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貯金をしすぎた私の2025年の抱負

これまでの人生、「貯金」をしすぎてきてしまいました。

貯金というのは、文字通りお金の貯金でもあるし、
「将来の人生のために」行ってきた行動貯金のことでもあります。

貯金はあればあるだけ良いんじゃないの?
と思うかもしれません。
私もこれまでずっとそう信じ、コツコツコツコツ溜め込んできました。
けれど、ある日突然仕事を辞めることになるほど追い詰められて、
そこではじめて「私はいろんな意味で貯金をしすぎてしまったんだな」と気がつきました。

今回は、次が未定のまま仕事を辞めることで
晴れてまっさらなキャンバスを手に入れた私の2025年の抱負とともに、
貯金をしすぎてしまった反省を綴ろうと思います。


「将来のために」耐え忍んできた日々


最初に「将来のため」の行動を意識したのは受験の時でした。
中学3年生:いい高校に入るために勉強する。
高校3年生:いい大学に入るために勉強する。
といったように、「いい学校に行くためには、つらい日々(受験勉強)を耐えなければいけない」というマインドでひたすら勉強を頑張りました。

そして、いざ希望の大学へ入れたら今度は
「いい会社に入るため」の勉強や就活が始まります。
私は安定重視で公務員志望だったため、「安定した生活を手に入れるため」またひたすら勉強を頑張ることになりました。

思えば学生時代、楽しいことももちろんたくさんあったのですが
約半分くらいは「将来のため」つらい日々に耐える期間だったなあと思います。

ではこのとき、目指している「いい学校」「いい会社」に入ったら具体的にどんなことをしたいか、どんな自分になりたいかは、そこまで深く考えてはいなかったと思います。
とりあえずゴールを目指してひたすら頑張る。
それが自分がやるべきことだと思っていました。
今を生きるより、将来のために生きていたんです。


今度は「生活のために」耐え忍ぶ日々


公務員試験に合格し、いざ働き始めた後は
「生活のために」耐え忍ぶ日々が始まりました。
やりたくない仕事、クレーム対応、やる意義を感じられない仕事、前例踏襲することが目的となってしまっている仕事・・・それらは、生活のためには耐えなければいけないことなのだと自分に言い聞かせてきました。

次第に私は、
「この仕事を定年まであと40年近く続けるのは無理だ」と感じるようになりました。
また、このままではいつかメンタル不調で休職するという可能性がかなり高いなとも思っていました。

その結果、考えたのは
ひたすら貯金をして、50歳くらいで早期退職しよう!ということでした。
50歳くらいまでいけば、ある程度貯金も貯まっているだろうし、退職金もそれなりに入るので生活は何とかなるだろうと思ったのです。

しかし、そもそも仕事に費やす時間は週7日のうち5日間、さらに残業もあったため、その5日間の時間はほとんど仕事に消えます。
また、休みの2日間も、すぐにやってくる仕事の5日間に備えて、憂鬱な気持ちを抱えながら休んで終わりになっていました。

50歳で辞めるにしたって、その年齢になるまでこの仕事をしなければならない果てしなく続く時間を考えると、本当に本当に暗い気持ちになっていました。

この時期、私が働く理由は、
完全に「生活のため(=お金のため)」だけになっていました。

一方で、自分のやりたいことや、やってみたい仕事は何なのかは、真剣に考えられていませんでした。
なぜなら、私は「仕事とはつらいものである」という謎の思い込みに囚われて、好きなことを仕事にするなんて一部の限られた人にしか許されないのだと思っていたのです。

しかも、公務員からの転職は簡単ではありません。
「10年働いた公務員を辞めました」でも書いた通り、転職エージェントから「公務員は数字を追っていないので、企業からは魅力的に映らない」「年収は半分くらいになることを覚悟してほしい」と言われ、実際に紹介された仕事は(やりたいと思えない)単調作業が中心の仕事だったりと、やっぱり公務員から転職するのは無理なんだ・・・と絶望していました。


その結果、
働く理由が「生活のため」なら、
一日でも早く辞めるためにもっともっと貯金を加速させよう!となり、
私はひたすら貯金に励むことになりました。

どこに行くにも弁当水筒持参、コンビニに行かない、ポイ活、電車賃節約のための自転車移動、冷暖房をギリギリ許容できる温度に設定、つみたてNISA、最安値食材の活用、服は最低枚数のみ、などなど・・・巷で言われている節約術はほとんど全て試したと思います。

そのおかげで、貯金は「おお・・・!」と言うくらい貯まりました。

しかし、その頃にはもはや貯金ノイローゼのような状態となっており、
早く辞めなきゃ、そのためには貯金しなきゃ、と自分を日々追い込んで、ストレスが強くなりすぎていました。

たまに会う実家の家族からは「顔が暗くなった」と言われ、たまに会う友人からは「性格が暗くなった」と言われ・・・
貯金することにしか将来の活路を見出せなかったこの時の私は、言ってしまえば
お金のための人生を生きていた、ということになるでしょう。

仕事を辞めて無職になった今年の目標


ある日訪れた心の限界により、
あと先のことは決まらず退職することになった2024年。
今年は無職でのスタートを切りました。

自分を苦しめていた仕事から解放され、
今は先の不安よりも遥かに、晴れやかな気持ちでいっぱいです。
辞めたあと、こんな上向きな気持ちになるなんて想像もしていませんでした。
きっと不安で眠れないだろうとさえ思っていました。

辞めてから、
今までの生活やこれからの人生について自問自答を繰り返す中で

もし人生を畑に例えるのなら、
私は今後に備えた土地の購入ばかりをしてきてしまい、
肝心な種まきや水やり、作物を育てるということをしてこなかったんだなあ
と思うようになりました。

「将来のため」「今後の生活のため」ひたすら先のことのために頑張りすぎて、頑張った結果得られたものを生かしてこなかった。

希望の学校に行くのは何のため?希望の仕事に就くのは何のため?
頑張って稼いだお金は何のため?

それは自分の人生の畑で、実ったものを収穫し楽しむためだったはずなのに
その本来の目的を忘れて、「今」を忘れて、将来のためだけに奔走していた。

だから、仕事を辞めて一旦すべてが白紙になった今年こそ、
「種まき」をしたいなと思っています。

「これが将来何になるか」や「生活のためになるか」はひとまず置いておいて、
何かに育つかもしれない種をいろいろ蒔いてみたい。

30歳すぎて今更ですが、自分が購入してきた土地(=いま目の前にある環境や貯金)をようやく使おうと思っています。

最近はオンラインスクールでのデザインの勉強に加え、前からいつかやってみたいと思っていたボランティアに参加してみたり、地域の繋がりに入ってみたり、オンラインのコミュニティに参加して知らない人と喋ってみたり。
辞める前は知りもしなかった場所にどんどん出向いています。
そして、すごく新鮮ですごく楽しい。
なぜか無職になってからの方が、いろんなイベントの予定があって忙しいくらいです。


自分の人生に責任取れるのは自分しかいないですからね。
いまは人生の夏休みと思って、自分のこれからの力を育む時間にしたいな、と思ってます。
これからの1年が、こんなに予想できないのって初めてかもしれない。

ワクワクしてます。



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