コンビニで買う鮭の塩焼き
リタイア生活を株式投資で楽しむモト3の妄想日記
先週、久しぶりに株を買った。STIフードという会社の株で、2,470円で100株購入した。STIフードはコンビニ向けを中心に海産物を加工販売している。
久しぶりというのは、7月と8月は日経平均株価が29,000円まで大幅に上昇したため、安値で買うことをモットーにしている私としては、とても株を買う気持ちになれなかった。
私の株の買い方は、
1,You Tubeなどを見て魅力的な銘柄を探す。
2,自分で会社四季報やホームページを調べて、本当に買うべき銘柄かどうか判断する。
4,過去の株価の推移から推理して、目標購入価格を決める。
5,ネット証券の自分の口座に作った買いたい株リストに、目標価格と共に追加する。
6,毎日、リストの銘柄の株価をモニターして、目標株価まで株価が下がってきたら購入する。
というスタイルのはずだったが、今回は全くその通りにはならなかった。
買いたい株リストに掲載したのは5月26日で、2,100円が目標購入株価だった。実は、この会社の株価は5月26日まで1か月以上下落トレンドだったので、直ぐに下がってくるだろうと思っていたが、予想に反してその後の2週間で2,400円まで上昇してしまった。
再度の株価の下落を待つ間、私はこの会社の四季報やホームページを繰り返し読んだ。会社に魅力を感じなければ、購入を諦めれば良い。だが、私は諦めきれない魅力を感じた。
魅力はいろいろある。毎年売り上げは増加しており、成長性を感じること。配当もそこそこある上に、株主優待も貰えること。だが、最も共感したのはホームページの言葉だった。
それは、「商品開発7つの宣言」の中にあった「料理は科学。すべてを数値化して、うまさの根拠を実証し、再現する」という言葉だ。
これを見て、私はすぐに「獺祭」を連想した。「獺祭」がブレークした秘密について、以前にテレビの特集番組で見たことがある。山口県の山の中にある旭酒造は、それまで杜氏の経験と技術に頼っていた伝統的な日本酒造りを、計測技術を駆使して科学的な日本酒造りに変えた。獺祭は、いまや世界に進出し、ワインに負けない日本酒の販売拡大の牽引役になっている。
STIフードの「鮭の塩焼」や「いわしの生姜煮」は、次の「獺祭」になるのではないかと密かに期待している。海産物の料理は日本料理の中心部分であり、日本酒と共に海外でも評価が高まると推定している。
「再現性」という言葉にも大きな共感を感じた。私は長年、工場でモノづくりに関わってきたので、「再現性」というキーワードはモノづくりの本質を言い当てている言葉だと感じた。私の場合は金属加工の分野だが、食品加工も同じモノづくりであり、「再現性」のための技術力は成長の源だと思う。
同じサーモンの料理でも、フレンチレストランのサーモンステーキより、日本の鮭の塩焼きの方が好きだ。西洋料理で肉の煮物は食べたことはあるが、魚の煮物は食べたことがない。コンビニの鮭の塩焼きや魚の煮物が世界に広まってくれたらいいなと思う。
そんな想いがいろいろ湧いてきたので、今回は自分の投資スタイルを破って、衝動的に株を買ってしまった。反省。後は持続的な成長を祈るのみである。
今回、コンビニの鮭の塩焼きの将来性を信じて投資したが、今まで一度も食べたことがないのが一抹の不安として残っている。<了>