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アイスコーヒーとアイスミルクティー
コーヒーや紅茶は温かいもよより冷たいものが好きだ、
というと、その人は「大変やな」と同情の色を顔ににじませた。
どうして大変なのか、と聞いても明確な答えは返ってこなかった。多分、他人の好みだからと自己完結できたんだろう。
最近時間潰しにと入る喫茶店で、だから私はアイスコーヒーかアイスミルクティーしか飲んでいない。
どちらを選ぶのかは、飲みたい気分よりも潰す時間に左右される。
例えば今みたいに文章を書くほどの時間を持て余しているときは、アイスコーヒー。
待ち合わせだったりで相手がすぐ来ることを分かっているときは、アイスミルクティー。
理由は単純で、まだ少しお子様な舌の私は、アイスコーヒーを多量にまとめて飲み下すことが出来ないからだ。ちなみにアイスミルクティーはミルクもシロップも恐らく人より多く使うが、アイスコーヒーはなにも使わない。他のものを入れて色が変わってしまうとなんとなくコーヒーではなくなってしまう気がするのと、注文するときに「ブラックでよろしいですか?」と聞かれることが多いからだ。だからといって別の尋ね方をされてもブラックで、と言うのだけれど。
アイスティーに関してはミルクを入れるのはなんとなくで、かと言ってミルクだけで色の変わったそれは初めて飲んだときに恐ろしく味がなかったので、甘みを感じる程度にシロップを入れる。甘みを必要としていないときはシロップも入れずストレートで飲むのが大概。
冷たいものを好むのは、元の温度から変化することがないからだ。どんなに温かくされたものであれ、時間が経てば冷めてしまうもので。多分、その時間の経過を感じてしまうことに変な焦りを感じてしまうのもあるのだと思う。温かい状態で飲むことを前提として出されたものが冷めてしまったとき、本来の美味しさを逃してしまったような気がして、なんとなく申し訳ないような、寂しい心持ちになってしまうのだ。
だから喫茶店で、長い時間話し続けているのであろう二人組のテーブルに手つかずのマグカップが並んでいるのを見ると、勿体ないなあと思ってしまう。
確かに冷たいものも時間が経てば氷も溶けてしまうし、多少の味の変化はあるのだけろうけど、温度の変化によるものに比べればまた幾分か柔らかいものだろうし、冷えた状態で提供することを前提にしたものは味が濃く作られていることも多い。
私は冬だろうと冷え切った屋内だろうと冷たいものを選んでしまう。
それに、コーヒーではなくミルクティーを飲むべき状況にいるとき、温かいとコーヒー同様、多量にまとめて飲み下すことが出来なくなってしまう。
コーヒーも紅茶も、冷たくないと飲めないのだ。