お尻が震えたカンクン

もう24年前の話、2000年の9月、家内と私はハネムーンの行き先をメキシコカンクンと北米ラスベガスに決めた。
そんなに旅慣れていたわけではないのでJTBさんのパッケージツアーで当時80万円くらい掛かっただろうか。

アメリカン航空でDWF（ダラスフォートワース）を経由してメキシコカンクンへ。
泊まったホテルはリッツカールトンカンクン。
当時はあまり日本人は見かけず、アメリカ人にとってのお手軽旅行先グアムみたいな感じでアメリカ人が多かった。

それにしても本当に海が綺麗でびっくりした。
滞在中はホテルのプールサイドで本を読んだりのんびりしていた。

しかしせっかくだからといくつかオプショナルツアーにも出かけた。
そのうちの一つがチチェン・イッツァの遺跡とセノーテという深い溜池みたいな、でもすごく綺麗な水が溜まっていて泳げたりするところを巡るもの。
これがカンクンにおける最後のオプショナルツアーで、その翌々日には、ラスベガスへ旅立つというタイミングだ。

テキーラが美味い

セノーテから遺跡という順番でツアーは進んだのだが、遺跡へ行く前の休憩ポイントでテキーラを飲んだ。これが美味いのなんのって。
ライムを絞って口に入れる、それとほぼ同時にショットグラスのライムをぐっと飲み干す。グラスの縁には塩がまぶしてあってこれがまたライムやテキーラと合う。美味すぎて3杯くらい飲んだ。妻は2杯だったが。

何か様子がおかしい

その後、遺跡についてガイドさんから色々興味深い話を聞いた。中でも、春分の日と秋分の日に見られるククルカンと言われる蛇の影のようなものが遺跡の階段に現れるマヤ文明の奇跡みたいな話は、訪れたのが秋分の日の近辺ということもあり大変興味深かった。

ここらへんまでは良かったのだが、蒸し暑さのせいもあり段々疲れてきた。
というより調子が悪い。トイレが近い。💩というより水だ。スプリンクラー並みに出る。そうこうしているうちに脱水症状が出てきた。辛い。
隣を見たら、妻も同じ。なんだこれは。。。

原因は？

さっき食べた弁当か？いやそれなら同じものを食べたツアー参加者全員おかしくなる筈。ということは水あたりか？いやペットボトルの水しか飲んでない。まさかテキーラか？いやいや、あんな度数の高い酒は消毒にこそなれ毒にはならないだろう。一体なんだ？
そして日本語のわかるガイドに聞いたら「それはライムの可能性あり。ライムを洗った水道水、あるいは包丁を洗った水道水の可能性が高い」と。。。

それテキーラ飲む前に教えてくれないと。2杯も3杯もおかわりしてしまったじゃないか。

辛い。10分おきにスプリンクラーだ。
もう出るものが無くなったのでトイレ詣は終わったが気分が悪い。帰りの車は2人とも死んだようになってた。

その後も元気出ず

リッツに戻ってとにかくシャワー浴びて夕飯も取らずベッドで横になった。
で、夜中に気持ち悪くて目が覚めた。いくらなんでも薬が必要なんじゃないかということでフロントに行って窮状を訴えたが英語力が無さすぎて中々伝わらない。体調も悪いしヨレヨレでMy asshole is something wrong.とか訳のわからないことを伝えていたような気がして、何か頭がおかしい人と思われた可能性があるが、最終的には非常に協力な腹痛の薬を貰えた。
その後スプリンクラーは止まったが、気分の悪さは変わらない。
なお、日本から正露丸なども持参していたが全く効かなかった。

Vegasへ

元気が出ないままラスベガスへ行ってネオンの綺麗なアーケードみたいなところでステーキのディナーを予約していたのでせっかくだからと少し食べたが案の定余計気持ち悪くなり沢山残してしまった。お店の人すいません。

帰国

やっと少し元気が出てきたラスベガスでの4日目、もう帰国だ。
今はもうラスベガス直行便は無いが、当時は直行便があったような。気力体力に加え体重まで落ちていてよく覚えてない。

大変だったけどこれも旅行の良い思い出。
実は10年後の2010年再度カンクンに行ったがもうテキーラ with ライムは頂かなかった。
写真を撮ったデジカメがどっかなくなってしまい思い出の写真が一枚もないが景色の素晴らしさ、お互いのげっそり感は昨日のことのように思い出される（Upした写真はカンクンのイメージでChat GPTに生成してもらったものと2000年じゃなくて10年後の2010年にiPhoneで撮ったもの）

以上、お尻が震えたカンクンのお話でした。

#忘れられない旅