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【絵本紹介】『からすたろう』— 90年前の教室から届く大切なメッセージー高学年

「もし、自分の気持ちをうまく伝えられない子がいたら?」「もし、学校で誰にも話しかけられなかったら?」


これは、そんな子が認められ静かに自分らしく生きる姿を描いたお話です。 

物語の舞台は戦争が始まる少し前の日本の小学校です。

「ちび」「うすのろ」「とんま」「あほう」ー今では使ってはいけない言葉

昔の本なので、読む前に伝えします
昔はこういう言葉が、今よりもっと普通に使われていたこと。
これらの言葉は、人を傷つけたり、差別したりする言葉であること。
今の私たちは、言葉が相手を傷つけたりしないようにすることがとても大切と知っています。

現代にも通じるテーマ

自分が出会った2人の先生がモデル

特技を認めて社会の中で居場所を作っていく教師の姿勢は、教育の本質を考えさせられます。

認め合う大切さを伝える静かな行動
どの子どもも背景や能力が異なります。それを丁寧に理解し、生徒たちに「認め合う」ことの大切さを伝える教師の静かな行動こそが、差別やいじめを防ぎ、「尊厳」を教える第一歩です。

多様性を尊重する教育へのメッセージ
「学習が得意な子だけが存在価値を持つわけではない」というメッセージは心に響きます。すべての子どもが等しく存在し、生きる権利を持っていることを伝える教育の重要性を改めて感じさせてくれる物語です。

1955年にアメリカで"Crow Boy"というタイトルで出版

1955年にアメリカで出版され、翌年にコールデコット賞次席を受賞

やしまたろうさんは、戦争を避けてアメリカに移住 平和活動をしながら絵本作家として活躍しました。

受賞歴:

  • 絵本にっぽん賞・特別賞(1980)

  • コルデコット賞・次席(1956)

  • 中央児童福祉審議会・特別推薦(1980)

やしまたろうさんのこと、もっと知りたくなりました

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