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【C級botter道】12話:戦略の決定
こんばんは。
前回の記事では心機一転新たな戦略を試していくことを宣言しました。
今回はその戦略を決めていきたいと思います。
戦略策定の心構え
戦略を決めるにあたり、私個人の心構えは前回と同じです。
普段の仕事でも言えることから学んだことですが、練りに練ったアルゴリズムよりも、とりあえず簡単なアルゴリズムで試して様子見/改善のサイクルを回していくことが結局大事だと思っての方針です。
今回も練りに練った戦略を考えると言うよりは、簡単な取引戦略をまず決定。市場にデプロイするところまで行い、その後改善を繰り返していく方針でいきます。
取引戦略の構成要素は?
とりあえず市場に投入できる(ある程度の損失は仕方なし)戦略を作成するためには下記の要素を決定していく必要がある認識です。
取引対象の選定
取引タイムフレームの決定
エントリー及びエグジットのルール選定
リスク管理の基本設定
使用するテクニカル指標の選定
では、各要素を決定していきましょう。
1. 取引対象の選定
取引対象を選定するにあたり選定基準が必要です。
私は下記の項目を選定基準としました。
また、Bitflyer Lightning APIを用いる予定です。
取引対象通貨
理由:APIで取引を行えるようにするため。
市場時価総額
理由: 市場時価総額が高いほど、一般的に流動性も高く安定性も期待できる。
取引量高
理由: 24時間取引高が多いほど、注文がスムーズに約定しやすく、スリッページのリスクが低減する。
最低取引単位
理由: 資金が限られている場合、最低取引単位が低いと少ない資金でも取引を開始しやすい。
まず取引対象通貨に関してですが、Bitflyer Lightning APIは下記の4種類のみのようです。
BTC, ETH, XRP, XLM
次に市場時価総額・取引高を見ていきたいと思います。
https://coinmarketcap.com/ja/ で確認したいと思います。
2つの指標を見ると、BTC > ETH > XRP > XLMのようですね。
![](https://assets.st-note.com/img/1736066423-6fduwiSBAj8ngbkLGMRsJ2rQ.png?width=1200)
![](https://assets.st-note.com/img/1736066449-CeXk2NBOc6fL5K8vMdrxabgY.png?width=1200)
![](https://assets.st-note.com/img/1736066469-WurSsYAdty8emZvaqLEkcX0V.png?width=1200)
次に最低取引単位を確認します。
https://bitflyer.com/ja-jp/faq/4-27
![](https://assets.st-note.com/img/1736066814-fD25PCpsbIUh61eKFrzROwqx.png?width=1200)
今の価格から計算すると最低取引金額は以下のようです。
BTC: 15,389,056 * 0.001 = 15,389円
ETH: 569,395* 0.01 = 5,693円
XRP: 374 * 0.1 = 37円
XLM: 69 * 0.1 = 7円
私の資金も限られているので、市場時価総額・取引高とのバランスを考慮して、XRPを対象としたいと思います。
2. 取引タイムフレームの選定
次に取引タイムフレームを選定します。
取引タイムフレームは、トレードの意思決定に使用する価格データの時間単位を指します。例えば、1分足、5分足、1時間足、4時間足、日足など。
選択するタイムフレームによって、botが取引を行う頻度や戦略の性質が大きく変わります。
取引タイムフレームは、主に以下の取引スタイルに基づいて選ばれるっぽいです。
スキャルピング(短期取引)
タイムフレーム例: 1分足、5分足
特徴: 数秒から数分の超短期取引。非常に高頻度での取引が必要。
メリット: 小さな価格変動を狙うため、リスクが分散しやすい。
デメリット: ボットの開発・運用が複雑。取引手数料やスリッページの影響が大きい。
デイトレード
タイムフレーム例: 15分足、30分足、1時間足
特徴: 1日のうちに複数回の取引を行い、日中にポジションを閉じる。
メリット: 一晩リスクを抱えることがない。比較的管理しやすい。
デメリット: 一定の市場監視が必要。短期的な市場ノイズに影響されやすい。
スイングトレード
タイムフレーム例: 4時間足、日足
特徴: 数日から数週間の中期的な取引。トレンドの動きを捉える。
メリット: 市場ノイズの影響が少なく、トレンドに基づいた安定した戦略が立てやすい。
デメリット: ポジションを保持する時間が長くなるため、資金拘束が発生する。
ポジショントレード(長期取引)
タイムフレーム例: 週足、月足
特徴: 数ヶ月から数年単位での取引。長期的な市場動向に基づく。
メリット: 短期的な市場変動の影響が少ない。取引回数が少なく、手数料が抑えられる。
デメリット: 資金拘束が大きい。長期的な視点が必要。
また、投入できる資金量と取引コストの考慮が必要です。
投入できる資金量: 少額資金の場合、高頻度の取引(スキャルピングやデイトレード)は手数料が嵩む可能性があるため、取引回数の少ないスイングトレードやポジショントレードが適している場合があります。
取引コスト: 高頻度の取引では手数料やスリッページの影響が大きくなるため、これらを考慮してタイムフレームを選定する必要があります。
今回私が投入できる資金量を考慮すると、スイングトレード or ポジショントレードが現実的かなと考えています。
つまり、取引タイムフレームとしては下記の4択に絞られます。
4時間足
日足
週足
月足
基本的な方針としてトライ&エラーを高速に繰り返したいと思っていますので、この中で一番短いタイムフレームである4時間足を採用したいと思います。
3.エントリー及びエグジットのルール選定
次にエントリー及びエグジットルールを選定します。
普通であればEDAを行って決めていくところですが、「とりあえず市場に投入してみる」と言う方針があるので、エイヤで決めてしまします。
エントリールール: 短期移動平均線(20EMA)が長期移動平均線(50EMA)を上抜けた場合に買い。
エグジットルール:固定の利益確定・損切りライン(3%の利益確定、1.5%の損切り)を設定。
4.リスク管理の基本設定
リスク管理の基本設定としては下記の3つの項目を設定します。
ポジションサイズ
ストップロス(損切り)とテイクプロフィット(利益確定)
最大ドローダウンの設定
こちらもエイヤで決めてしまいます。
ポジションサイズ
概要: 1回の取引で投入する資金の割合を決定します。これにより、連続した損失時にも資金を大きく減らさずに済みます。
設定値:
**資金の1~2%**を1回の取引にリスクとして設定。
ストップロス(損切り)とテイクプロフィット(利益確定)
ストップロス(損切り):
目的: 大きな損失を防ぐために、エントリー価格から一定の割合下に設定。
設定値: エントリー価格から1.5%下にストップロスを設定。
テイクプロフィット(利益確定):
目的: 利益を確定し、再投資のタイミングを明確にするために設定。
設定値: エントリー価格から3%上にテイクプロフィットを設定。
最大ドローダウンの設定
概要: ボットが許容できる最大の資金減少率を設定し、それを超えた場合に取引を停止する。
設定値:
最大ドローダウン: 総資金の20%を超えた場合にボットを一時停止し、戦略を再評価。
5. 使用するテクニカル指標の選定
使用するテクニカル指標ですが、"3.エントリー及びエグジットのルール選定"で既に移動平均線(EMA)と決めております。
まとめ
取引戦略に関して5つの項目を決定
取引対象の選定 → XRP
取引タイムフレームの選定 → 4時間足
エントリー及びエグジットのルール選定 → 短期移動平均線(20EMA)が長期移動平均線(50EMA)を上抜けた場合に買い。
3%の利益確定、1.5%の損切り。リスク管理の基本設定 → 1取引あたり資金の1~2%を投入。
最大ドローダウンを20%に設定。使用するテクニカル指標 → 移動平均線
次回からはpythonによる実装に入っていきたいと思います。