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外資系ITで求められる英語力

外資系テクニカルサポートの仕事をするのに英語力は必要である。
しかしそれは読み書きと聞き取り能力のみで喋りはマネジメントを除きほぼ必要ない。
たまに突然海外の同僚から電話が来ることがあるが、今はSlackなどのchat toolを使ったコミュニケーションが主軸なので、電話の回数も減ってきている。

読み、つまりreadingは製品マニュアルやインプリガイドなど数々の技術ドキュメントを読み解くのに必要だが、ITの英語は大体決まり切ったワードや言い回しが多く辞書なしでも大体何が書いてあるのか分かる。
もし分からないとしたら日本語で書いてあってもおそらく分からないので原因はテクニカルスキルが不足している可能性が高い。

書き、つまりwritingは海外との文字を使ったコミュニケーションで必要となる。
製品サポートの大事な仕事の中に開発部門に、製品不具合、つまりBugを修正させるというものがあり、大抵の場合これは文字で行われるからである。
そしてここではDeepLやGoogle翻訳、2024年5月の段階ではChatGPT-4oなどのツールを使いこなす力と、翻訳結果をレビューできる最低限の英語力が必要となる。
個人的にChatGPTを使えば、結構品質が高いのでレビューも不要かもと思う(もちろんどういう英語に翻訳してほしい、例えば”目上の人にメールするので丁寧な言い回しで”ときちんとプロンプトで指定しないといけないが)

聞き取り、つまりhearingはトレーニングやAll hands meetingなどで必要となる。
製品は市場での競争力を維持するため頻繁に機能改善や、こちらはそこまで頻繁でもないがアーキテクチャーの変更が行われる。
その度にその内容を理解するためトレーニングが開催される。
All handsとは、CEOやCレベルの会社、部門の責任者が前年度の業績について発表したり、新しい年度の経営方針や計画について社員と共有する場である。
内容は当然英語だ。そしてIT業界あるあるとしてスピーカーがインド人であるケースが多く早口で独特の訛りのある英語に苦労させられる。
最近はZoomのSubtitleをOnにしたり、Otterで英語の文字起こしをしてDeepLで翻訳したり、Microsoft translatorで翻訳したりできるが、後者の品質はもう一つという気がする。

喋り、つまりspeakingはそこまで求められないが、その必要がある場合はシンプルな英語を使い意思疎通に重点を置くことが最も重要だ。
そのためには、writingも同じだが、文章の組み立てには注意を払う必要があり、結論、理由、例のようなパターンが相手に伝わりやすい。
特に上位マネジメントはメールなど最初の2-3行読んで、もし意味がわからないとその先は読まないし返事も来ないので要注意だ。
従って、メールが長くなりそうなら、相手へのリクエストと理由をできるだけシンプルに書いて、後は「Zoomやりましょう」と伝えるのがスマートだし、そのミーティングに英語を喋れる日本の同僚をインバイトする、でもってその人にはミーティングの前にミーティングの趣旨や目的をインプットしておくといった段取りが重要になる。

結局、言語は基礎のみ理解し、後は、段取りや準備、そしてツールの使いこなしに力点をおくのが正解かもしれない。

2024/06/06 追記:
大事なことなので一点追記。英語で一番大事なのは基礎力であることに変更はないのですがそれと匹敵するくらい重要なのが度胸だと思う。いや寧ろ性格を変えるくらいのことを考えた方がいい。英語を話す時はとにかく明るく、自信満々で、自己主張強めの方がいい。大体の外国人(特に米国)はそれが普通なので。なので、英語が通じないなら自分の英語が分からないのはあなたの聞き取り能力の問題で私は悪くないみたいなノリがBetter。なお、日本人と話す時には性格を必ず日本モードに戻すことが肝要。でないと図々しい人ということで浮きまくりとなる可能性大。

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