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vol.1 学習指導要領の範囲でも、学校はこんなに変われる!?

学習指導要領の範囲でも、できることは結構ある!
変わる教育の一例として、校則を極力無くし、定期テストや担任制を廃止するなど、斬新な取り組みをしている公立中学校があります。
それが、千代田区立麹町中学校と世田谷区立桜丘中学校です。
私たちは、特に公立の学校は、国から降りてくるがちがちの決まりの中で教育をしなければならない立場と思いがちですが、現行の学習指導要領の範囲で、これだけ自由にできるのだということを広く示してくれました。目からウロコとはこのことです。

ところで、そもそも「学習指導要領」ってどんなことが書かれているかご存知ですか?
文科省によると、「全国どこの学校でも一定の水準が保てるよう、文部科学省が定めている教育課程(カリキュラム)の基準」とあります。およそ10年に1度改訂され、子供たちの教科書や時間割は、これを基に作られています。
基準なので大きな枠は決まっていますが、実は、校長の采配でけっこういろんなことができるんです。
例えば時間割だって、観察や実験の際の理科の授業は60分で行い、計算や漢字の反復学習を10分間程度の短い時間を活用するなど、組み替えることができます。でも、日本人は真面目なのか、「守らなければならない」という思い込みが強いのか、これまでは、どこの学校も似たり寄ったりでした。
でも、この2校の校長先生が、現状でもこれだけできるということを示してくれました。しかも、どちらも民間出身ではなく、通常のルートで教員経験を積んで校長先生になられた方です。日本は前例主義が強いので、この2校の取り組みが前例となって、標準化されていくといいなと密かに思っています。
2020年度から施行される新学習指導要領では、さらに「社会に開かれた教育課程」という考え方で、子供たちの姿や地域の実情等を踏まえて,各学校が「カリキュラム・マネジメント」を行うことが明記されています。
ですから、「学校ってこういうもの」という思い込みを外して、「何ができるか」というマインドで、いろいろやってみることが大切だと、私は考えます。それには、保護者の理解も不可欠です。

そのためにはまず知ることから。
新学習指導要領の目指す方向については、文科省のページでわかりやすく解説しています。動画もありますので、一度、子供達がこれからどんな教育を受けることになるのか、覗いてみてはいかがでしょうか? 
文科省の学習指導要領解説ページはこちら
http://www.mext.go.jp/a_menu/shotou/new-cs/index.htm



●中曽根陽子/教育ジャーナリスト、マザークエスト代表  
教育機関の取材やインタビュー経験が豊富で、紙媒体からWEB連載まで幅広く執筆。子育て中の女性に寄り添う視点に定評があり、テレビやラジオなどでもコメントを求められることも多い。海外の教育視察も行い、偏差値主義の教育からクリエイティブな力を育てる探求型の学びへのシフトを提唱し、講演活動も精力的に行っている。また、人材育成のプロジェクトである子育てをハッピーにしたいと、母親のための発見と成長の場「マザークエスト」を立ち上げて活動中。『一歩先いく中学受験 成功したいなら「失敗力」を育てなさい』(晶文社)、『後悔しない中学受験』(晶文社出版)、『子どもがバケる学校を探せ! 中学校選びの新基準』(ダイヤモンド社)など著書多数。ビジネスジャーナルで「中曽根陽子の教育最前線」を連載中。
オフィシャルサイト  http://www.waiwainet.com/


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