ハッピー・デス・デイ プレゼン
今回プレゼンするのは『ハッピー・デス・デイ』
素行に問題アリの女子大生テレサは誕生日の日、謎のマスクを付けた人物に殺害されてしまう。
しかし目が覚めるとテレサは誕生日当日の朝に戻っていた。
自分が殺されるたびに同じ1日を繰り返していると気付いたテレサは自分を殺そうとする相手が誰なのか探るべく、殺人鬼に立ち向かうというのが本作の概要である。
この作品の見どころは、ループする1日の中で誰がテレサを殺そうとしているのかを探る様子ではなくドンドン回数を経るごとに吹っ切れていくテレサの様子とそれに伴い殺され方がドンドン派手になるところだ。
ジャンルこそホラーに分類されているが、余りのテレサの吹っ切れっぷりと派手な殺され方は完全にただのコメディである。
もちろん主人公のテンションや殺され方などを見ているだけでも楽しいが、コメディ部分だけでなくシリアス部分もしっかりと描いている。
主人公のテレサは既婚者の教授と浮気をするわ、知らない相手の部屋で目を覚ますほど酒癖が悪いわと良いところなしのだらしない女だが、同じ1日を繰り返していく為に身近な人の親切心や愛情などに気付き自分の振る舞いを改めていく。
そして彼女の成長が、彼女自身だけでなく彼女の大切な人を救う事でその成長を実感できる。
また彼女は何故殺されるのか、彼女を殺そうとする相手は誰なのかといった伏線も丁寧に貼られて回収される際には納得がいったりと脚本の構造もしっかりしている。
ただ大したネタバレでもないので言ってしまうが本作では『何故彼女が殺されても同じ1日をループできるのか』という問題に対する答えは提示されない。
本作には続編があるのでおそらくそこでテレサがループできる謎が明かされるのだろうが、この作品単体では説明されないため若干の消化不良感が残る。
とはいえそれさえ除けばこの作品単体で完結している為充分楽しめるはずだ。
全体的なテンションの高さでテンポ良く進み、主人公の成長をしっかりと描き、そして予想を裏切り物語に起伏を作りつつしっかりと伏線を回収しているので完成度は高い。
エンタメでありながらミステリの要素もあるため誰が犯人か考察する楽しみもあるので是非見てほしい。
ジャンルこそホラーだが、先述した通りホラーでは全くないからホラーが苦手な人も楽しめるし、ループ物の作品が好きな人や気軽に見れるエンタメ作品を求めている人には是非オススメできる作品だ。
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