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わたしの20代後半とモテアマス はるどん

20代前半はずっと沖縄にいて、好きなことばかりしていた。沖縄はだいぶ緩い雰囲気だったが、それでも社会人というものには馴染めず、社会人がダメなら独立しようというフワッとした考えで25歳の時、地元の茨城に帰ってきた。

帰ってきたはいいものの、何もかもとのリズムがなんだか絶妙に噛み合わず、大好きな旧友たちと毎日のように会える喜びもあったのに、社会から少し外れた(ように感じる)自分の生き方が真っ当に生きているみんなとの溝を深めていくように感じた。

でも、どこに行ったら、誰と出会ったら、何を話したら、このモヤモヤとした感情が消え去るのかさえ分からず、べつに敵などいないのに四面楚歌のような1人取り残されたような、そんな気持ちになっていた。

それでもこのままではいけないと思い、マッチングアプリで茨城在住沖縄出身イケメンフリーランスを探すことにした。

シェアハウスやコミュニティスペースなど、まだ言葉すら知らなかったわたしは、学校の同級生以外の人間を見つけるのに、居酒屋に繰り出すか、マッチングアプリというものをやってみるかしか思いつかなかった。

とは言え茨城在住沖縄出身イケメンフリーランスは欲求を全て満たそうとしていて自分の浅はかさが垣間見えるが、見つけて付き合った。今考えると奇跡に近い。でも居た。

そうやって手当たり次第、拙い頭で思いつく限りの方法で得た出会いと別れを繰り返し、コミュニティを転々とし、結局何も満たされずに疲れ果てていたころ、モテアマスの代表取乱役のカズキタたる人物と出会った。茨城に帰ってきて2年が経っていた。

余談だが彼氏とはTinderをやっていることがバレて別れた。わたしはそのときTinderをガチで仕事仲間を探すアプリだと思って使っていたのだが信じてもらえなかった。変なメッセージばかり来るなあとは思っていた。


モテアマスではわたしを学歴や職歴でバカにする人がいなかった。びっくりした。

むしろいろんな人がいすぎて、最初の頃は困惑もしたし、興味が湧いたし、時には対立したり、軽蔑したりした。

バカにされてムカついていたくせに、実は自分も凝り固まった常識の中にいることに気がついた。それはモテアマスの至るところで感じ、その度に知見が広がると言うか、考え方がインド寄りにアップデートされていった。

考え方が似てる人たちに出会えたり、知らなかった生き方を教えてもらったりして、わたしもこれでいいんだなあと自分の人生を認められるようになっていったように思う。

そのうちめっちゃ貧乏になったりして、その度にいろんな人に助けられた。電車代も飲み代も、ご飯代もカズキタさん含めみんなが出してくれたりした。茨城で貧乏してるはずなのに何故か毎週三茶にいた。

貧乏なのにめちゃくちゃ楽しい毎日を送れてしまっていた。

助けられすぎて、でも何も返せなくてあまりに申し訳なくて、なぜここまでしてもらえるのかわからなかった。

あり金で安売りの大根だけを買ってきて煮てみんなに振る舞ったりした。200円くらいしかかかってないのにみんなが盛大にありがとうと言ってくれて、また気まずくなった。

わたしはみんなに何かをもらうばかりで、一体何が返せるんだろうと考える日々だった。
今でも考えている。

が、結局よく分かっていない。

畑の野菜を持ってきても、給料が入ってお酒をたくさん買ってきても、料理を振る舞ってみても、恩を返せているとは思えない。

てかみんな、恩とかなんとかあんまり望んでなさそうだ。

満足してしまったら何もしなくなりそうなので、わたしのように傲慢な生き物はずっと申し訳ないままでいいのかもしれない。苦しいのと同時に、感謝の気持ちでいっぱいになるのがとてもうれしく感じている。

感謝と、みんなが大好きな気持ちと、申し訳なさを抱えて、気づけば茨城に帰ってきたころの、あのなんとも言えないモヤモヤはもう感じなくなっていた。


2024.10.26

モテアマスは爆破された。

あのリビングに集まってみんなでゲラゲラ笑ったり喧嘩したりすることはもうないのかと思うとどうしようもなく寂しい。じわじわと実感が湧いてきた。わたしの喜怒哀楽すべてが詰まった場所。

物理的な場を失って、モテアマスはこれから一体どうなっていくんだろう。

いつかまたどこかで同窓会みたいにみんなに会える日は来るんだろうかと考える。

さみしくて、今はまだそんなことしか考えられない。


ここで一人一人の名前を出してはいませんが、みんなのことが大〜〜好きだと伝えたいです。一緒にお酒をたくさん飲んでくれてありがとうございました。苦しい時に助けてくれてありがとうございました。

みなさんまた一緒にテキーラしましょう。

最後に告知です

2024年10月26日、ついにモテアマス三軒茶屋爆破フェスが決行されました。
サイレントフェスや伝説のすた丼など、盛りだくさんのコンテンツを詰め込んだ爆破フェスは、大量の来場者ですし詰め状態になり、三茶のインドを体現するカオスを極めたフェスになりました。

しかしここで皆さんにお願いがあります!!

爆破クラファンは100人を超える方々に支援していただいたものの、爆破フェスを豪華にやりすぎたせいで絶賛大赤字を記録しています。

黒字になるまでクラファンは続行します!!
新しいリターンも用意しているので、ぜひ引き続きご支援をお願いいたします。

🔗 クラファンリンク:

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