平山 茅

22歳の善良な労働者/ 意志なき国境団/中国語中国文学専攻でした/ 1ヶ月インド🇮🇳で一人旅してた人/ twitterも見てね/特に但し書きがない場合、書いてあることは全て実体験です/ 英語・中国語・広東語

平山 茅

22歳の善良な労働者/ 意志なき国境団/中国語中国文学専攻でした/ 1ヶ月インド🇮🇳で一人旅してた人/ twitterも見てね/特に但し書きがない場合、書いてあることは全て実体験です/ 英語・中国語・広東語

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  • すれ違う人ビト

    今まで私が出会った方々のお話を積み重ねていきます。

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【徹底解説】アルタンボラグ自由貿易区観光のための手引き🇲🇳|潜入レポート

もうロシアにはなかなか入国できない私たちが、限りなくロシアに近づける場所———それがアルタンボラグ自由貿易区である。 この記事を読んでいるということは、あなたはきっとアルタンボラグ自由貿易区に行きたいのだろう。そして、あまりの情報の少なさに絶望しているのではないだろうか? 安心していただきたい。 そんなアナタのために、今回(たぶん)世界一詳しいアルタンボラグ自由貿易区の日本語解説を用意した。 これは、あまりにも遠く、広大で、砂がちな風が吹きつけるフロンティアへ向いたいア

    • ど素人がゆるい起業をして3ヶ月、起こったことをまとめてみた。

      こんにちは。旗袍専門店 Qpaoの店長を名乗っている平山茅です。 2022年7月21日にQpaoをBASEで立ち上げてから、ちょうど3ヶ月が経とうとしています。 そこで今日は振り返りの意味も込めて「ポンコツなど素人が起業すると何が起こるのか 〜1-3ヶ月目編〜」を書いていこうと思います。 今回の想定読者は、 ・起業/副業について"本当に"知識がない人 ・起業してみたいけど勇気がない人 ・起業のキラキラ感に忌避感がある人 ・Qpaoの内情を知りたい人 です。 なので、

      • 女子大生が究極のビリヤニをめぐる冒険に迷い込んだ日々のこと

        私は究極のビリヤニを作りたかった。 羊を一頭捌いて油で揚げて、悪魔的な色に米を染め上げて、一口食べれば魂がデカン高原にひとっ飛びするようなビリヤニを。 まだ開発途上にある究極のビリヤニを、一緒に作ってくれる人を募集したい。そんなお話。 私は究極のビリヤニが作りたいんだ!うだるような熱気が湿っぽい部屋の暗がりを漂っていた。 7月の静かな真夜中に、私はYouTubeでインド人がビリヤニを作る動画を見ながら泣いていた。 その頃どうも私は気がおかしくなっていて、毎晩新宿をゾン

        • 【改訂版】ハリシュチャンドラ・ガートにて

          本文は、早稲田大学中国文学会が2019年12月に発行した『中國文學研究』に私が寄稿したエッセイ「ハリシュチャンドラ・ガートにて」を加筆・改変したものです。 インドの一早い回復をお祈りしております。 ◇ ◇ ヴァラナシはヒンドゥー教における七大聖都であり、ヴァラナシのガンジス川のほとりで亡くなると解脱できると言われている。インド人の多くは、この地で一生を終えることを望み、ここで来世の安寧を祈って静かに死を待つ。 私がインドに来た理由もヴァラナシを訪れるためであり、ガンジ

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          死にたかった女が、トモノカイに拾われて未来を拾いあげた話

          2021年3月。私は京都・宇治にいた。 この春にしては珍しく、花見をしようと多くの人が平等院に続く狭い参道でひしめき合っている。 参道の終わりには小さな石の階段があり、それを上ると宇治川が一望できる場所に出る。 残念ながら、冬が終わった昼の宇治川には、川霧は広がっていない。しかし、燦然と咲く桜が霞のように川べりを漂っていた。 麗らかに流れる川とすじ雲は、心なしか桃色をまとっており、山から吹き下ろすキンと冷えた風が、橋の真ん中でキッパリと、今立つ場所と一歩先の空気を分け隔

          死にたかった女が、トモノカイに拾われて未来を拾いあげた話

          【絶品】京都のガチ山奥に、卵かけご飯を食べに行った話〜弁天の里〜

          みなさんこんにちは。平山茅です。 突然ですが、私が好きな食べ物ランキング第1位は何でしょうか? 答えは…… カレーパン!! 卵かけご飯だと思いました? 残念ながら卵かけご飯は第2位なんです。まあ、月1で無性に食べたくなるぐらいには好きです。 ◇ ………な〜んて言ってたら今月も、卵かけご飯が無性に食べたくなる日がやってきたわけだ…。 「OK Google!!近くの卵かけご飯!!食べ放題!!」 こうなるともう止まらない。私は大きな声でGoogle先生に問うた。すると

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          第1夜 分数の計算ができない定時制高校2年生がMARCH理系に合格した話 |都内某所

           大学3年生になった私は、近頃就活で忙しい。  インターンにせよ本選考にせよ、ほぼ必ずと言っていいほどエントリーシートや面接で問われることは「学生時代に力を入れたこと」、いわゆるガクチカだ。ぼーっと大学生活を過ごしてきたものだから、急にそんなことを聞かれてもすぐには答えられないのである。「さて、どうしたものか」と日々寝て過ごしていた時、「そんな君は自己分析を進めて就活に備えよう!」というアドバイスが巷から聞こえてきたので、私もまた平凡な一大学生として自己分析に取り掛かること

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          九龍城砦考〜私を魅了するものたち〜

          ※これは私の個人的な意見なので異論は認めます。  私が好きなものの一つに九龍城砦がある。初めて九龍城砦の存在を知ったのは、水曜日のカンパネラの『一休さん』という楽曲のMVだった。  チャイナ服を着たコムアイさんが、九龍城を模した今はなきウェアハウス川崎内で歌って踊る映像である。当時高校三年生だった私は「なんだこの場所は!」と一目惚れしてしまったのだった。  それから時は流れ、大学生になっても私の九龍城砦への熱は冷めやらなかった。もうこの世には存在しない九龍城の面影を探して

          九龍城砦考〜私を魅了するものたち〜

          雪夜夢寐

          ※これは、私がおっちょこちょいなばかりに、文学賞に出しそびれた4000字程度の短編小説です。  暗闇に白い雪の欠片が混じる季節になると、決まって見る夢があった。それは、歳の市の日に僕が立っていた、ある道の夢だ。夢が見せるこの記憶の意味を、僕は痛いほど理解していた。そこに立って、音もなく、ただ冷たく降りしきる雪を被りながら、今夜も過去と現在が行き交う冬の夜を僕はただ静かに眺めている。  特別寒かったその年、僕はまだ中学生だった。刻々と藍色に飲み込まれる寒空の下、ほんのりとオ

          雪夜夢寐

          【番外編】インド24日間一人旅~私のインド人「彼氏」の話~

          10代最後の夏、私はインドで一人放浪していた。 …という話は何度もしてきた。 放浪しながら様々な人のお世話になり、今でも連絡をもらえることがある。 そんな私にインド人「彼氏」ができただと? 一つ断っておこう。私にはちゃんと日本人の彼氏がいる。え?ますますどういうこと?そう思った方もいるだろう。 私のインド旅後半は、彼の話抜きには語れない。 これは私に「愛」を教えてくれた、あるインド人のお話。 出会い彼の名はJBという。 旅も折り返し地点を迎え、デリーからわずか2

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          リアル魔窟!「重慶大厦(チョンキンマンション)」のゲストハウスに泊まってみた

          2019年3月に香港を訪れてから、ずっと泊まってみたかった重慶大厦。今はなき九龍城砦を思わせるカオスな香りが漂っている。香港人の友人曰く「重慶大厦に行かないと香港人じゃない」という言葉があるそうだ(不到长城非好汉みたいだ)。今回はそんな重慶大厦の一室に泊まってみた潜入レポートである。 重慶大厦とは 重慶大厦は1961年に完成したビルである。九龍地域で一番賑やかな尖沙咀に建っており、尖沙咀駅からすぐの場所にある。香港島行きフェリー乗り場もすぐ側にあるので、非常に便利な場所にあ

          リアル魔窟!「重慶大厦(チョンキンマンション)」のゲストハウスに泊まってみた

          眠れない夜に

          あなたは、眠れない夜を過ごしたことがあるだろうか。 私は夜眠れない。 苦かった水の味、色彩が溶け出す三月の雪国、遠くで息をする恋人、未だ見ぬ異国の気球。夜は過去と未来が行き交う静かな時間なのである。 波打った表面のガラス窓の向こう側で、遠くへと走り去る赤いヘッドライトがゆらゆらと消えていく。 部屋いっぱいにぴんと張りつめた空気と私を隔てるものは薄い布団たった一枚。布団の中に時折混じる仄かな冷たさで、今日は雨上がりの冬だったと思いだす。 夜は、音もなく、光もなく、街も

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          「身の丈にあった受験を」という言葉に見える、認識すべき東京と地方の教育格差について

          私は幸運にも、比較的恵まれた家庭に生まれることができた。 「恵まれた家庭」というのは、年収◯億円の大金持ちというわけでも、古くから代々続く立派な家柄であるというわけでもない。それは、父親1人が家族4人全員を不足なく養うことができ、母親が専業主婦として子育てに専念でき、子供たちが良い友達と、学習に専念できる満足な環境を整えてもらえる家庭のことだ。 しかし、果たしてこのような家庭が日本にどれだけあるのだろうか。 況してや、子供を落ち着いた地域で、上位数%レベルの良い家の子供

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          インド24日間一人旅~まさに戦場?インド式ショッピングと私に足りていなかった「インド用コミュ力」の話@コルカタ~

          サンタナコルカタに着いてから、シャワーを浴びたり荷解きしたりとこまこま動いていたら、いつの間にか夜中も3時を過ぎていた。 3日間のコルカタ滞在中に私が宿泊した女性用ドミトリーは8人部屋で、ほぼ毎日旅人が出たり入ったりを繰り返していた。一緒に来た広大の女性2人は、この日の夜にダージリンに向かうため寝台列車に乗ると言っていた。 少し寝て起きたら、広大の4人組が宿から20分ほど離れたところにあるマーケットに行くと言うので付いていくことにした。 「圧倒的コミュ力が必要な国、イン

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