こういうときこそ輝こうとする選手の姿が見える 2021/04/11 2AW(2AWスクエア)
大阪後の疲れなのか、ホール興行前の静けさか、はたまた東京で発令されたまん防の影響なのか?
女子選手が他団体に参戦しており、カード的にもシングルマッチが多い状態。
結果?普段に比べ客席が寂しい雰囲気となったチーバトルは満足感がすごい興行に。
カードは以下
【第1試合】
真霜拳號 vs チチャリート・翔暉
【第2試合】
本田アユム vs リッキー・フジ vs 梶トマト
【第3試合】
浅川紫悠 vs 仁木琢郎
【第4試合】
大和ヒロシ&最上九
vs
花見達也&十嶋くにお
【第5試合】
吉田綾斗&タンク永井&吉野コータロー
vs
滝澤大志&テイラー・アダムス&若松大樹
結果は以下のリンクを参照してください。
http://2aw.blog.jp/archives/52152659.html
①チチャリ選手の真摯さと伸びしろ
②3wayのゲーム性と可能性
③仁木選手褒めて伸ばす浅川選手の若手育成
④軍艦タッグの噛み合う?噛み合わない?の爆発力
⑤滝澤大志待望の空気感
①チチャリ選手の真摯さと伸びしろ
同期ナカ選手の欠場によりチチャリ選手にとってはチーバトル2連戦となった対真霜拳號戦。
前回はリストロックを中心とした腕殺しでペースを握られ悔しい試合となりリベンジを誓ったものの、まさかこんなに早い再戦とは本人も思ってなかったはず。3週間ほどのスパンで何が変わるのか?と思っていたが試合展開はまるで違うものに。
細かいシャープな打撃で真霜選手のペースに持っていかせず、終盤のブサ膝を匂わせた所でのカサドーラはスリーでもおかしくない決まり具合。トルベジーノ片羽締めのコンボも決まりあわやのシーン連発。
大きい選手からスリーを取るにはまだ経験が必要とは思うが体の小ささを活かした技の数々を短期間に見直して真霜選手にぶつけたチチャリ選手の研究、練習、熱意にワクワクさせられたというお話。
ハッキリとはわからないけど真霜選手とチチャリ選手には何かの縁を感じてます。定期的な再戦希望。
チチャリ選手のカサドーラ
②3wayのゲーム性と可能性
強い弱いの勝負論よりもゲーム性に重きが置かれる3wayマッチ。
個人的には大好きな形式で選手のキャラ、個性がそのまま満足度に繋がる。こんな曲者しかいない3way、楽しいに決まってるじゃんと思ってたら案の定以上の満足度。入場時からトマト選手の独壇場だし、リッキーさんは2人まとめてカミカゼ狙う!
本田選手の急所打ちから丸め込みはUWAミドル王者時代の充実さを思い返させてくれるやつ。
KAIENTAIといったら3wayという時代もあったので、その再来を2AWにも期待したいところ。ほら、頭を使ったレスリングで3wayの申し子だった方も戻られたことですしね(*´ω`*)
ベテランの入場を待つフード勢
③仁木選手褒めて伸ばす浅川選手の若手育成
こっそり裏7番勝負が続行中の仁木琢郎選手はシングル連戦で大阪の最上九選手、新木場の大谷選手、今回の浅川紫悠選手と続く。
試合開始はグラウンドの攻防でアマレスのテクニックで魅せ、一回転ドロップキックでバネの高さ、自力で上げるブレーンバスター馬力の強さ、ビンタで気持ちの強さを全面に出す。それを真正面から受け止めた上で跳ね返し、場外乱闘、気迫で追い詰め珍しくもえげつない片逆エビ固めで勝利した浅川紫悠選手。
試合後健闘を称える相手に仁木選手はビンタで返し、それを満足そうに喜ぶ浅川選手。
先輩後輩関係や育成論は数あれど、魅力を引き出しNEXTに繋げたこの試合は自分の求めるもの。
この試合を見た時点で今日の元は取ったと思ったし、仁木選手には率直に満足感を伝えたら「そう言われるのがいちばん嬉しいです」と笑顔。
若松選手じゃないけどこの団体に来てくれてありがとう。ホント、未来は明るいよ。
浅川紫悠選手を張り倒す仁木選手
④軍艦タッグの噛み合う?噛み合わない?の爆発力
昔から一見噛み合わないものが噛み合った時には異様な爆発力が伴う。対立関係にあった薩長が同盟を組めば倒幕が起きるし、混ざらない原子同士を融合させれば核爆発が起きる。ラーメンに梅干しが入れば美味しいし、音楽の神TKと笑いの神ダウンタウンが手を組んだH Jungle with tの成功も記憶に新しいところ。
そんな噛み合わなさが噛み合った時の爆発力を先々週に見せつけた大和ヒロシ&最上九の軍艦タッグ。そのまま好調な関係を維持するかと思いきや、今回は連携はそこまでなくむしろ大和選手の孤立が目立つ展開。しかし十嶋選手のエクスカリバーを身を呈して守った最上選手に対して愛と怒りを爆発させノーザンライトボム一閃!
前回とは全く違う噛み合い方?で勝利を手繰り寄せた。
タッグワークは完璧じゃなくても、勝ち方の方程式がひとつではないことを見せつけた軍艦タッグ。
全く読めないことの存在感が恐ろしい。
※当初最上&大和組を戦艦(Battleship)タッグと記してましたが、最上は巡洋艦(Cruiser)のため正しくは軍艦(warship)タッグになります。訂正させて頂きました。英語の方がイメージ湧きやすいよね。
犠牲になった最上選手に対して
セカチューを体現する大和選手の愛が深い
⑤滝澤大志選手待望の空気感
これまでもベルトに近い位置にいながら2AWではベルトに縁が無かった滝澤選手。シングルに挑戦しながらも無観客や王様の権限などなにか本腰になりきれない雰囲気を感じていた。しかし今回は自分の意思に真っ直ぐにシンプルに強さの証明のために挑戦表明。浅川紫悠選手との挑戦決定戦含めいちばん滝澤選手「らしい」展開がここまで繰り広げられてきている。デカくて器用。そんな男が本気でベルトを取りに来た時に見せた笑顔は恐ろしく冷たく、力強くみえた。
会場中からもこんな滝澤選手を待っていたという空気が満ち満ちて、磁場ごともっていきそうな勢いがあり、王者としては一段と厳しい防衛戦になる予感。
自分もこんな滝澤さんを待っていたの!!