【AI審査モデル】与信ポートフォリオ【python/AI】

前回記事の続きで今回は与信ポートフォリオについてまとめていく。


信用リスクとは?

与信ポートフォリオの話に入る前にそもそも信用リスクとは何でしょうか?
(本書では銀行経営を中心に書いているため銀行経営における信用リスク)
信用リスクとは「貸したお金が返ってこないリスク」である。
さらに、信用リスクは2つに分解できる。

  1. デフォルト確率(PD):貸したお金が返ってこない可能性

  2. デフォルト時損失率(LGD):貸したお金の何割が返ってこない可能性があるか

バーゼル銀行監督委員会では、一年後の予想される損失額をEL(期待損失もしくは予想損失)と定義している。

  • EL = EAD * PD * LGD

    • EAD: デフォルト時の予想残高

    • PD: デフォルト確率

    • LGD: デフォルト時損失率

      • LGD = 1 - RR(回収率)

信用リスク = 貸したお金が返ってこない可能性 ≒ 損失額(EL)と定義しているっぽい。
銀行や企業はこの信用リスクを最小限にするために活動する必要がある。

2つの信用リスク管理手法

では、この信用リスクを管理する手法として下記の2つがある。

  1. 個別与信管理

  2. ポートフォリオ管理

個別与信管理(ミクロ)

個別与信管理は個々の企業がデフォルトするかどうか?を管理する。
業務としては下記の3つ。

  1. 審査
    企業評価や担保の評価などにより融資の可否を決定する。

  2. モニタリング
    融資先の信用状態を監視し、問題がある場合は、個別の対応方針を策定する。

  3. 債権回収
    返済が見込めない場合は返済条件の変更や法的措置などで、債権回収を図る。

続く


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