モーションの初動について③ びっくりの初動
ようやく到達しました、「びっくりさせる」についてです。
動きでびっくりして貰うためには、多くの場合は急な、素早い動き出しが必要になります。
相手や、観てくださってる方々の予想を裏切るような事をしなければなりません。
ネタバレ厳禁ということですね。
その場合、まず大前提として必要になってくるのが…筋力ですww
結局そこか〜っい!!ってなるかもしれませんが、怪我につながる恐れもあるので最初に書かせていただきました。
急発進するということは当然大きな負荷がかかりますので、まだ体の成長が追いついていない、または冷えて固まり準備ができていない状態で、技術だけに頼ってしまうと一瞬で体を壊してしまいます。
私も不調のときに無理をして、肉離れや靭帯損傷を起こしたことが少なからずありますので、、、
さて、人が素早く動くためには、支点と重心の角度(傾斜)を大きくしなければなりません。
今回の場合、支点を足元、重心を丹田(おへその2センチほど下の辺り)と考える事にさせて頂きます。
気をつけの姿勢で、バランスよく立ってる状態が、傾斜0度の状態です。
足裏の真ん中で立ってると仮定すると、つま先、もしくは踵に重心を移動させることで1〜3度ほど傾斜を作り、徐々に体を倒していって、ようやく足を踏み出すことができますね。
ではそれを、足を肩幅に開いた状態だとどうでしょう??
左右の足から重心までは、すでに5度以上の傾斜ができていると思います。
そうすると、どちらの足の支えを抜くことで、抜いた方向にすぐに進み始めることが叶います。右足を上げれば右に進んで行きます。
さらに、足幅を広げればその分素早く移動し始めることができますが、ここで気をつけなければならないことが2点あります。
一つは、重心から上部を遅延なく運ぶためには体幹の筋力が追いついていないと置いていかれてしまうということです。
上記の例だと、右足をあげると重心(ここからは腰としましょう)が右に強力に引っ張られていくので、右側の腹斜筋が十分に鍛えれれていないと上半身は置いていかれてしまいます。
置いていかれると、次の行動に素早く移行することができません。その後も演技は続きますので。
最初から少し右側に倒しておけば耐えられますが、それだと次に何をしようとしているのがバレてしまいますね。びっくりさせられません。
もう一つは、支えにしてる方の足が遅れがちになるということです。
支えの役割だけを果たして、後はほっときっ放しだと、その足を運ぶために腹筋や腸腰筋だけで引っ張り上げてあげないといけなくなります。これではなかなか間に合いません。
ですのでそれをサポートするために、最初から膝を少し曲げて腰を落とし、進行方向の足をあげると同時に、支えてる側の足も太ももやふくらはぎの筋肉を使って(蹴り出して)送り出してあげる。
そうすると遅延なく足が追いつき、次の動作に繋げられます。もちろん、この作業にも筋力を伴います。
さらに、進行方向に対して骨の向きも一致させてあげると力が抜けないのでベストですね。
骨の向きを一致させる
https://note.com/motionactor/n/na83d8ad2a279
角度がつけばつくほど(足幅を広げれば広げるほど)、得られる初速は大きいですが、同時にこれらの筋肉に負担がかかります。
なので普段からのトレーニング、食事や休息はとても大事です。
(広いスタンスなので初速は出ますが、ここまで来ると送り足は出来ません。スライドステップが限度です。
…ま、実はそれでも方法はあったりしますけどね^ ^)
さて、ここまで書かせてもらって、「でもそれだと、広げた足の向きによってどっちに移動しよとしてるかバレるんじゃないの??」って疑問が生まれてくると思います。
次回はその解消法についてご紹介しましょう。
次で終えられると良いのですがww