【3日目】2分の芝居を1日１本、５０本書いていくnote『自炊で死ぬ人類系ユーチューバー』【#てれアクト】

家で１人で、誰でも演じることが出来て、スマホがあれば撮影も配信もできる、2分20秒以内の1人芝居企画「てれアクト　～workfromhomeactors～」

そんな「てれアクト」のための脚本を、劇作家モスクワカヌが1日1本、50本書いていくnoteです。
3日目の脚本は無料サンプルとして公開致します。

3日目
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③
自炊で死ぬ人類系ユーチューバー

〇登場人物
　自炊で死ぬ人類系ユーチューバー（性別は問わない）

　　　自炊で死ぬ人類系ユーチューバーが動画配信をしている

人 　えー最近、みんな家にいる時間が長いせいで、自炊がブームって話を聞いたんですけれど、私これね、危険だと思うんですよ。いや自炊のことをね、みんな料理だと思ってるでしょ？　違うんですよ。自炊はね、サバイバル。うん、自炊で死ぬからね、人は。そんな簡単にね、ブームとかにしちゃいけない。本当は。まず、そもそも料理って危険なものじゃないですか。火も刃物も使うし、食材のなかには痛んだものや、毒のあるものだってあるしね。で、今料理本とかめっちゃ売れてるらしいんですけど、レシピの前にまず人は、自炊で死なないポイントを知るべきだと思うんです。私ね、こう見えて、自炊で死ぬ人類系のユーチューバーなんで、本日は、まだ自炊で死んでない人々に、幾つかの心得をお話したいと思います。

人 　まず、「熱した油に水を加えない」。多くは語りませんが、シンプルに死にます。

人 　あと安いからって魚のアラとか、爪のついてる鶏の足とか買わない。やつらは自炊初心者の、料理へのモチベを殺してきます。

人 　肉を生で食べない、賞味期限がすぎた肉を無理に焼いて食べようとしない。こう、表面がうっすら緑色になった肉を、塩ふって火をとおせばイケるとか思わない。塩にもね、救えない食材はあるの。あと火を通すっていう行為は万能じゃない。塩と炎を信じすぎないこと。ちなみに私は、かつて信じて、お腹は壊さなかったけど熱はでたよね。

人 　ラスト！　肉や野菜は、基本切って使うものだと心得る。外袋とかクックパッドに書いてあるレシピに、「ここで肉や野菜を切ります」と書いてなかったからといって、切らずに煮たり焼いたりすると、だいたい間違ってる。さらにそういう時、世間では往々にして説明不足だったレシピではなく、レシピに忠実だったこちらが「書いてなくてもわかるでしょ」的に責められて、人間関係が死にます。

人 　以上、自炊で死なないための心得でした！　ためになったらチャンネル登録、ぜひぜひお願いします！　皆、生きろよ！　シーユー！

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　了

PDF脚本はこちらから
→https://drive.google.com/file/d/1KGxnnNz8i3IxPAqp55prdOs1xb5El0dq/view?usp=sharing

劇作家モスクワカヌ、自分の生存戦略のための脚本をリアルに書いてみるプロジェクト

てれアクト
～work from home actors～
■てれアクトとは
家で１人で誰でも演じることが出来て、スマホがあれば撮影も配信もできる、2分20秒以内の1人芝居の企画名。

■モスクワカヌが挑戦すること
・「てれアクト」用の2分20秒以内の1人芝居を50本書く
・毎日1本、無料もしくは有料の脚本を公開していく
・2020年3月以降の日本で暮らす人々のことを書く

■脚本利用について
noteにてご購入いただいた脚本は、ご購入者様自身での上演・配信にご利用いただけます。（サンプルとして無料公開している脚本はどなたでもご利用いただけます。）この企画に関しては、モスクワカヌへの上演許可の申請は必要ありません。
また配信の際には「＃てれアクト」「＃workfromhomeactors」のハッシュタグをつけて頂けますと幸いです。（見つけるため）

■著作権について
このnoteで公開している作品の著作権者はモスクワカヌになります。
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