横浜創英のカリキュラム改革からみる日本の教育の変化
今年もあと3週間。さすがに冬らしい寒さになってきましたね。
いかがお過ごしですか?
私は、土曜日に首都圏模試の合判模試の保護者講演会でお話ししてきました。
6年生にとっては、最後の模試ということもあり、大勢の保護者のかたが参加され、みなさん熱心にメモをとりながら聞いてくださっていました。
演題は、『一歩先行く中学受験 親子で勝ち取る最高の合格』
中学受験の現状と最高の合格を勝ち取るための三つのポイント
受験軸を持つこと
子どもにあった学校選び
親子の信頼関係
についてお話ししました。
今回は同時にYouTubeでライブ配信もされるということで、ちょっと緊張しましたが、
講演終了後たくさんの方が本の販売コーナーに立ち寄ってくださって、「受験軸という考え方や、親子の信頼関係の作り方に共感した」と言ってくださり、この機会にお話しできてよかったなとほっとしました。
おかげさまで書籍も完売。持ち合わせがないからと(現金販売だったので)わざわざコンビニまで行ってお金を下ろして戻ってきてくださる方もいらして、ほんとありがたかったです。
受験で親子関係がおかしくなってしまったという方もいましたが、関わり方を変えれば、そんなお悩みもきっとなくなります。
私の本や、1月から始まる~ポジティブ心理学・脳科学による~親子で勝ちとる最高の合格実践講座が皆様のお役立てたら嬉しいです。
講座の詳しい内容は、こちらをご覧ください。
さて、今回の会場は、横浜創英中学高等学校でした。
横浜創英と言えば、元麹町中学校の工藤 勇一さんが校長になられて改革を行い有名になった学校です。
今年、その後を引き継いだ本間朋弘校長と山本 崇雄副校長以下、全教員のチームワークで、一条校としてはかなり先進的な教育改革を実践しています。
例えば、修学旅行の計画も生徒が0から作り、入学式の運営も生徒に任せていますが、通常の授業形態も教師が教えるスタイルから、生徒が学び方を選択するスタイルに移行しています。
中学の英語の授業では、
① 教師が教える部屋
② 生徒同士で学び合う部屋
③ 個で学ぶ部屋(教材は生徒が自由に選択)
④ ベルリッツやセブ島のオンライン英会話プログラム、マイクラ英語版など企業のプログラムを使って学ぶ部屋
⑤ 学ばない部屋(横浜創英では、生徒の学ばない権利も認めているけれど、他人の学びを妨害することは認めていないので、学びたくない生徒は⑤の部屋で過ごします)
の5つの教室に分けて実施していますが、最終的には⑤の部屋で過ごす生徒はいなくなったとか。
そして一番人気があるのは④の部屋だそうです。
これも生徒の当事者意識を育んだ結果なのでしょう。
校則は実質ゼロというのも、学校運営の権限を生徒の主体に移譲することで、建設的な社会を構築する将来のスキルにつなげていくという取り組みです。
一番大きな改革は、2025年から始まる高校のカリキュラム改革です。
多くの学校が卒業に必要な単位数を110くらいにしていますが、これを最低限の72単位に留め、生まれる余白の時間を自由選択の時間として、学校外で学ぶことも可能にしていきます。
生徒の個に応じた1200通りの時間割をつくるという画期的な取り組みですが、『学校に軸を置きながら、生徒たちを社会に解き放す』という強い意思の表れです。
平均的な力を育てることが良いとされていた時代の教育から、とんがりを作る教育へのシフトが始まっていく予兆とも言えるでしょう。
これからが楽しみな学校の一つです。
このように、学校もどんどん変わっていきます。
お子さんの学校選択にも、未来を見据えた視点が必要になってきています。
皆さんはお子さんにどんな教育を選択しますか?
私の講演と横浜創英の学校説明会の様子はアーカイブでご覧いただけます。参考になさってください。
アーカイブ視聴リンク
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『中学受験 親子で勝ちとる最高の合格』(青春出版社)
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