リスカ痕消したい記
●前提●
(治療まとめだけ読みたい人は飛ばしてOK)
私にはかつて自傷癖があり、左腕にはリストカットをした痕がある。
はじめは噛み付きとかボールペンで手をグサグサするとか髪の毛を抜くとかいったことだったんだけど、当時テキストサイト全盛期で、たぶんそこでリスカを知ったのかな?
あんまり覚えてない(同時多発的に、当時の同級生でも家庭環境により心を病んでいる子がいて、少なくとも私より先にその子がリスカをしていたような気もする)。
「リスカ痕」というと「構ってちゃんの代名詞」みたいな扱われ方をよく見るが、当時の私にとっては「コスパの良いストレス解消方法」という扱いだった。
物を壊すと勿体無いし修理とかでお金がかかるし、噛み付きやボールペンや抜毛はなんか足りない。
リスカは自分の腕だから勝手に治るし、痛みも他の自傷よりハッキリしているし、血も出て見た目にもわかりやすい、「より深く」「より強く」切る努力?などの達成感もあったので、
「ちょうどいいぞ!」って感じで大ハマりしてしまった。
(ちなみに、「わざわざ手首を切るのって人に見せるためでしょ?」って意見もあると思うけど、左手首(たぶん左利きなら右手首)はめちゃくちゃ切りやすい。姿勢的に力もこめやすいし、ある程度骨がないとブヨブヨしてて切りづらい(お腹とか太ももとか)。一応私も色々試してみたけど、やっぱ手首に落ち着いた)
結果的には親に見つかって泣かれて、(さらに結果的にいえばストレス源は親・家庭そのものだったんだが)抜き打ちで手首チェックなどされるようになってしまい、リスカというストレス解消法は使えなくなってしまった。
さて、リスカしなくなってはじめて分かったことだが、どうやらリスカ痕は消えないらしい。
(当時のテキストサイトはリスカにハマって、痕とか見えないくらい手首ズタズタ→最終的に死ぬ、みたいな人ばかりだったので、そういう当たり前の情報がなかった)
リスカする→かさぶたになる→赤色の痣になる→白い痕になる=消えない。
まあリスカ痕が残るの自体は別にどうでも良いんだけど、(見たところで辛くもなく、励まされるということもなく、特に思い入れが無い)
どうやら他人の不幸に興味しんしんな人を引きつけてしまう目印として作動するらしい。
「辛いんならいつでも言ってね」←これはマシなほう。しかし仲良くも信頼してもない人にいきなりゼロ距離で詰められるのは戸惑うし、「弱み」と判断されて寄ってくる、という力の不均衡さ(私が強制的に「弱者」の立ち位置になってる)はなんか嫌だった。
「それ自分でやったの?見せてよー^^」←リスカ痕をからかいたくて仕方がないマン。けっこう多かった。「あごめん無理無理無理~~~^^」で逃げるけど、あれ聞くときの人の顔は非常に活き活きとしている。(気持ちはわからんでもないけど)
「リスカする人の気持ちわかんない^^;構ってちゃんなんでしょ?^^;」←聞いてもないのに語り始める。(なんか一言いいたくなって、しょうがないらしい)
「あなたの歴史なんだから、恥じないで」←これも聞いてもないのに語り始める。以下同文。
まあこんな感じで「リスカ痕」を見ると、「リスカ痕大喜利」みたいなのを始めたくてたまらなくなる人がいるらしい。
これがめっちゃ面倒だった。
しかし、昨今は色々な方法があり、上手くやれば消えたり目立たなくすることができるらしい。社会人になって小金もたまったぞ、ということで調べてみた。
そして「リスカ当事者による、リスカ痕治療体験レポ」みたいなものが少なかった(特に私がやりたかったレーザー治療のレポが見当たらなかった)ので、ついでにこの記事を書こうと思い立った。
※ここで記載しているのは2017年当時の情報です!そこだけ注意
1.リスカ痕治療について
リスカ痕の治療方法はいくつかあって、下記のサイトなどでも色々まとめられている。
簡単にまとめると…
①薬
傷が赤い(まだ日が経ってない)人は効果あるらしい。私は白い傷(医療用語で「ホワイトスカー」と言うらしい。めっちゃカッコいい)なので効果は期待できない。
②手術
リスカ痕は消せるが、手術痕(縦に走る、わりと目立つ痕)が残る。
③アブレーション
専用の機械で皮膚をなんかする。ハガキ大の範囲で50万~。私は無駄に広範囲(20cm~)のため、金銭的に無理。
④レーザー治療
傷が赤い状態の人はけっこう綺麗に消えるようだ。ホワイトスカーは回数重ねれば大分薄くなる。アブレーションよりは安い…ということで、私はレーザー治療を選択。
1cmあたりいくら~で計算。私は範囲が20cmオーバーのため、1クール(5回セット)は30万!
初診で見積もりしてもらってから決めると良いと思う。(全部は諦めて目立つ部分だけ重点的にやるとか)
レーザーにはいくつか種類があり、3つのタイプに分類できるようだ。
・「フラクショナルCO2レーザー」「炭酸ガスレーザー」
→美容目的で、肌を綺麗にするための機械のため、リスカ痕には効果ほぼ無し。(美容外科に聞きに行ってお医者さんを「え…?リスカ痕…?」的な感じで戸惑わせてしまったのでちょっと恥ずかしかった)
・「フラクセル」
→赤い傷跡は1クール(5回)で大分消えるっぽい。ホワイトスカーには効果が弱く、最低でも2クール(10回)以上は必要~みたいなことをクリニックで言われた。
「スターラックス1540」
→フラクセルの強い版。ホワイトスカーにも効果あり(完璧に消えるとまではいかないが)。フラクセルより高いが、ホワイトスカー治療の実績もそこそこある様子だったので、今回私はこれを選択。
また、レーザー治療を行うにあたって、どこのクリニックが良いのかは以下のサイトを参考にした。
http://www.kizulaser.com/clinic/ranking.html
なお、レーザー治療は当然だけれど期間が長期的にかかるため、何か決まったイベントなど、「この日だけ目立たなくしたい!」という場合は、ファンデーションテープもオススメです。
http://foundation-tape.net/?gclid=CMSKrLSKytQCFQsQvQod46sNpw
肌色の濃さなどによって4種類くらいあるのと、貼るのにちょっとコツがいるため、まずは「お試しセット(4色いり、ハガキサイズ、800円)」を購入して試してみるのが良いかと。
2.レーザー治療実践
・受診までの流れ
ネットで調べてサイトから予約する
→当日診てもらって、見積もりをもらう
→希望者はその日中に前金とか払って治療可能。
私は一旦持ち帰ってから決めたかったので(大金だし)、複数のところから見積もりだけもらって帰った。
検討し、一個のクリニックに決めて、見積書に書いてある先へ振り込み。たしか分割払いもできた…はず。
→再度予約して、施術。
・施術流れ
医師と簡単な面談
→個室に入り、スタッフさんに該当範囲をマーキングしてもらう&自分でも確認。範囲がズレてたり不足があったらこの時言おう。傷跡の写真も撮影される。(あとで比較写真が見れる)
→ベッドに寝て、レーザー照射してもらう。(5~10分くらい)
→レーザー照射した場所の熱をとるため、氷などで冷やしてクールダウン(10~15分くらいだったかな?うろ覚え)
→受付で次回の予約(必ず1ヶ月後以降)を済ませて、終わり。全体で30分かからないくらい。
※レーザー照射後の赤みは結構目立つので、肌出さなきゃいけないイベントがある前日は避けるなど、注意したほうが良い。
赤みは1~2週間、かさぶたみたいな状態は1週間くらい…と、3週間は照射痕が目につく状態が続くため、開始するなら秋冬がいいかも?
(といっても1クール5回(5か月分)終えたあと、すぐ2クール目入る人はどっちみち半そでの時期がぶつかってくるけど…)
なお、レーザー脱毛やったことある人なら分かるが、1回ショット打つたびに若干の痛みがある。
1~3回目は余裕だったのだけど、少しずつレーザーの照射レベルが上がるので、4~5回目あたりからはけっこう痛かった…。
・1クール(5回)終えた感想
私は先日1クール(5回目)終わっており、現時点では
ホワイトスカーでもかなり細めの傷(傷幅1mm以下)はほぼ見えなくなり、大きめの傷も盛り上がりが減った。
テカリが消えて、存在感が弱くなった。(クリニックで照射前後の写真見せてもらえる)
などの効能が実感できました。
リスカ痕って「傷の残り具合」だけじゃなくて、「盛り上がり」「テカリ」も目立つ理由の一つだったのね…と納得。
このまま2クール目(レーザーの照射レベルもさらに上げていく)を実践すると、大きい傷もかなり目立たなくなるよ~と言われており、金銭的に迷い中…。
2クール目突入したら今度は自分でも写真経過とか残しておこうかな。
とりあえずリスカ現役の人に言えることは、
・リスカ痕は自然に消えない
・リスカの範囲は狭いほうが後々安く済む
・リスカ痕は赤いうちに治療したほうが安く済む&綺麗に消える
ということです。
参考にリスカしてください。(私にとってはあの時有効なストレス解消法だったため人に対して止めるということはできないです。適度にね!)
※追記
なお、結局このあともう1クール追加でやりました。
「リスカ痕消したい記②」へ続きます。(治療前→治療後の写真もあるよ)