【感想】フィンチ家の奇妙な屋敷でおきたこと
評価 ⭐️4
このゲームでのみ味わえる不気味な体験
決められたルートを真っ直ぐに進む、いわゆるノベルゲームのような作りになっている
しかし、ノベルゲームと大きく違う点は様々な登場人物の『死』を様々な表現方法で追体験させるところにある
カメラで撮影を行うたびに、場面が切り替わる
左手でゲームを進めながら右手で魚を捌く
それぞれの登場人物が何故死に至ったのかを、そのキャラクターに合った表現方法で追体験させる
この作品では死を通してストーリーが展開されるので全体的に鬱屈とした展開になる
その点が薄気味の悪さやある種の好奇心を刺激してくる。オチで死ぬとわかっているのに話を進めて、死を迎えたいとすら思う描写はダンガンロンパのような死をテーマとしたゲームに通ずるものを感じた。
実際にゲームの出来としては中々のもので、各キャラクターによって一切操作方法が異なるという部分や、ユーザーが迷うことのないように気遣われたヒントの出し方はかなり綺麗な誘導だったように思う。
(カメラのシーンでは少し不親切だと感じたが、それすらも演出の一部ではあった)
少し残念であり、魅力的でもあるといえる部分は
話の核心に迫るであろう部分が伏せられた状態で話しが終わってしまったことであろう。
もしも続編が出るのであれば気になってしまうが、この話はこれで終わって欲しいという願いもある。
そういった点から、手放しに星5だと評価することができず星4をつけるに至った