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【絵本紹介】 あるヘラジカの物語 生命のドラマ 思いもよらぬ結末を迎えます〜子供たちの感想
ヘラジカ
日本では見ることができないけど、へらのような形をした平たい大きな角を持ってるからそう呼ばれているそうです。こんな導入からこの物語は始まります。(口蹄疫と言う家畜伝染病の恐れがあり輸入はできなくなっているそうです。)
アラスカの自然とそこに息づく動物たちのエネルギー
厳冬の地アラスカ 群れを守るオスのヘラジカと別のオスが激しくぶつかり合い、お互いの角がからまり、逃げ出せない状況に追い込まれ、そこにはオオカミたちもいて…。
大自然のドラマが、この絵本には詰まっています
疲れた二頭を襲うオオカミたち。そのオオカミを追い払い喰らいつくヒグマ。さらには小さな動物や鳥たち。
星野道夫さん(写真家)
この絵本の背景には、すごい写真があります。それは、アラスカの川で見つかった2頭の大きなヘラジカの角がからみあったまま骨になったものでした。星野道夫さんは多くの野生動物の姿を写真におさめましたが、1996年に不幸な事故で世を去りました。
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鈴木まもるさん(画家、絵本作家)
星野道夫さんと親交のあった鈴木まもるさん 星野さんは、その写真に「こんなことがあったのだろう」とキャプションをつけていたそうです。
ある夜、寝ていて夢にこの写真が出てきて「そうだ!この絵本を創ろう」と目が覚め、この絵本が生まれたそうです。
読み聞かせには音楽も大事な要素
スクリーンに映し出す時、大抵の本にはBGMを流します。今回は久石譲さんの「おくり人のテーマ」を選びました。映画と同様に、さまざまな死に向き合う姿を通じて、死に息づく大自然を感じる曲となりました。読み手も感情移入しやすいので、音楽の助けは大きいです。
子供たちの感想
3年生 「あるヘラジカの物語」が悲しかったです。理由は、ヘラジカとヘラジカがケンカをして、つのがからまって、それでいろんな動物にヘラジカが食べられて、悲しいと思いました。
3年生 「あるヘラジカの物語」ではヘラジカ2頭がケンカをして、つのがからまって、そのままオオカミやヒグマに食べられて死ぬのが悲しかったです。
3年生 面白かったのはヘラジカの話です。ヘラジカのつのがからまって、おおかみやくまに食べられて多くの動物が長く生きられるようになってびっくりしました。
3年生 「あるヘラジカの物語」でヘラジカがたたかってつのからまってはずれなくなって肉とかを食られる時は悲しかったけど、食べた動物たちは、元気になったり元気なひなを生だときは、うれしかったです。
3年生 わたしは、「あるヘラジカの物語」を聞いて、大きなオスたちのはげしいたたかいがあって、でも、角がからまり、動けなくなり、やがて死んだ。でもオオカミも、たくさんのごちそうを食べれたし、クマもとうみんにしっかりそなえられたし、あの鳥も月の近くに巣を作って、元気に赤ちゃにたうんでいたので、むだにしんだわけでたりはなくだくさんの動物に力をあげられていたんだと心にのこりました。
4年生 「あるヘラジカの物語」は、ヘラジカはツノが絡まって死んでしまったけれど、ヘラジカのおかげでたくさんの動物が冬を乗り越えられたから良かったと思いました。けれど、ヘラジカはたくさんの動物に食べられてかわいそうだとも思いました。今日は本当にありがとうございました。
4年生 今日読んでもらって一番面白かった話は、ヘラジカの話でした。なぜかというと、話の内容に合う音楽が流れていたからです。
おもしろかったのでまたやってください。よろしくおねがいします。
5年生 「あるヘラジカの物語」では、2頭のヘラジカがけんかをしなければ死んだりしなかったし、角も引っかからなかったのになと考えました。
5年生 「あるヘラジカの物語」で、その話はメスをもらうためにオスとオスが勝負してずっと戦っていたけれど、途中でツノとツノが絡まって取れなくなったから勝負が最後まで続きませんでした。ほどけないと決めたオスたちは、諦めて死ぬまで待っていて凄く悲しい話と感じた。
5年生 「あるヘラジカの物話」というお話は、一つの命が無くなっても他の命につながっていくのだなと考えたらいいお話だったなと思いました。生き物の世界の厳しさもわかりました。高学年になってからは、あまり絵本を読まないけれど、絵本って大事だなと感じました。
6年生 あるヘラジカの物話」というお話で生き物の死は無駄ではないと分かりました。また無駄にしたくないとも思いました。だから食べ物を食べる時、しっかりと感謝して、残さず食べたいと思いました。
6年生 自然は難しいことや昔から毎日のようにしていたことはいつかみんなに分かってもらえて、みんなに受け継いでもらえることが分かりました。
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