、お客さんのライフスタイルが聞き出せますよね。これはお客さんだけじゃなくて、トレンドなどの情報収集にもなります。
先に述べた、何を探しているというわけでないお客さんの場合は
店員「今日は羽織ものをお探しでしょうか。」
お客さん「いえ、別に特には…」
店員「そうですかー。あっ!そちらのニットなんか結構今人気なんですよねー。」(見てたのは知ってますがわざと気づいたように見せてます。要は見る目があるということにしたいのです。)
お客さん「へぇーそうなんですかー。」
店員「最近本当熱いじゃないですか。外が熱い分、室内の冷房が強いみたいでサマーニットが人気なんですよ。今日とか結構電車寒くなかったですか?」
お客さん「あー確かにー。」
店員「セール商品もあったりするので良かったらあちらもご覧ください。」
この後がっつりついて行ってもいいですけど、僕は見に来た程度のお客さんは大体このくらいの温度感で話してました。
この後、もう少し長い時間で見てるなと思ったら試着などを進めて本格的につき営業トーク(本人の需要を聞きつつコーディネート、シルエット、素材など)をします。
モテる販売をどう活かす
さあ、ここまで読めばあなたの心にあるはずです!
すみません、正直ここまで書いておいてなんだろうと思ったんですが、そもそも僕は出だしが女性と話せない人間だったので、かなり改善したんです。
少なくとも気持ちを切り替えれば話せるくらいにはなった。
ただ僕のダメな例と上のテクニックを合わせて考えると
・挨拶はちゃんとする
基本ですが、兎に角認識してもらうこと。これが大事です。また、一緒の時間が長いほど親密度があがるという話もあるので、細かいところで稼ぎましょう。
・間があったら話しかける
なんでもいいんですよ。フックをとにかく見つけることです。学校なら次の授業でも、体育でも、なんなら天気だろうがなんでもいいんです。いつ話そういつなら話せそうってそわそわして話しかけないより、なんでもいいから、話しかける。
大丈夫、挨拶しているだけで他人ではないのですから。
・相手の外見でも持ち物でも掘り下げる。
最近、調子どう?なんて愚の骨頂です。そんなもん聞いてどうするんですか。とにかく相手が興味があることを探るためには、まずは外見や所作しかヒントはありません。
そこからいかに内面的需要=相手の話したい事に持っていくかが重要なのです。その点では変化に気づくことは大切です。
分かりやすい例ですが、「ショートにしたんだ、かわいいね。」という主観も素敵ですが、そんなこと言えたら端から苦労はしないんです。
僕みたいな陰キャ野郎がこと警戒されないためには客観的情景と結びつけるのも大切です。
「ショートにしたんだ。最近、結構人気だよね!似合ってる!」
これくらいなら嫌味なく言えると思うんですよね。
後はクロージングに向けて各々頑張りましょうというとこです。
最後に
なんせクソ陰キャ野郎だった僕が配られたカードで勝負していった結果が上記方法です。
そりゃイケメンに限らず普通のメンズもしちめんどくさいことしてんなぁと思われるかもしれません。
少しでも僕のように引っ込み思案な方がいたら参考になればと思います。