【吃音の治し方】どもる、スムーズに言葉がでてこないときは「息の流れ」を意識する
今回のテーマは「吃音」です。
コメントでもよく、
「おはようございます」と言うときにどもってしまう。
「お疲れ様です」の「お」がスムーズにでてこない。
という内容をいただきます。
今回は専門家の先生にお越しいただきました!
メジャーデビューの経験をもつアーティストで、長年ボイストレーナーをしており、現在は東洋医学の専門家として1万人の方の体を見てこられた養生研究家、佐々大輔(さっさ・だいすけ)先生です(^-^)/
まさに声と体のプロ!
今回は吃音について、2つお問い合わせをいただいておりますので、佐々先生から対策を解説していただきます。
幼少期から吃音で悩んでおります
お問合せ①:「初めまして。私は幼少期より吃音で悩み、これまで様々なことに取り組んでまいりました。今まで話すことから逃げてきたため、話し方を学び、人前で気持ちよく話せるようになりたいです。アドバイスをいただけますと幸いです」
お問合せ②:「自分の声にコンプレックスがあり、人前で話すときに大変緊張します。声が震えたり、吃音気味になったり、自分の声に自信がないです。是非改善したいと思っております。よろしくお願いいたします」
佐々先生:言いたいことがあるけど、どもってしまう、スムーズに言葉がでてこない。こういった吃音を治していくためには、心・技・体からのアプローチが必要になります。
「色々試したけれども、どうもうまくいかない…」という場合は、頭ではわかっているけど、体がいうことを聞かないことが多いです。
ちゃんと話したいのに、言葉がでてこないのは、頭ではわかっているけど、上手く体が反応しないときに起こります。
よって、今回は「体」から吃音を改善する3つのステップをお伝えします。
ステップ①:どもらない声の出し方を知る
佐々先生:声は息と深く関係しています。
肺からあがってきた息が、喉仏の近くにある声帯というカーテンのようなものにあたります。そして、このカーテンの隙間を息が通ることによって、ブルブル震えて声になります。
どもってしまうときを思い出してみてください。
この息が止まっています。無理に声を出そうとして、声帯まわりの筋肉が力み、息がうまく声帯にあたらないのです。
なので、スムーズに言葉を発するには、息の流れが本当に大事。
まずこのことを知ることがステップ①です。
ステップ②:どもらない声の出し方をやってみる
佐々先生:では、息を正しく流すには?
「ハァ~」とため息をついてみてください。
声になるか、ならないか、わからないようなため息です。
このとき、口の前に手を当ててください。手に息があたっていれば、ちゃんと息が外に流れている証です。
言葉に詰まときは、この息があたっていません。
なので、こういやってため息からでも、息を流す練習をすることです。
そしてもう一つ。
ハミングというのがあります。
ハミングとは、鼻歌のように「ム~」と鼻で鳴らしていくことです。
息を吐くような気持ちで、ちょっと伸ばしてあげてください。鼻の頭をさわってブルブル震えている感じがしたらOKです。
これも息を流す練習になります。
桐生:ハミングには適切なトーンはあるのでしょうか?自然でよいのでしょうか?
佐々先生:ちょっと低めで「ム~」と鳴らすのがいいですね。
声帯は伸び縮みするんですが、低い音を出しているときの方が声帯が伸びているので、息の圧力を弱めてくれます。
桐生:なるほど!低い音でやってみます。
佐々先生:ステップ①で息の流れが大事であることがわかったら、ステップ②でため息やハミングによって実際に息を流す練習をすること。
ステップ③:日常生活に活かす
佐々先生:そしてステップ③、日常で活かす方法。
無理に声を出そうとしたり、大きな声を出そうとすると、声帯への圧が強くなります。そうすると声帯というカーテンが閉じすぎてしまって、息がうまく流れなくなります。
一言目から、
「おはようございます!!」
と、がんばって言おうとすると、余計声がでなくなります。
それよりも、ちょっとため息をつくくらいな感じで、徐々に上げていくように話すことです。
桐生:よくお問い合わせでも、「おはようございます」の「お」とか、「ありがとうございます」の「あ」など、母音が出てこないというものがありますが、いきなり声を出そうとするのではなく、
「ぉはようございます」⤴
と、最初の「ぉ」は、小さくてもいいので、しり上がりであげていくようなイメージですね。
佐々先生:そのとおりです!
最初の一言目は、まずは自然に息を流してあげる。そうすれば、そこから徐々に息がつながっていきます。
間違っても、いきなり頑張ろうとしないこと。ちょっと力を抜いて声を出すくらいがちょうどいいです。
桐生:よくお問い合わせいただく、「おはようございます」の「お」とか、「ありがとうございます」の「あ」が出てこないというのも、息を流すことを重視するなら、
「おはようございます」→「はようございます」
「ありがとうございます」→「りがとうございます」
でもよいので、まずは言いやすい言葉から、息を流していくことが大事ですね。
佐々先生:その通りです!
意味は通じますので、無理に言葉を止めないことが肝心です。
他にも、日常で効果的なのは、やはり音読です。
漫画でもよいので、書いてあることを声に出して読むと、スラスラ言葉がでてきやすいです。これも息を流す練習になります。
桐生:吃音のトレーニングで、よく浪曲とか歌に合わせて改善していく方法がありますが、まさにそれも息を流していく練習ですね。
佐々先生:その通りです。
実は、みなさん気づいていないですが、それぞれ口の形も違いますし、出しやすい声、出しにくい声もあります。
人それぞれ違うにせよ、息がしっかり流れるからこそ声になる、これは全員共通です。
ぜひ、今回お伝えした、
ステップ①:どもらない声の出し方を知る
ステップ②:どもらない声の出し方をやってみる
ステップ③:日常生活に活かす
によって、少しでも落ち着いて話せる人が増えるとうれしいです。
桐生:佐々先生、ありがとうございました!
今回は吃音対策として、スムーズに言葉に出てこないということがテーマでした。
言葉にするよりも、息を流すことを優先するという解決策でした。動画でも詳しく解説しておりますので、是非チェックしてみてください!(^^)
何か体で気になることがある人は、
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【株式会社モチベーション&コミュニケーション:桐生稔 著書】
◎図解版:雑談の一流、二流、三流(ASUKA BUSINESS)
【ビジネスマンのための「伝わる話し方」実践スクール】
【プロフィール】
・株式会社モチベーション&コミュニケーション代表取締役:桐生 稔
・モチベーション&コミュニケーションスクール代表講師
・日本能力開発推進協会メンタル心理カウンセラー
・日本能力開発推進協会上級心理カウンセラー
・日本声診断協会音声心理士
1978年生まれ、新潟県十日町市出身。もともと臆病な性格で、対人関係が非常に苦手。小さい頃は親戚の叔父さんと話せない程、極度の人見知りであがり症。体も弱く、アトピー性皮膚炎、扁桃腺炎症、副鼻腔等、先天性欠如等、多数の病気に悩まされる。
18歳の頃に新潟から東京に上京。東京で新卒入社した会社では営業成績がドベで入社3カ月で静岡県富士市に左遷させられることに。しかしそこから一念発起。コミュニケーションスキルをあげるべく心理学、大脳生理学を学び始め、1,200店舗中営業成績でNo1となる。その後、ボイストレーニングスクールに転職。話し方の基礎を徹底的にマスターし、8店舗だったボイストレーニングスクールを40店舗に拡大。一気に全国区の業界大手に引き上げる。そして2013年、強いビジネスマンをつくりたいという想いからモチベーション&コミュニケーションスクールを設立。現在では全国で伝わる話し方、あがり症改善、人前でのスピーチをトレーニングするビジネススクールを運営。全国40都道府県で年間2,000回のセミナーを開催し、受講者数は30,000人を越える。
【モチベーション&コミュニケーションスクール会場】
北海道、青森、秋田、岩手、山形、宮城、福島、新潟、石川、栃木、茨城、埼玉、千葉、東京、神奈川、山梨、長野、静岡、岐阜、愛知、三重、滋賀、京都、奈良、大阪、兵庫、和歌山、鳥取、岡山、島根、広島、香川、徳島、愛媛、高知、福岡、大分、熊本、鹿児島、沖縄
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