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3日目。台北「國家攝影文化中心」。(19回目の台湾旅2023/09)

朝ごはんのあとはホステルのすぐ近く、というか台北駅向かいの「國家攝影文化中心(guó jiā shè yǐng wén huà zhōng xīn)」へ。ここは2021年4月にオープンした、台湾の写真と映像資産を修復・保存し、展示する施設です。この建物はもともと日本統治時代の1937年に建てられた「大阪商船株式会社台北支店」でした。

「大阪商船株式会社台北支店」から「國家攝影文化中心」へ。

戦後国民党政府に接収され、政府の施設として使用されていたところを近年になって古蹟指定、増築のために失われていた本来の姿に修復し、新たな役目を与えられたという経緯があります。

騎樓の上階はぴしっと角ばっていて、1階は美しい曲線。

思い返せばこれまで何度もこの前を行き来したはずですが、この場所にこんな歴史のある建物が隠れていたとは思いもしませんでした。
台湾には日本統治時代の建築物をリノベーションした施設がたくさんありますが、こちらもまず建物そのものが見どころです。

1階のミュージアムショップとカフェ。
この窓の留め具がたまりません。
修復前の姿。
中庭に外付けされたエレベーターが大胆。

わたしが訪ねた際は「比喩」と「隠喩」をテーマにした写真展が行われていました。カメラを通して台湾の光を捉えた、1950年代から現代までの写真作品が時代順に展示されていて、時代ごとの様々な視点によって浮き上がる台湾の姿が印象的でした。

「隠喩の影」展。
頭のない男。
ここからは「比喩の光」展。
スマホを手放せないわたしたちを風刺したこのシリーズが面白かった。
90年代初頭、台北のばか騒ぎ。

日差しの強い南国だからか、台湾の映像作品はその強い光によって生まれる深い影にこそ、本質があるような気がします。

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