【プレゼン・スピーチ】興味なさそうに聞いている人を振り向かせるコツ
今回のテーマは、聞き手の心をつかむ話し方です。
こんな質問をいただきました。
Q:「会議で説明するときに、だんだん飽きられてしまうことがあります。『もう少し具体的に説明してくれ』と言われることもあります。話が下手で困っております。何かよい方法はないでしょうか」
いつもコメントいただきありがとうございます!
だんだん飽きられてしまう…これは辛いですよね。
私も以前、会議で説明しだした瞬間、ペラペラ資料をめくられて…興味がなさそうに聞かれたことが何度もありました。
まだ話し終わっていないのに、「結論はわかったから」と言われることも。。。
飽きられてしまうというのは、聞き手の心が離れていくということですね。
飽きられないためには、相手の心をつかまえておく必要があります。
そのためには何をするべきか。
ポイントはイメージ
まずポイントからお伝えします。
人間はイメージできないと飽きてきます。
聞き手に、「一体、何の話をしているの?」と感じさせてしまうと、いきなり心は離れます。
例えば、
「鹿みたいな体をしていて、竜みたいな頭をしていて、牛のしっぽのようなものがついていて、全身に鱗がありまして・・・」
と、意味がわからない話を延々と続けたら...
聞き手は間違いなく飽きるでしょう。イメージできないので退屈になります。
では、さきほどの「鹿みたいな体をしていて、竜みたいな頭をしていて・・・」の話、これを見せたらどうでしょう。
キリンビールのマークです。
これだったら見たことがありますよね。
文字でツラツラ伝えられてもイメージできないですが、絵を見せたら一発でイメージができます。
文字よりも、映像の方が理解しやすいんです。
子供は文庫本より漫画のほうが好きだったりしますよね。漫画は絵がついているからイメージするのが簡単です。
相手の脳内スクリーンに絵を描く
これを話し方に置き換えます。
飽きられずに話を聞いてもらうには、
相手の脳内スクリーンに絵を描きながらしゃべる
必要があるということです。
例えば、自分の好きなものを話すとしましょう。
◯伝わらないケース:
「私はお寿司が好きです。なぜなら、新鮮で、種類もたくさんあって、色々な味があって、体にもよさそうだからです」
と、文字だけで伝えても、なかなか入ってきませんよね。
では、映像で伝えるとどうなるか。
◯伝わるケース:
「私、お寿司が大好きです。小学校のときに、家族で初めて回転寿司に行ったんです。マグロ、サーモン、エンガワ、タマゴ、色んなお寿司がまわっているじゃないですか!遊園地に来たみたいで本当に楽しくなって、しかも好きなものを取って食べていいと。私はおおはしゃぎでした。それからお寿司が大好きなりました」※動画で実演させていただきました。
回転寿司がまわっている風景が描けたのではないかと思います。
描くこと。これを話し方の世界では描写と言います。
落語の噺家さんはまさに描写のプロです。
一人で話しているのに、何人も登場人物が出てきます。
「今日はいい天気でした」をどう描写する?
「今日はいい天気でした」
だけだとイメージが伝わりにくいです。
「今朝、マンションを出るとき、自動ドアがガーッと開いて、外に出たら『うわー、まぶしい…』。もう夏が近いなと思ったわけです」
と、手ぶりを交えながら描いてみる。日差しが入ってきて、まぶしそうな映像が浮かんでくるように。
こうして相手の脳内スクリーンに映像をペタッと貼り付けます。するとイメージしやすいので、聞き手は話を聞いてくれている状態になります。
※この後、社内で提案するバージョンも実演しておりますので、ぜひ動画でもお楽しみください(^-^)/
「心が離れてしまう人」の話し方
「心が離れてしまう人」の話し方の特徴は、
話しているときにアングルが動かない
ことです。
「マンションから出て日差しがまぶしい…」というのは、自分から見た映像、日差しから見た映像など、アングルを縦横無尽に動かして、色々なものを描写しています。
イメージしにくい人の話しは、アングルが固定されています。一方からしか見ていないので情報が少ないのです。
「会社まで走ってきました」
というよりも、
「会社の近くに、セブンイレブン、銀行、ラーメン屋さんが並んでいるじゃないですか。あそこの前の道をいっきにブワ~と走ってきて…」
と描いたほうが臨場感が伝わります。
ぜひ、見えたものを自由に表現してみてください。
きっと相手もイメージしやすくなり、話を聞いてもらえる確率は格段にアップします!
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【株式会社モチベーション&コミュニケーション:桐生稔 著書】
◎図解版:雑談の一流、二流、三流(ASUKA BUSINESS)
【ビジネスマンのための「伝わる話し方」実践スクール】
【プロフィール】
・株式会社モチベーション&コミュニケーション代表取締役:桐生 稔
・モチベーション&コミュニケーションスクール代表講師
・日本能力開発推進協会メンタル心理カウンセラー
・日本能力開発推進協会上級心理カウンセラー
・日本声診断協会音声心理士
1978年生まれ、新潟県十日町市出身。もともと臆病な性格で、対人関係が非常に苦手。小さい頃は親戚の叔父さんと話せない程、極度の人見知りであがり症。体も弱く、アトピー性皮膚炎、扁桃腺炎症、副鼻腔等、先天性欠如等、多数の病気に悩まされる。
18歳の頃に新潟から東京に上京。東京で新卒入社した会社では営業成績がドベで入社3カ月で静岡県富士市に左遷させられることに。しかしそこから一念発起。コミュニケーションスキルをあげるべく心理学、大脳生理学を学び始め、1,200店舗中営業成績でNo1となる。その後、ボイストレーニングスクールに転職。話し方の基礎を徹底的にマスターし、8店舗だったボイストレーニングスクールを40店舗に拡大。一気に全国区の業界大手に引き上げる。そして2013年、強いビジネスマンをつくりたいという想いからモチベーション&コミュニケーションスクールを設立。現在では全国で伝わる話し方、あがり症改善、人前でのスピーチをトレーニングするビジネススクールを運営。全国40都道府県で年間2,000回のセミナーを開催し、受講者数は30,000人を越える。
【モチベーション&コミュニケーションスクール会場】
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