もし「老子」
老子 出馬会見 全文
皆さん、こんにちは。老子です。
私は、この度の自民党総裁選に立候補させられました(笑)。
「させられた」というのも、別に私は立候補などしたくなかったのです。
人の上に立つというのは私の理念に反しており、「無為自然」のやり方ではありません。
しかし、多くの推薦やご支持の中、どうしてもなってほしいという懇願、
また、悲痛の叫びにも近い沢山の方々のお声もあり、致し方なく立候補した次第です。
こんな弱気では、「国のトップ」として頼りなく、やる気も感じられず、
不安に駆られる方も多くいるかと思います。
私が約2500年前に説いた内容が、多くの翻訳を経て、
世界中に読まれているという事実があるにもかかわらず、
その真意が理解できている人はごく僅かであり、
特に国の中枢に立つ人間が全く逆のことをしております。
日本でもご存知のように、小中学校の義務教育課程において、
「道徳」という授業がございます。
それは元々、私の「老子道徳経」からの抜粋かと思われますが、
なぜか、内容が全く逆のこととなっており、
私が推奨というより、むしろ批判した孔子「儒教」が中心となっております。
性善説と性悪説に分けるのならば、もちろん、
全員が「善」というのは無理な話であり、
儒教の説くように、人為的なルールもある程度必要かとは思われます。
ただ、最先端の物理科学などが証明してもいますし、
心理学や精神世界でも当たり前のこととはなっていますが、
人を「悪」と思うことで悪を作り出し、「善」と思うことで善となります。
私の説いてきた「無為自然」というのは、
そもそも人間や地球などを創造した元があるという推測、
それが前提の話となっておりますが、それを否定されては私の意など、
全て無となるところではありますが、
日本人は古くから「神社」や「お祭り」といったものを通して、
「神と共にある」生活を送ってきました。
それがいつの間にか、どんどんと忘れ去られていき、
本質を失って、形式ばったものとなってしまっています。
私は「道」や「大」、「一」といった文字でその創造主を表現しましたが、
そもそも、言葉になるようなものではなく、致し方なく付けた名に過ぎません。
どのような価値観を持ち、どの宗教を信仰し、何の哲学を学び、
どんな思想の根幹となすものを自分の中に据えたとしても、
結局、みな同じ地球上に住み、同じ生命を持っていることは共通です。
そういった、まず、当然で当たり前のことこそが大切なことであり、
「無為自然」とは何もしないではなく、
「自然体」「あるがまま」ということで、
それは、無理はせず、作為は必要とせず、
でも大自然の営みのように、静かにも大胆にも振る舞え、
意識されることもなければ、主張することもなければ、
見返りを求めることもなく、でも、絶対的に必要不可欠な存在です。
そもそもこの1つの地球を「国」という単位で分けていることにも違和感があり、
日本人である前に、まずは、「地球人」としていかに生きていくか。
そういった思想観念というのか、人生観・世界観というのが大事であり、
こういったことは現代教育では全くといっていいほど行われていません。
自らの欲望を満たすこと、幸福と快楽のみが至上の命題となっており、
そこに「真の愛」は存在しません。
「総理大臣は誰がやったっていい」
本来はそうあるべきではないでしょうか?
1人の突出したリーダーが多くの民を従え、
引っ張っていくというのが当然、正しいという価値観が蔓延し、
それが絶対なる「善」として知れ渡っています。
すでに2000年以上の時が過ぎているにもかかわらず、
結局、この価値観が変わることはありませんでした。
私たちの身体をミクロでみれば、
多くの細胞や微生物で構成されていることは、
現代の科学で明らかにされています。
つまり、1つの中に「多くが住む」という構造は地球と同じであり、
地球がそこに住む生命を養っているとも言えますが、
逆に、そこに住む生命体たちが地球を輝かせて、活かしているとも言えます。
そう考えた時、リーダーに特別な資質を求めたくなるのは当然ですが、
トップが何もせずとも、民が富み、不用な争いは避け、
未来永劫、不安や心配なく暮らしていけるようになれば、
別に、トップ云々はそれほど重要ではなくなります。
そのためにも、目に見える肉体的なことばかりではなく、
見えずとも感じられる、精神的なことに重点を置き、
これからの未来に備えた、新しい「かん」を得るべきかと思っております。
話が大きく逸れましたが、
具体的な政策や戦略等を持ち合わせることが立派な総理大臣としての責務ではなく、
漠然とした理想を掲げながら、具体策は専門家たちに任せ、
大切なのは、その専門家集団が1つの目的に向かって一致団結できるかどうか。
私はただただ、その「まとめ役」として、
必要ならば、周りの人たちの声にお応えしたいという思いで、
ここに立候補するに至った次第でございます。
もちろん、不安定な世界情勢の中、南海トラフなどの非常災害が起こる確率を考慮し、
すぐには変わることのない民主・共産主義などの各国がある中で、
日本の立ち位置というのは極めて重要なのは言うまでもありませんが、
焦るわけでも、のんびりするわけでもなく、
淡々とやるべきことを1つ1つこなしていき、
まずは、「影(陰)」に「光(陽)」を当てるべく、
歪が多くなった社会構造を根幹から立て直していきたいと考えております。
そのためにもまずは、私の四方理論の「南」の教育分野を大改革し、
それから「東」の経済、「西」の社会、健康な暮らしへと広げ、
「北」の共通の価値観、理念を確立していければと思っております。
価値観は人それぞれであり、1つにまとめるものではない!?
確かにその通りです。
私は常に「両方」と申しており、
今のダイバーシティの多種多様性を尊重しながらも、
皆同じという「インクルーシブ」も含めて、
順番や優先順位を間違えないようにと思っているだけのことです。
今までは「0」と「1」が完全に切り離された社会、
原子同士をぶつけ合った衝撃、「核分裂」によってエネルギーを得ていました。
これからは「0」と「1」が混ざり合い、
原子同士をぶつけるというより結合させ「核融合」によって、
永続的なエネルギーを得ていく時代となっていきます。
スピード計算だけが求められる時代から、
「量子」という「両氏(2人)」が一緒に協力していく時代です。
そのためには、日本だけでなく、
全人類が1つの思想体系、価値観、地球の上に住んでいるという事実を受け入れ、
その絶対的な「事実」に基づいた世界のあり方を模索し、
各国が自国の享受だけではなく、他国に思いやりと配慮を与えられるような、
そういった新時代・新世界の創造へと、今、旅立つ時だと思っております。
それには大いなる改革精神や大胆な行動が必要なこともあります
大切なのは、それが「人為的」に行われるのではなく、
「無為自然」の精神にて遂行されるかどうかが重要となってきます。
大きな視点で世界をリードするには、
目の前の日本、政党政治のトップ「自民党」が変わらねばならず、
ここに新たな旗を掲げるべく、老子の会見を終わりに致します。
細かい政策等については、私よりも詳しい、
各種専門家の方々がおりますので、
そういった人々と共に、各質疑応答に移らせていただけたらと思います。