ミステリー小説ロンドの旅Chap4.ユールマラの旅20.僻見(ロン旅最終回&続編決定!)
将棋の戦術である棒銀の英語表記は"climbing silver"だ。社長が語った"成銀事件"を思い出せば自ずと答えは見えてくる。silverをgoldに置き換えると"金を登れ"---これに、この旅には欠かせない"星"を融合させる。すると、ラトビアで有名な3つの金の星を掲げる像が浮かび上がり、ロンドとバルカは再会の地へと向かったのだ。ソナタは、東京の暗号に準えることでユールマラで彼らにだけ分かるようメッセージを残し、何とか"上"の目を掻い潜り、再会を果たした。しかし、ロンドの行動はこの功績を台無しにしてしまったのだが…その行く末はこのあとの物語で。
それでは今回の事件について。ロンドがインフルエンサーの居住エリアを捜査した際、皆さんは違和感にお気づきだろうか?着る者から見て左側にボタンが付いている衣服には女性用が多い。理由は、貴族が侍女に服を着させていたことに由来しているという説もある。また、置かれていた靴も女性に多いサイズだ。そう、"彼"は男性であるという認識を持たれていたにも関わらず、居住エリアには男性用と思われる衣類や履物が見当たらなかったのだ。これらの事実から導き出される仮説は何か?それは、"インフルエンサーの性別は女"ということである。元々、ソナタとロンドは、社長がインフルエンサーの性別を特定するような呼び方をしなかったことも気になっていた。
さらには、衣服に付着していたのはSNSの画像から分かるように本人の髪型とは異なるが、"妹"と同じ短いブロンドの髪だった。なぜだろうか。これはソナタがDNA鑑定をして分かったことだが、髪はインフルエンサーのものではなく、"本当の妹"のものだった。ロンドたちが捜査に入ったときは、社長も秘書も知らない部屋に"本当の妹"は身を潜ませていたのである。
では、"今の妹"は誰か?皆さんなら、それはもうお分かりだろう。"今の妹"の応対が妙に落ち着き払っていたこともこれで説明がつく。
ソナタに見破られた姉妹は素直に認めた。姉は妹の精神が壊れていくのを見ていられなかったのだ。自分の身を危険に晒し、囮になってまでも妹を守ろうとした結果、さまざまな人間を巻き込み大きな事件となった。世界的インフルエンサーに纏わる衝撃の事実はすぐさま全世界に知れ渡り、現地警察はいよいよストーカー捜査に本腰を入れざるを得なくなった。これがユールマラの事件の顛末だ。
事件は解決したが、いくつかの謎は残った。"上"の正体、"星"のルール、ロンドの"闇"----これらは、このあと語られる旅を通して明らかとなる"エピソード"だ。
ロンドの旅Part1ロンドの旅 完
ロンドの旅Part2ソナタの旅 へ続く
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