つわの生き方留学|DAY2
朝ごはんは作るところから
今回の留学では、できるだけ朝ごはんと夜ごはんを自炊していました。
もともとごはんをみんなで作ることが好きだし、ごはんを作るという時間に話せたり仲良くなれたりするという価値があると思っていて、コンビニで買うこともできたけど、ここはゆずりたくなかったんです。
(私自身、外食が続くと調子が悪くなるからという超個人的な理由もありますが。笑)
毎日、みんなよりも一足先に起きて朝ごはんを一緒に作ってくれたメンバーがいて、朝から米を炊いたり、味噌汁を作ったりできました。本当にありがとう。
手作りのご飯を囲みながらチェックインできる毎日はとっても豊かだったなあ〜。
(鍋で目玉焼きを一気に9個も焼いたのは結構シュールだったけど。笑)
ごはんを作って食べるためにも、たくさんの方のサポートをいただきました。
・宿泊場所のキッチンスペースを快く使わせていただけたこと
・阿部さんに調理道具や食器を一式お貸しいただいたこと
・みおさんや上領さんからお米のおすそ分けをいただいたこと
・ふなやんさんに前日準備の買い出しに車で連れて行っていただけたこと
これだけの方々のサポートがあって、実現できたことでした。皆さん改めて本当にありがとうございました(泣)
おとなとの出会い②阿部龍太郎さん
🙎♂️阿部龍太郎さん|和菓子処三松堂本店店長、津和野商工会青年部副部長、思うは招こう会会長、津和野高校評議員…etc
○プロフィール
年は32歳。合併前の旧日原町で生まれ、受験や、就職でいまだ一度も津和野から出たことがない、田舎者です。小さい頃から餡子が好きで、中学生の頃に漫画の影響で本格的に和菓子に興味を持ちはじめました。高校卒業後に「和菓子処三松堂」に就職して、14年勤続しています。田舎は正直煩わしいです。「僕は相手を知らないけど、相手は自分の事を知っている」。僕の家族を知っている方がたくさん居てくれていると、表現の乏しい人間に育ってしまいました(笑)そんな人見知りな僕ですが、いまでは地域を活性化して町を救う為に、お店を観光資源にすることから始めています。いずれは黒字事業を会社と別にも増やします。また、地域で暮らす若手と共に任意団体を立ち上げ、教育現場の中間支援もさせて頂いております。津和野も日原もとっても大好きで、僕の中では境界線はありません。妻を笑顔にすることが好きで、今日も自分らしく胸を張って生きてます!
○三松堂について
創業68年になる「和菓子処三松堂」。太鼓谷稲成神社にほど近い場所に本店があります。こだわりの餡子は全て自家製。一子相伝の「こいの里」は初めてお召し上がりになった方がリピーターになって下さいます。「ひとときの幸せ」を感じて頂けるよう、菓子は心でつくり、お客様に喜んで頂けるよう努めております。
https://sanshodo.net/
三松堂本店にお邪魔させていただき、阿部さんのお話しを聞かせていただきました。スライドをご用意してくださっていて、小さい頃からずっと津和野で暮らしている阿部さんから見た津和野の魅力や、阿部さん自身が生きている上でどんな時に心地よさを感じるのかについてお話ししてくださいました。
最後は全体で「自分が心地よくなれる生き方ってどんな生き方だろう?」という阿部さんからのテーマでディスカッション。
心地よさの定義って人それぞれで、みんなの意見を聞きながら、「お〜そういう考え方をするのか〜」とか、「たしかにそれは大事にしたいよなあ」とか考えたりしていました。
参加者に対してすごく真摯に向き合ってくださって、事前に共有していた参加者リストにもたくさんメモを書き込んでくださっていたり、気になるキーワードについて「これって何?」と質問してくださったりと、ゲストなのに大学生から学ぼうという姿勢が素敵過ぎて、みんな感服してました。笑
こいのさとやお茶もごちそうさまでした。
「自分を好きになり、胸を張って生きて欲しい」
というメッセージが印象的でした。
津和野高校の総合学習
午後からは、津和野高校の総合の授業2コマに入らせていただきました。
生徒さんたちは2019年6月から6ヶ月間、毎月3コマ(2時間半弱)、計16種類あるプロジェクトの中から自分が選択したものに取り組んで来たそう。(LGBT研究、津和野の食、空き家利用など、生徒の興味関心から生まれたプロジェクトだそうで、プロジェクトごとに人数は異なっていました)
毎回の活動後に内容を記録に残してきていて、2月は3日間かけて集中的にふりかえりをしていく期間としての位置付け。そのうちの1日に参加させていただきました。
振り返りの目的は、活動の出来不出来を反省するというよりも、活動を通して生じた自己理解に焦点を当てること。
最終の発表形式は、動画と指定されていて、動画の中でこれまでの活動内容をどう説明するのかはもちろん、そもそも6ヶ月間のプロジェクトを通して生徒たちはそれぞれ何を感じ、何を学んだのかを言語化するため、大学生にはその壁打ち相手となり、生徒の振り返りを深めて欲しいとコーディネーターの牛木力さん、山本竜也さんから事前に説明をいただきました。
大学生はそれぞれ自分の希望したグループに入り、生徒たちと対話しながら、それぞれが何を学んだのかを深掘りしていきました。
私は看護がテーマのグループに入らせてもらいました。そのぐるーぷでは、看護師や理学療法士になりたい子達が集まっていて、地元の病院に行って施設見学をしたり、訪問看護の現場に付添で行かせてもらって、訪問看護を受けている方のお話を聞いたりした経験を話してくれました。
そういった経験を通して、津和野の医療現場の課題に触れたり、自分自身がどんな看護師になりたいかをもっと具体的に考えられるようになったりしている姿を見て、ほんものに触れることから学べている環境がとても素敵だなあと思いました。
授業を終えた大学生からは、「こんなにも地域と関わりながら、16のプロジェクトを1つの授業の中で実施しているのってすごい!」という感想ももちろんありながらも、ここまで多様な学びのかたちが存在している授業の中で、「どういう風に関わったら、それぞれの生徒が学びを自分のものにできるのだろう?」「最終のゴールがどうあれば、より生徒たち自身が自分の学んだことの価値に気付けるのだろう?」というもやもやも生まれていたように思います。
魅力化コーディネーターさんたちが担当されている、津和野高校の総合学習の1場面を垣間見させていただけた、貴重な時間になりました。
噂のセンセイオフィスにも潜入…!
ちなみに、授業に入る前の休み時間には、噂のセンセイオフィスにもおじゃまさせていただきました!
机の幅や、動線の確保、資料を個々で所有するのではなく共有することで、机の上をすっきりさせること、そういった少しの工夫でこんなにも職員室のイメージって変わるんだ!とびっくり。
職員室内で生徒と教員がコミュニケーションを取りやすくするための配置の工夫などについて、直接伺うことができました^^
また、お隣の事務室(ドラえもんルームという名前になっていました。笑)にもお邪魔し、事務室長の藤原さんのお話も伺いました。事務室も職員室のような居心地の良い空間にしたい…!と、アスクルでセンセイオフィスっぽく家具を整えられたというお話や、赤ちゃんと一緒に出勤できるような環境をつくっているというお話を聞かせていただき、変えようとすればこんなにも変えていけるんだ…!ということを感じました。
アスギミック
津和野高校2年生のふたりとのコラボ企画。このプロジェクトでマイプロにも出場した二人は、打ち合わせ段階から様々な意見を出してくれ、当日も司会進行を全部やってくれて、とても頼もしかったです。
<プロジェクト名の意味>
活動しているプロジェクト「アスギミック」という名前の
「アス」は“明日”、“私たち”。「ギミック」“仕掛け”という意味です。
「私たちが明日、挑戦するきっかけを仕掛けたい」
そんな願いを込めて名前をつけました。
<活動内容>
津和野高校に視察に来た大人の方や、津和野で出会った大人の方に
高校生と座談会形式で対話する場をつくるというものです。
将来のこと、想像ができなくて不安に思っている高校生は沢山います。
不安に思っていることを直接聞いてみよう。将来のこと、自分のことを考えてみようという趣旨です。
みんなで楽しく対話しながら、深い対話ができたらよいなと思っています!
高校生と進路のこと、大学のこと、LGBTについて、留学について、いろんな話をグループにわかれて密にすることができて、授業とはまた違った面から津和野高校生のことを知ることができたなあと思います。
いい写真すぎ…♡
気づいたら0:30…
この日はプログラム中で一番インプットが多い日だったので、みんなも疲れ気味だったのですが、振り返りの時間を結構がっつりとりました。
阿部さんのお話を受けて、「共感・いいな」/「モヤモヤ・問い」に感じたことを3人グループになって共有し、それぞれがなぜ共感/モヤモヤするのかについて、かなり深掘りしながら対話していきました。
これが予想以上に盛り上がって全然終わらなくて…笑
話している中で、それぞれの過去や価値観がぐわっと出てきたような感じがして、もっとお互いのことを知りたい!という気持ちになったのと同時に、自分自身に対しても問いが生まれて、自分のこの気持ちと向き合いたい、みたいな感覚に、場全体としてなっていったような気がします。
グループでの対話を一旦終えて、2つ目には津和野高校の総合の授業についての振り返りの時間をとりました。みんなそれぞれ入ったグループが異なっていたので、それぞれがどんなグループにはいって、どんな関わり方をして、どんな気づきやモヤモヤがあったのかをシェアしました。
そんなこんなで、話はいつまでもつきず、気がついたら0:30...
こんな夜遅くまで語り合えるのも、宿泊のいいところだよねえと言いつつ眠りにつきました。
つづく…