自称「職人おじさん」って必ず職場にいるよね
Twitter(X)でふと気になったツイートを発見しました。
ハルカエルさんのこのツイート、整備士や製造業で長年働いてきた自分としてはめちゃくちゃ共感してしまいました。
私は現在仕事を休職中ですが、まさに定年退職する方がこのタイプでして、引継ぎ3ヶ月の間にろくに仕事を習得できずに辞められてしまいました。
私の職場だけでなく、周りを見渡しても定年間近な方々が最前線で活躍しているのですが、後継者となる人との経験の差が開きすぎているんです。
なぜか?ベテランの領域になる前に退職してしまうそうです。(組合談)
「新卒を取らない」という外資系企業に勤めているのですが、そもそも20代すらいないんですよ。
なぜか?自分で給料を上げにいかなければならない環境なのに、ベテランが知識や技術をブラックボックスに抱え込んでいるのであれば無理もない。
そしてさらに事態をやっかいにさせているのが、ハルカエルさんがおっしゃるように教える技術を持ち合わせていないのです。
自分が長年経験した仕事のコツや知見、流れに至るまで言語化できないのです。
私が社内公募で異動し、配属後に求められた職場の業務改善ですが、ことごとくベテラン社員に「私たちの仕事は職人」「イレギュラーなことばかりでマニュアル化できない」「やりながら自然に覚える」と突っぱねられてしまいました。
「そりゃ若手も辞めるよな」と。
私もハルカエルさんのように、上司に「20年掛けて仕事を覚えるのですか?」と半ば嫌みのような質問をしてしまいました。
事務職で「職人気質」「一人親方」なんて勘弁してくれと。
人事にも相談しましたが、「何年も前から定年退職するなんて分かり切っていたこと。今まで何をしていたんだ」と怒っていましたよ。
私は何に怒っているかって、自分の後継者を育ててこなかったこと、後継者不足で顧客に迷惑を掛けること、引継ぎ不足で会社に不利益を与えることに繋がるからです。
自分のポジションを守るのに必死だったんだなと。
JTC時代にもこうした逃げ切りおじさんはいましたけど、だいたい窓際に追いやられて次世代に強制的にスイッチしていました。
派遣社員から社員になった人も要注意
私の職場にいる社員は、長年派遣社員として勤め、社内公募を通じて社員になった人たちがいます。
これがまた組織としてはかなりやっかいなんです。
長年、言われたことのみを繰り返しやってきたので、システムの使い方や仕事の流れに関しては社員並に優れているのです。
ただし、人に仕事を教える経験、会議でディスカッションする経験、社員への並々ならぬ執着心が組織の毒となります。
業務改善で元派遣の社員と話していても、「仕事を簡単にしたら社員いらなくない?」と仕事をシンプルにすることを非常に嫌がります。
必死に社員を目指していたとのことで、気持ちは1mmくらい分からないでもないが、派遣社員出回るならコスト削減になっていいじゃないかと。
その分、社員は利益に繋がるような仕事や取り組みをすればいいじゃないかと思うんですよね。
基本的にこの手の人たちは、「会社」ではなく「自分」が考えの中心にあります。
だから「簡単に自分の仕事を手放したくない」「あいつにはまだ早い」「マニュアルなんて作れない」と駄々をこねる訳です。
このような人たちを無能とは言いませんが、一生いちプレーヤーとしてしか過ごせないんだろうなと思いました。
特にJTCでこのタイプが管理職になると非常にやっかいなのです。
もちろん、私も大工さん、空調屋さん、板金屋、整備士といった職人の世界を見てきた人間ですので、本当の意味での職人さんはリスペクトしています。
しかし、会社勤めのサラリーマンであれば、寿司職人ではなく回転ずしの店長を目指すべきなんじゃないかな?というのが今回のお話でした。