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専門分野:ブランディング / ネーミング / 競争戦略

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最近の記事

#11 対称性の法則 - 伝統と格式は「対称性」に宿る

本日は単刀直入、結論から入ります。 そのジャンルを切り拓いたブランドは伝統と格式を示すために「ロゴの対称性」を追求しがちであり、一方でそんな既成概念にアンチテーゼを投げかけたいブランドは「ロゴの非対称性」を追求する傾向にある。 そんなことに気がついたのです。何を言ってるのかまったく伝わらないと思うので、実際のケースでご説明してみます。 ファストフード 完全に対称なゴールデンアーチに対して、 バーガーキングは遊び心満載な感じがしますね。 カフェ 実はシンメトリーなス

    • #10 実体験の法則 - どんなメッセージよりも記憶に残るもの

      おはようございます。記念すべき#10となりました。ここまでブランディングの中でも、「ロゴ」にまつわるトピックが多めだったので、本日は別角度からのお話をできればと思います。 …とこれからも、この「3つの視点」を当分こすり続けていく所存なのですが、「違い」を認識してもらった後に、最も難しくかつ最も重要なのは「いかにして心を動かすか?」そして「イメージがつながる=記憶に残る存在になれるか?」ではないでしょうか?これは私たち自身、日々の暮らしの中でも実は苦労しているところなのでは、

      • #9 三分割の法則 - 天下三分の計は再現可能か?

        最近、息子が三国志を貪るように読んでいます。積極的に勧めた記憶はないのですが、私自身も授業中に横山光輝の三国志を読破した思い出があるので気持ちはとてもよくわかります。 マーケティングの世界では、#6 挑戦者の法則でご紹介したように、リーダーとチャレンジャーの構図がとかく取り上げられがちですが、「第三極」という考え方も忘れてはならない視点だと思います。三国志を三国志たらしめているのは、まさにこの「天下三分の計」にあります。大国に挟まれ決して強国とは言えなかった「蜀」という国が

        • #8 世界初の法則 - 一番手だけが手に入れることのできる力

          みなさんは最近、腕時計をしていますか?私はコロナ前までは機械式のものをしていたのですが、リモートワークやスマホ生活の中で、「腕時計ある生活」をすっかり忘れてしまいました。むしろ最近はApple Watchをしている人が多いので、その誘惑を抑える毎日が続いています。 ところで、世界初の腕時計はいつ、どこで生まれたか、ご存知でしょうか?そのルーツはさかのぼること200年以上前のフランス・パリ。時計職人で、のちにその名前がブランドとなった「ブレゲ」にあると言われています。 (以

        • #11 対称性の法則 - 伝統と格式は「対称性」に宿る

        • #10 実体験の法則 - どんなメッセージよりも記憶に残るもの

        • #9 三分割の法則 - 天下三分の計は再現可能か?

        • #8 世界初の法則 - 一番手だけが手に入れることのできる力

          #7 名産品の法則 - 北海道と牛乳の切っても切れない縁

          みなさんは、都道府県別の牛乳生産量1位をご存知ですか?…簡単ですよね。ダントツで北海道です。ではここで問題。2位と3位はどこでしょうか…?うーん、なんか涼しくて広大な牧場を乳牛がのんびりと歩いているイメージもあるし、岩手県とか宮城県とかかな…?5分前にググる前までは、私もそんな漠然としたイメージを持っていました。しかし、 農林水産省の令和4年の統計によると、2位はなんと栃木県、そして3位は熊本県。ちょっと意外な感じがしませんか? これは乳製品のパッケージに描かれているイラス

          #7 名産品の法則 - 北海道と牛乳の切っても切れない縁

          #6 挑戦者の法則 - なぜ2位は愛されるのか?

          #2 親近感の法則であれだけ「NTTドコモ」を絶賛しておきながら、実際のところドコモユーザーでないことをもらしていましたので、その理由について、早めに弁明しておきたいと思います。 突然ですが、みなさんは「圧倒的に強い王者」と「その王者に立ち向かう挑戦者」、どちらがお好きですか?「スラムダンクと言えば、山王工業でしょ?やっぱ絶対的王者がかっこいいよね!」と言う方ももちろんいるかもしれませんが、全員がそうか?と言えば、必ずしもそうではないのでは?と私は考えます。 例えば大相撲

          #6 挑戦者の法則 - なぜ2位は愛されるのか?

          #5 THEの法則 - ライオンズマンションがTHE LIONとなった理由

          昨日、新宿駅のコンコースでこんなポスターを目にしました。 1968年より大京が供給してきた「ライオンズマンション」のブランドリニューアル。実に55年ぶりとなるブランド刷新となるようです。80年代のバブルとその崩壊、近年の不動産価格高騰と不動産業界は目まぐるしい変化を遂げてきましたが、リニューアルにあたって名称に「THE」を付けるあたりに、何か引っかかるものがありました。気になって調べてみると、昨年発表のプレスリリースにはこのように書かれていました。 (プレスリリースより一

          #5 THEの法則 - ライオンズマンションがTHE LIONとなった理由

          #4 一文字の法則 - スマホアプリとX

          皆さんは1日のうち何時間スマホを触っていますか?よく使うアプリは何ですか?私は今、この記事を電車の中で書き始めましたが、見渡す限りほぼ全員が、スマホを見つめています。おそらくこのご時世、かなりの意志を持たないと「スマホ断ち」するのも難しいでしょう。開いた画面の最初に目に入るアプリは何ですか?X? TikTok? あるいはまさにこちら、「note」かもしれません。 スキマ時間を埋めるスマホアプリは、瞬時にユーザーを認識してもらえる、そしてタップしてもらえる識別力が求められるよ

          #4 一文字の法則 - スマホアプリとX

          #3 色違いの法則 - 銀行・カフェの色バトル

          ブランドとは、①「違い」がわかる ②心が動く ③イメージがつながる という3ステップで、人々の心の中に残っていくと私は考えています。中でも今回は、「違い」について紐解いていければと思います。 世の中はモノであふれています。ひとたび繁華街を通りすぎると、様々な看板が目に入ってきます。ファストフード、銀行、カフェ、コンビニにカラオケ… 目がチカチカして、むしろうるさいくらいです。でもそれって、よく考えたらなぜなんでしょうか? 一番の理由は、「色」にあるのではないでしょうか。例

          #3 色違いの法則 - 銀行・カフェの色バトル

          #2 親近感の法則 - 画期的ネーミングのNTT docomo

          皆さんはスマホでどちらのキャリアを使われていますでしょうか?ドコモ?au?ソフトバンク?むしろ今は、楽天やUQ、Y!モバイルをはじめとした格安キャリアの方も多いかもしれません。 2010年代、iPhoneの普及と共に「携帯電話」はその姿形も、呼称をも、名実ともに「スマホ」へと進化を果たしました。しかしながら、その手前の2000年代。今でこそ「ガラケー」と揶揄され、日本企業が斜陽に向かっていくことになった象徴のように扱われる「携帯電話」は、国内においてかなり熾烈な市場競争を行

          #2 親近感の法則 - 画期的ネーミングのNTT docomo

          #1 四文字の法則 - 令和にドラマがヒットするためには

          ブランドとは、「人の記憶の中に作られるイメージのつながり」と私は定義しています。こんな時代であっても、たとえデータでいくら残っていたとしても、人間の心の中に一度入り込めたものでなければ、ブランドとは呼べない ー そう考えています。 現在オンエア中のTBSドラマ「不適切にもほどがある!」の第4話で、ドラマプロデューサーが「ドラマ宣伝にあたって、4文字に略せると助かると言われているのですが…」と主人公に悩みを吐露するシーンがあります。何でも#ハッシュタグで検索する今、秒速で人の

          #1 四文字の法則 - 令和にドラマがヒットするためには

          #0 はじめに - 今一度 "ブランディング"を考える

          デジタルマーケティング, EC, DX, IoT, 生成AI… この10年でマーケティングの世界は、ずいぶんと様相を変えました。この手のソリューションは、これまで「広告」が一手に背負わされていた「顧客獲得」つまり、販売による売上のミッションをずいぶんと肩代わりするようになりました。それだけでなく、企業は一度獲得した顧客を簡単に他社に引き剝がされないように、「顧客維持」に努める活動にも躍起になっているように見えます。「プロダクトの販売」から「サービスによるサブスク化」にシフトし

          #0 はじめに - 今一度 "ブランディング"を考える