プロローグ

 僕はもう、希望だとか夢だとか幸せだとか。
 そんなものを感じることは一生ないだろうと、そう思っていた。

 味気ない、無味乾燥な毎日を送る人生。
 待っているのは、それだけだと感じていた。

 でも、それは違った。

 あの少女との出逢いが、僕の全てを変えてくれた。

 偶然? 必然? 運命?
 それは僕にも分からない。

 だけど、ひとつだけ言えることがある。

 奇跡。
 彼女と過ごしたあの日々は、僕に訪れた奇跡であるということを――。

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