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中国雲南省のおもひで その13〜昆明おトイレ事情

こちらは2019年8月〜12月にかけて滞在していた中国雲南省でのおもひでを振り返る記事です。第1回はこちらからどうぞ。

いままでの記事はこちらのマガジンから読めます。

それでは続き。今回はずっとおトイレの話してます。


日本人が海外に行くと、よくおトイレ事情の違いに困惑するって聞きますよね。いま読売ジャイアンツに所属している中田翔選手は、海外での試合の時には必ずポケットウォシュレットを持参する、という話を聞いたことがあります。海外のおトイレにはあんまりウォシュレットないもんね。

翔さんほどのウォシュレットへの渇望はわたしにはありませんが、さすがに初めての海外のおトイレにはやや不安がありました。もしポルナレフみたいに豚に尻とか舐められたりしたら泣いちゃうもん。

まあでもね、危惧してたよりも大変ではなかったです。いろいろ面白いことはあったけど。今回はそういう話。


中国生活で最初にびっくりしたおトイレは、自宅(夫の職場の寮)のおトイレでした。あんまりびっくりしたので、当時こんなツイートをしてたみたいです。

雑な絵であることだなあ。(笑)

ふっつーーのサイズのトイレの個室の頭上に、シャワーがあるような状態だったんですよね。狭いことこの上なし。なんなんだ、おれに便器に座ったままシャワーを浴びろっていうのか。

それでも、しばらく使ってりゃ慣れるんですよねえ。人間は順応する生き物なのだ。


暮らしていくうちに、中国では洋式トイレはわりと珍しく、いわゆる和式トイレ的なもののほうがメジャーなのだということがわかりました。ホームセンターでは日本メーカー(TOTOとか)の洋式トイレがババーンと展示されてるのも見かけたので、自宅では洋式に切り替えている人も多いのかもしれませんが。

そんで、中国のおトイレに行くなら、ポケットティッシュが必需品ということもわかりました。トイレに紙がないので、持参しないと人権を失う。

中国でよく売られているティッシュって、こういうタイプが多いんですよね。紙質は日本のティッシュよりもしっかりしていて、紙ナプキンに近い。

もちろんこんな紙をトイレに流したら詰まるので、使用後は備え付けのゴミ箱に紙を捨てます。これも最初はギョッとするけれど、だんだんに違和感なくなってくるもんですね。


それから……雲南省昆明市というところは、ものすごくざっくり言うと北のほうが比較的昔からある古い都市、南のほうは最近開発された、若者が多い新しい都市、という感じなのですが。そういった事情の影響なのか、地区によっておトイレの様子が大きく違うのが面白かったですね。

南のほうの都市のおトイレは基本的にごく普通な印象。一方北のほうに行くと、個室の鍵がブチ壊れていることが増えてきます。

印象深かったのは、地下鉄の一番北の駅で降りたとき……雲南野生動物園へ向かっていたときのことでしたけれど。

↑こちらは雲南野生動物園についての記事ね。

ここに向かうために地下鉄を降りた、その駅のおトイレは、なんと全ての鍵がブチ壊されていたのでございます。

きゃあきゃあと悲鳴を上げながら、友達が入っている個室のドアを押さえる大学生くらいの少女たちは、南のほうから来たのでしょうか、はたまたもっと別の都市から来たのでしょうか。いずれにせよ彼女らにとっては災難だったことでございましょう。

一方、ドアが全開の状態でおトイレを有効に活用しながら、スマホでお電話などとしゃれこんでいるお姉様もいらっしゃるわけです。堂々としたお姿には風格すらも感じられます。

そして日本人たるわたしはただ立ち尽くすばかり。おお、ケイオス。

ちなみに、動物園のおトイレはちゃんと整備されていました。さすがにそういうところはちゃんとしますよね、そうですよね。


今回の滞在ではお目にかかれませんでしたが、もっと田舎の地域に行けば、いわゆる「ニーハオトイレ」も未だ存在するそうですね。鍵が壊れているとかのレベルではない、もはやドアすら存在しない伝説のトイレ。そこで出会った人々は、你好と挨拶し合うのだ。これこそ真のコミュニケーションといえましょう。

まー常日頃からニーハオトイレのお世話になりたいとはあまり思いませんが、いっぺんそのさまを目撃してみたくはありますね。なにごとも体験しなければわからないので。

こちらは現在自転車で中国一周中の馬玉峰さんのツイート。いつも興味深く拝見しています。

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