濱口秀司氏の大局観

先日、NewsPicks の特集でDMMの亀山さんと濱口さんの対談を聴いた。
濱口さんは、世代を3つに分け、第1世代は「二元論」。世界には理論が2つある。空には月が浮かんでいるのに、ボールを手放すと落ちるのはなぜか。それは「神のルール」と「地上のルール」があるからだと。

第2世代は、主役が哲学者から科学者に。ニュートンやガリレオが出ると、彼らは「神のルールと地上のルールは同じ」と提唱した。神も地上も関係なく、1つのルールで計算できるということは、つまり「予測ができる」ということ。
自動車が走り、飛行機が飛ぶのはもちろん、経済学やゲーム理論もすべて「こうすれば、こうなる」という予測からできているということです。

第3世代は、量子力学の世界で、ポイントは「予測ができない」こと。原子や電子のように物質を構成する粒を「量子」といいますが、目に見えないほど小さく、これまでのニュートン物理学のルールがまったく通用しない意味不明な動きをする。つまり予測ができない。そうなると「こうすれば、こうなる」ではなく、「ここにあるかもしれない」という確率論の世界になると。

この大局観は非常に面白いのですが、確率論ってビジネスの世界でも重要になってきてるんですよね。

特にデジタルの世界では、実行から改善まで高速PDCAがまわるので、まずやってみて試行回数を増やして、成功確率を上げていくことができるので。

とはいえ、ここで出てくる確率は客観的確率論ではなく主観的確率論。客観的確率は頻度論。何度も繰り返し起こる事象じゃないと使いにくい。
一方、主観的確率は、事象の生起により、確率を更新していく。試行回数が多ければ、客観的確立に近づく。実際、ビジネスの現場では、起こったことがないものが多いので結果、主観的確率の方が有用なんですよね。

今日は空が綺麗です。

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