ACTIVE ADVANCE TOURNAMENT 2023雑感①
トーナメント概要
2AWでその時一番波に乗る選手が決まるトーナメント、「ACTIVE ADVANCE TOURNAMENT 2023(2AT2023)」が4daysで開催されている。
前身である海王トーナメントでは1day開催、且つ時間切れ時には延長でフォールカウントがツーカウント、ワンカウントになるというゲーム性が強いルールで、毎年番狂わせが起こるものでした。しかし、昨年初開催となった今トーナメントでは時間無制限且つ決勝以外は1日1試合となり、強さがそのまま反映されやすく、番狂わせが起きづらくなった。その結果、昨年のトーナメント決勝は吉田綾斗対浅川紫悠という誰もが納得する順当な決勝となり、吉田綾斗選手が優勝。そのままの勢いで無差別級戴冠、THE_RULE解散と大きな流れを生み出したことは記憶に新しい。
今年開催のトーナメントは若干ルールが変わり一回戦は15分1本勝負、二回戦は20分1本勝負、準決勝戦・決勝戦は時間無制限1本勝負で行われ、あらゆる引き分けは両者失格となった。時間制限が設けられたことにより早い段階で実力者同士が当たると共倒れになることもありえる。そんな想像は早々に現実のものとなった。
トーナメント組み合わせ
トーナメントの抽選会の様子はYouTubeにあがっている。
注目すべきはやはり吉田綾斗対真霜拳號が第1試合で激突することだろう。前述の通り1回戦は15分一本勝負。この2人の試合は常にほぼ30分近いマラソンマッチとなるが、実は両者ともクイックのテクニックも持ち合わせており早期決着も有り得る組み合わせ。
Aブロック一回戦、Bブロック一回戦、二回戦、準決勝・決勝の4日間で今年を締める、そして来年を引っ張る選手が決まる。
今回は1回戦が終わった時点での各試合を振り返ってみたい。
Aブロック① 滝澤大志対脇田真一朗
5月14日より2AWに所属し三団体所属となった脇田真一朗選手。コロナ間の休業もあり2AWでは2019年デビューとしのぎを削ったが、実は2016年デビュー。今の立ち位置を見返すきっかけとなるトーナメントとしたいところ。
対する滝澤大志選手は常にベルトへのコンテンダーの位置にはいるものの先日佐藤耕平選手への挑戦を跳ね返され再起の機会としたい。
試合はもやもやとする脇田選手を滝澤選手が奮い立たせようと攻める。そんな中、流れを変える突き刺さるようなドロップキックとキックのコンビネーションで一矢報いる脇田選手だが、ダブルチョップ×2からの高飛車というタイトルマッチ級の攻めをくらい轟沈する。
試合後も含め脇田選手への期待がみちる展開もここは順当に滝澤大志選手の勝利。
Aブロック② 本田アユム対チチャリート・翔暉
BUG’s MUTATIONの同僚として久しぶりに向かい合う試合となる。
本田アユム選手はタッグベルトをCHANGO選手と獲得し久々のベルト獲得からの凱旋興行も大成功。正にノリに乗った状態。
そしてチチャリート・翔暉選手も大日本プロレスで経験をつみ、岡林裕二選手の正当後継者となり、後楽園ホール大会のメインイベンターという大役もこなし、来月の凱旋興行に向けてこちらもさらに勢いづけたい所。
しかしざんねんながらチチャリート・翔暉選手の怪我(網膜剥離)にて試合は本田アユム選手の不戦勝となった。
とにかく無理をせず無茶をせず。
本田アユム選手はトーナメントのテンションを経験しないままの2回戦となったがこの選手においてテンションを語るのもはばかられるので問題ないでしょう。
Aブロック③ 吉田綾斗対真霜拳號
どちらも広くたくさんの団体で活躍する者同士の正に看板選手。真霜拳號選手は火祭りで準優勝、吉田綾斗選手は宮原健斗選手とのシングルマッチから改めて注目が増している。直近では昨年のトーナメント及び無差別級で吉田綾斗選手に勝利の分がある。
くじ運の妙とはいえ15分一本勝負で決着が着くのかが見どころだったが、試合は吉田選手のハイスパートから終始スリーカウントとギブアップを狙う消耗戦へ。
激しい攻防が15分続いたが試合は不完全な形のバックドロップとともに時間切れ。両者失格に。
さすがに15分では短いと思いつつ、実際にはどこで決着が着いてもおかしくない15分に。まっすぐ勝ちを狙う2人の姿はまさに熱戦に。結果時間切れ引き分けもそれを感じさせない試合。
ただしトーナメントとしては両者失格のため、次戦最上九対若松大樹の勝者は2回戦は不戦勝となりトーナメント混沌の火種をも残す。
Aブロック④ 最上九対若松大樹
大日本プロレスでのデスマッチで調子を上げ、アブドーラ小林選手との師弟関係から飛び抜け、デスマッチヘビーへの挑戦も決まる若松大樹選手。
対するは無差別級挑戦を腰痛で流すも、フリーダムズにて佐々木貴選手をシングルで撃ち破るなど、確実に戦いの真ん中に近づく最上九選手
前哨戦から手の内を見せる2人はトーナメントではどんな試合を見せるのか。
お互いの手の内がわかってる以上そこはテクニックの差にて最上九選手がうまく攻める展開も、若松大樹選手も切り返す。
フィニッシュは初披露の天進乱満(股下でリストクラッチしてバックドロップで持ち上げ落とす旋回式ボム)で若松大樹選手の勝利。急角度で落とされ受け身の名手もKO。隠し続けた手の内で策士の策を飛び越えた。
これで若松大樹選手は2回戦不戦勝で準決勝まで駒を進めた。
熱戦が続くトーナメントはこのまま翌日のBブロックに続くが長くなったのでまずはここまで。
Bブロック第1試合はこちら。
https://note.com/motekizaemon/n/n2be1be7f90d0